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女装者はおもしろい

※トップ写真はうちのネコです。パツパツな体つきで、ハロウィンに金太郎のカッコをさせたいぐらいです。

 TG(トランスジェンダー)やGD(性別違和)の人の中には、時たまですが、「女装者」(女装子)を馬鹿にする人がいます。あるいは馬鹿にするというより相容れないという人もいたりします。

 もしかしたら「いました」と過去形が正しいのかもしれません。一般の方のLGBTQへの理解が進んでいるいま、LGBTQ同士の無理解というのは考えにくいからです。

 ですが、「近い」者同士のほうがいがみ合うみたいなこともよくあるのも事実です。

 何でよくわからないかというと、私はもう20年近く、LGBTQ(当時はそんな言葉はありませんでしたが)の人たちが集まる界隈に行っていないからです。近所の女装バーでもない一般的な飲み屋さんで女の格好で飲んでいても別に問題がないと知ってから、わざわざ新宿まで出かけなくなったのでした。

 だから私が確かなことを言えるのは、20年前までのことだけで、その頃は確かにTGやGD(※)の一部に女装者を馬鹿にする人はいました。私は元々「女装者」で、その後もしかしたら自分は「ジェンダーフルイド」というものではないかと思うようになり、今はTGということで安定しています。

※当時はTS(Trans-Sexual)という呼び方が一般的でしたが、GID(性同一性障害)という言葉もありました。自らを「障害者」と呼ぶ人が多いのに、ちょっとした違和感があったのを思い出します。

 だけど「女装者」だった時代が一番長く、今でも「彼女」たちにシンパシーを持っています。

 ですが「女装者」とは何?と聞かれると、それこそ多様性のモデルケースのような世界でして、女装者の数だけ女装があるという感じです。ですから「女装者」というカテゴリーへのシンパシーはありますが、個々人になると、好きな人もいれば相容れない人もいるというのが本当のところです。

 要するに「普通の人」と接し方は同じということです。

 どのように多様かを、例のブログに書いていたので、引用します。

その前に、そもそも「典型的な女装者」なんてどこにもいない。

新宿二丁目・三丁目も梅田・神山界隈も、それ以外の東阪の女装店もいくつか行ったことがあるけれど、みんなそれぞれだった。

ただ美しくなりて女装する人。

男が好きで女装して男の気を惹こうとする人。

女好きが高じて女装する人。

カラダが小さいのがコンプレックスで女装したらハマった人。

女になりたくて女装する人(いわゆるトランスジェンダー)。

彼女に仕込まれて女装を始めた人。

ストレス解消で女装する人。

女装コンテストに無理矢理出さされてハマっちゃった人。

などなど、みんな様々。

性対象も女性でないとダメという人が結構多いけど、それこそゲイもバイもいる。

女装しているときは男しかダメで、男のときは女しかダメという人も多い。こういうのはバイと言うのだろうか?

女装者同士でないとダメとかいう人もいる。

最初は男はダメだったけど、段々好きになる人もいる。

あと、あまり外で知り合うことはないが、下着女装専門という人もいる。

下着フェチの場合もあるけれど、ちゃんとムダ毛の始末をしてメイクしてネットに写真をアップしている人もいる。かなり美しい人もいて、これなら服も着て外出すればいいのにと思うのだけど、下着姿でないと萌えないんだそうだ。

そうかと思えば、呼び方を忘れてしまったのだが、わざと汚い女装を専門にする人もいる。バカにされたり、蔑まれたりするのがいいんだそうだ。これなんかはジェンダーとは関係なさそうだけど、女装は女装である。

ドレス専門とかセーラー服専門とか、もはやフェチ側という人も多い。

https://miyuki-morikawa.hatenablog.com/entry/2018/02/19/192947

 多様でしょう?

 女装者を英語で言うと、トランスヴェスタイト(Transvestite)となりますが、これは「服装倒錯」と訳されます。「倒錯」というのも何だかなということで、クロス・ドレッサー(Cross-dresser)という言葉が生まれました。

 ではこのクロス・ドレッサーはLGBTQで言えば、どれでしょう?

 答えは先ほどの多様性を見た人にはわかると思うのですが、全部です。男性(肉体)のクロス・ドレッサーに限っちゃうと、GもいればBもいます。Qという人もいるでしょう。Tに関して言えば「異性装」じゃないので不本意ではありますが(こういう拘りが差別感につながるのかもしれません)、ボーダー上の人もたくさんいるような気がします。

 日本のマスコミは、オネエ(女装者が多いです)=ゲイと決めつける傾向がありますが、そんなに単純ではないということです。

自分のしたいことと向き合うことで、わたしはしあわせになれたと思っています。わたしの生き方を知って、ちょっとでも癒やされる人がいればいいなあという気持ちで書いています。スキやフォローは本当に励みになりますので、よろしくお願いいたします。