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ボランティア活動:ジャパン ハンドドリップコーヒー チャンピオンシップ

ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ(JHDC)東京地区予選の大会ボランティアに参加してみました。準備と、大会3日間、フルフルの参加。

きっかけは、サザコーヒーの副社長、鈴木太郎さんのツイート。これを見なかったら申し込みませんでした。

私、3月末に前職を退きまして、4月はありがたく有休消化させていただいています。そう、色んなことを勉強させていただける時間があるのです。

鈴木太郎さんには、東京駅にあるサザコーヒーの店舗でお話をさせていただいたことがありました。知っている人が困っているし、手も空いてる。それに、チャンピオンを争うってことは、さぞかし面白い人が集まるな。バリスタ大会優勝とか、コーヒーの商品監修をしている方が○○大会優勝って書いてあるけど、実際にその大会についてとか全く知らない。これは観てみたい。
それに加え、11年いた職場から離れ、パタリとどこかに通わなくなる、という生活に少し不安もありまして。退職一週目、職場ではないどこかに通って、知らない人達と過ごすというのはなかなか良い修行の幕開けなのかなという気持ちもあり、すぐにボランティアの申し込みをしました。

東京大会の会場は東京タワーのすぐ近く。これを朝から眺める1週間は、なかなかいいのでは、と我ながら良いチョイスだと感じました。

大会の流れはリハーサル15分、本番10分。1杯分と2杯分2種類の量のコーヒーを時間内にドリップします。2種類の温度や味の均一性、その豆の引き出し方や抽出中の一連の所作も全て評価されます。大会ルールをきちんと把握していることがまず大事。温度計は温度を測るものであって、お湯を混ぜるのに使ったら減点とか、抽出までに10分以上かかったら大幅に減点とか。結構厳しいです。

使用する豆は当日発表。生豆は2種類は発表されているけど1種類は不明、焙煎日や度合いは非公開で大会で使用する豆は入手不可で事前の練習がなかなか難しい。試合当日のオリエンテーション時に初めて豆を確認して、すぐに試合へ。

ハンドドリップチャンピオンシップでは使用器具は全て大会で指定されていて、一部持ち込みが認められている器具もあるけど、普段使い慣れている自前器具の使用は基本的に出来ません。かなり緊張感があり、手が終始震えている選手もいて、観ているだけでも緊張感がすごい。

大会ボランティアでやる事は、主にタイムキーパーと大会使用器具の設置と片付けです。
タイムキーパーは本番とリハーサルの時間が異なるので、選手にアナウンスする時間が違うので要注意。午前午後とずっと同じペースで競技が続くので、リハなのか本番なのか急に分からなくなって慌てる一幕があったり。メモをとってコールした時間も記入して問題は解決。不安なまま作業をするのは危険なのでね。

使用器具の設置と片付けは、待ち時間とバタバタタイムの差が…そして使用器具が多い。電動グラインダーは2種類あって、選手の使用希望の機種を掃除して設置。前の選手の豆が残っていないか、毎回丁寧に確認と掃除。毎回洗うのはドリッパー2つ、サーバー2つ、トレイ2つ、スプーン、クロスを4名分ずつ。決勝前はさらに粉受け、ハンドピック用トレイ、計量さじ、ペーパー用トレイも全部洗う。はじめての業務用食洗機に感動する間もなく、ひたすら洗って拭いて出して洗って拭いて出して(笑)

午前午後でそれぞれ4回戦ずつ終わったのちそれぞれ勝ち残った4名でブロック決勝が行われるのですが、ブロック決勝に進む人を決めている間に30分近く待ち時間ができてしまい、毎度委員の方々が時間をつないでらっしゃいました。

初日の午後は特別ゲストはサザコーヒー副社長、鈴木太郎さん。
この日はたまたま、アメリカ人のアテンド中に腰痛になったゲストを整体に放り込んだので1時間だけ手が空いたから来たぞ!とのこと。急なゲストの登場で笑いに包まれる会場。ちなみに鈴木副社長はこの日本スペシャルティコーヒー協会の会長さんでもあります。

今回の大会で、多くの選手が使用していたサザコーヒーのパウダーコントロールストッカー。豆を挽いた後の微粉を取り除くことで、クリアな味わいや抽出される成分が均一になる、ということを鈴木副社長が直々に宣伝されていました。熱弁中の写真はこちらですが、、、みんな使ってるよ、みんな知ってるよ、とずーっと突っ込まれていたのが印象的でしたw

鈴木氏がいらっしゃらない日も、大会の審査員達から差し入れられたコーヒー豆を使用し、参加者・見学者に対して振る舞いコーヒーが配られたり、短時間で美味しいコーヒーを抽出するにはどうするか、抽出後のコーヒーを均一にかき混ぜるにはどうするか、などのミニ講座なども開かれていました。

下の写真は液体の効率の良い攪拌のさせ方について説明している様子。容器に沿って円を描くように混ぜると、液体が回っているだけになり、全く攪拌はされないそう。容器の中でNやMやWを描くように、縦に縦にスプーンを動かすと、容器の壁面を利用して液体が全体に攪拌されるとのことでした。

東京は3日間で合計95名で試合が行われました。それぞれの経験から、使う器具は何にするのか、温度は何度、豆の量は、挽き方は、どういった手順でコーヒーを抽出するのか・・・見ているだけでもとても勉強になりました。

東京以外にも福岡・大阪・金沢でも大会は行われました。勝ち残った選手達は9月に東京ビッグサイトで行われるスペシャルティコーヒーのイベントSCAJ2019で行われる競技会に出場されます。ハンドドリップの他にもバリスタやロースト、サイフォンのなどなど色々な競技が見られるもよう。

大会3日を終え、最終日はすべての器具をメーカーへ返送準備をしたり、会場を元の通りに復元したりで終わったのは18時。東京タワーはライトアップもされ、心地よい疲労感。(ちなみに大会日の集合時間は朝8時。会社の始業より1時間半も早かった!)

準備&大会ボランティアの4日を終え、いろいろと実りを覚書。
・コーヒーってやっぱり不思議。
➡︎大会が開けるくらい複雑で面白い飲み物って他に何があるかしら。

・ボランティア参加者の背景がいろいろで面白い。
➡︎コーヒー業界関係者、過去の大会出場者、趣味、ボランティアそのものに興味がある人、それぞれ色々な思いで参加してて素敵。中でも、旦那さんの扶養範囲内で働いている奥様が、給与てはなく経験を積みたくて色々なボランティアを趣味でされているというお話が素敵でした。物腰も穏やかで素敵な方だったのです。

・たくさんのコーヒーマニアたちと会える。
➡︎出場者、委員の方、前日準備では昨年チャンピオンなど、たくさんの人たちの抽出手順が見られてとにかく面白かった。細かく何グラムかとかまでは見れなくとも、ポットの回し方や高さなどもそれぞれの考え方の違いが現れてて面白かった。オススメのお店を聞けばみんな口々に色々なお店を教えてくれて、通いきれませんW

・現物支給があった!大会で使用した豆の残りをお土産に毎日300gほど。
➡︎飲みきれるだろうかと不安になるほどのお豆を頂いたので、しばらくは買わなくてすみますw常温保存派と冷凍保存派がいて、保存方法悩み中。
頂いたのはインドネシアのマンデリンとブラジルのモカだったかな、、、?ちゃんと把握できてない。。。

ほっと一息、一人お疲れ様会。
やっぱりコーヒーとケーキの組み合わせって素敵。自分のためにゆっくり贅沢にコーヒーを入れて楽しむ時間は、しっかり確保していかなくちゃ。

#コーヒー #ドリップコーヒー #JHDC #日本スペシャルティコーヒー協会 #SCAJ

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