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「白上フブキ」というホロライブの新たな姿 #こえていくホロライブ

2020年12月21~22日、2日間にかけてホロライブ2度目のメンバー総出の 大イベント「hololive 2nd fes. Beyond the Stage Supported By Bushiroad」が開催された。

もはやイベント内容については語る必要もないだろう。

今回はアイドルとリスナー達がそれぞれ違ったココロで共に駆け抜けた1年その集大成となるイベントとなったことはこのイベントに参加した全員が感じたはずだ。そして何よりも冒頭のEN,IN所属タレントによる会場アナウンスには“ホロライブ”という箱がもはや国境を越え、その巨大な勢力は現代のインターネットの世界を席巻していると思わせる。この勢いは何人にも制御できず、まさに昨年のテーマ“とまらないホロライブ”を体現している状況だ。

さて、そんな中ライブ終幕後『Bloom,』の開催が告知された。

これは2021年2月17日、有明の東京ガーデンシアターにて開催されるライブイベントとなる。余談だがちょうど昨年には名古屋アニゲーフェスにて、 ときのそらとAZKiによる初のコラボステージが開催された。当時、名古屋に住んでおりSorAZから生まれた筆者にはまさに天祐とも言える最高のイベントであった。ゴホン (…SorAZは永遠に不滅です(小声))

その後、世界では多くのイベント、フェスが消滅していくのだが…

話を戻そう。

筆者はこの『Bloom,』開催を受け、胸の奥で何か一閃のキラメキを感じた。

この参加メンバーには、ホロライブの顔とも言える「ときのそら」の姿がない。数多の実戦を戦い抜いた「AZKi」の姿もない。ソロ時代からの一騎当千の実力を見せる「星街すいせい」もいない。

これまでホロライブステージのトリには「ときのそら」という永遠のスラッガーが居座っていた。これはもう誰もが認める筋書きだろう。メインMCも「ときのそら」が飾り、その圧倒的なパフォーマンス力(りょく)からこれぞホロライブという姿を見せつける。

では、この圧倒的な主人公力を見せてくる「ときのそら」を越える主役はいるのだろうか。そんな疑問を持ちながらも迎えた今回のSTAGE2、ホロライブを自分色にまとめ上げる主役の姿をそこに見た。

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ここからは「白上フブキ」というホロライブの新たな主役の一人にスポットを当てて、今回のフェスの感想を含め、この『Bloom,』開催の経緯と、そのコンセプトを探っていこう。

筆者の中での「白上フブキ」の存在は一言で表すと「ただのオタク仲間」である。幕間MCの白上のオタクマシンガントークはまさにただのオタクを体現していた。「おまw短い尺で全員のステージ感想言っとるやんけw」と思わずツッコんでしまうほどの勢いだった。しかし、これを捌く大神ミオには関心しか無いのだが…。

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ともかく、そこで直観的に感じたのは彼女の視点は我々と同じ視点だということだ。では、そんな「白上フブキ」がなぜ「ときのそら」に対抗し得る勢力足りえるのか。

それは『自分が楽しもう!』という潜在的な想いにあると考える。

『皆を楽しませる!』という色の「ときのそら」に対し、白上は『自分が楽しむ!』という自分の色を対照的に出していたと感じる。

そこに感じたSTAGE1とSTAGE2の空気感の違い。

曲線的に高揚感が伸びていくSTAGE1「ときのそら」の描くストーリーに参加者は引き込まれる。まさにアイドルイベントの王道を行く展開だ。

対してSTAGE2は仲のいい子たちがわちゃわちゃする楽しさを「白上フブキ」が上手く引っ張り出していた。盛り上がり方としてはタレントの能力に左右される展開だが、そのポテンシャルを全員が相互に引き出すシナジーを繰り広げるステージになっていた。ある意味トップアイドル「ときのそら」には作り上げることの出来ないステージであるとも言えよう。

安く言えば庶民的なステージである。しかし今回のSTAGE2、参加タレントを見るに普段の配信を楽しむリスナーには超理想的なシナリオであったと言えるのではないだろうか。

筆者はノエフレ共演が見れて死んだし、仲良し4人組FAMSがステージで楽しそうにはしゃいでるのを見て死んだ。おかゆんのフリーダムさが全快のステージを見て死んだ。あいつ自由過ぎだろ。アキロゼのエルフ世界に引き込まれて浄化されたり、ロボ子さんの独特の世界観に引き込まれるのも心地よくて死んだ。あ、あとミオが某事件を乗り越えて奈々様リベンジを果たす展開は個人的には非常に熱かった。

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この各々タレントの個性を引き出すことが出来たステージは「白上フブキ」の極限までに練り上げられたオタクの完成形とも言える世界観の賜物かもしれない。

さて『Bloom,』開催に当たっては次の声明文が発表された。https://bloom.hololive.tv/intro

いつもの魅力をさらに引き出したい。
いつもと違った一面を感じてもらいたい。
1曲に集中して全力を込めたい。
色んな曲を歌いたい、たくさん踊りたい。

この文章を読み、筆者は「白上フブキ」という一人のオタクでありながら「アイドル」でもある存在に可能性を見出した。このテーマを体現出来るのは彼女を置いて他にいるだろうか、いやない(反語)。

この「自分が楽しみたい!」というテーマにおいて、ホロライブの中でも群を抜いているのが白上である。『Bloom,』はそんな彼女の思いを体現したステージになることを期待している。

そして筆者のエゴな考えでしかないのだが、このホロライブの新たな挑戦の先頭に立つにふさわしい存在こそが「白上フブキ」なのである。

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「hololive 2nd fes. Beyond the Stage Supported By Bushiroad」は無事終了し2020年という激動の一年にひとつの終止符を打ってくれたと思う。アイドルにとって、そしてリスナーにとってもひとつの終着点だっただろう。

そして『Bloom,』は「ときのそら」や「AZKi」のような”ひとつの答え”に辿り着きつつあるアイドルとは、違う道を進もうとする新しいアイドル達の出発点となるのかもしれない。



P.S. “白上age”で綴ったのでちょっとそらちゃんをsageるような表現になっちゃってるような気もしないでもないけど、SorAZが大好きな筆者なので許してください。

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