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モネのおじいちゃん〜森は海の恋人

仕事が完全リモートになってから、毎朝8時の朝ドラを見ることが習慣になりました。現在放送されているのが2021年5月スタート「おかえりモネ」。気仙沼育ちのヒロインが気象予報士を目指すストーリーです。海と森と空と。ヒロインを演じる清原果耶さんの雰囲気から、主題歌までとにかく全面的に爽やか〜。朝にぴったりなドラマだと思います。

キャストも豪華で、見ているみなさんはそれぞれにお気に入りポイントがあるかと思うのですが、私が最初に気になったのは、気仙沼のおじいちゃん。藤竜也さん演じる、モネの祖父にあたる龍己さんです。第一印象は、

あ。畠山さんだ!

↑おかえりモネの祖父のモデルは理事長という衝撃。↑

やっぱりぃ♪ そうでしょ。でしょ。だと思った!

NPO法人「森は海の恋人」理事長の畠山重篤氏。牡蠣養殖漁業を営む中、山と海の密接な関わり合いにいち早く気づき、植林活動を行ってきた人物です。2015年に公開された映画『地球交響曲〈ガイアシンフォニー〉第八番』で、その存在を知ることになりました。『地球交響曲』は1992年に第一番が公開されて以来、全国各地の観客自身による自主上映が続けられています。私は1995年に第二番でめぐり会い、以後、新作はもちろん、時には旧作を振り返ったりしながらことあるごとに見ては、その時々でいろんなことを感じてきた映画です。

シリーズの中でもこの第八番は、樹の精霊に出会う/樹の精霊の声を聴く/心に樹を植える、の三本柱で構成されており、災害の苦難から立ち上がる人々や、その想いに寄り添う人たちの様子も力強く描かれていきます。

畠山さんは2012年に国連のフォレストヒーローズに選出されています。「森は海の恋人」の英訳にあたって、なかなか相応しい言葉が見つからず悩んでいた畠山さんに、"Long for"を提案された方がいらっしゃいます。"Long for"は、愛してる、好きだ、という意味もあるけれど、第一義的には「お慕い申し上げている」という言葉だと。

森は海をお慕い申し上げてるし、海も森をお慕い申し上げている。この言葉がとても印象に残っています。

さて、そのヒントを与えてくださったのはどなただったでしょうか? 同じ方が、”樹の精霊の声を聴く”のヴァイオリンのくだりでも登場しますが、あぁ...なんという...人々に寄り添い、模範となって人の前に立つというのはこうゆう思考力のもとでできることなのか、と感銘を受けました。

そして。同時期に見た『うみやまあひだ』にも畠山さんが登場されていて、とても驚いたのです。

『うみやまあひだ』は、ひと言でいうと伊勢神宮の式年遷宮に密着した映画。2013年の第62回式年遷宮をドキュメントで追っています。儀式を絶やさず、祈りを捧げ続けてきた日本の心を綴り、全国各地の森へ旅する中で出会う賢人のひとりとして、畠山さんが登場します。

豊かな海を支えるために、漁民による広葉樹の植林活動を続ける畠山さん。地道にその必要性を説き、また環境教育のための体験学習も続けていらっしゃいます。

「それでも、海を信じている」自然には立ち向かうのではなく受け入れて信じること。とても説得力のあるお言葉でした。

あー。牡蠣食べたくなってきたよー。






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