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シンプルなものほど難しい

最近デッサンを始めた。
親切に教えてくれる本を買い、りんご、牛乳パック、卵と、本のレッスンの順にに描いている。

今日は卵を描いた。
難しい...
シンプルなものほど難しい。

色は白い。
簡単な形。
どうしたら、卵だとわかるような絵を描けるのか。
濃さの違う鉛筆3本、練り消し、テッシュを持ち替えながら、なんとか描いた。
(卵に見えるだろうか?)

シンプルなものほど難しい。

絵ばかりではない。字もそうだ。
シンプルな文字(『一』とか)を書くのは、複雑な漢字を書くよりもずっと難しいと、ある書道家が言われていた。

きっと、文章もそうなのだ。

私は詩が好きだ。
私でも暗記できるほど短い詩。
そんなに短いのに、私に涙を流させ、強烈に記憶に残る言葉たち。
そんな言葉を生み出す詩人たち。
彼らの考えていることを想像する時に、私は圧倒的に自分の言葉が乏しいことに気づく。
考えるための言葉が足りない。

詩は、樹のようなものだ。
地下では表に現れない言葉がぎゅっと詰まって、根のように支えている。
その膨大な根の言葉がなければ、詩は生まれてこないし、堂々と立つこともできないのだろう。
詩人はどんなことを考えているのか、どれほど深く考えているのか。
その根の深さを、私は認識できるのだろうか。

デッサンを描くことは、文章を書くことと似ている。
対象物をどう捉えているのか、どのように認識しているのか、どう表現したら良いのか、とにかく頭を使う。

そして、終わった後に脳を使った後特有の爽快感を味わえる。
このような趣味を見つけられたのは幸運なことだ。
どちらも拙いが、楽しいことには違いない。
少しずつ上達していきたい。

楽しんで、世界を味わって、表現していきたい。

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