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『紅花栄』ベニバナは実はお薬です。

西暦2022年5月26日(木)
旧暦卯月廿六日
小満
紅花栄(べにばなさかう)
一粒万倍日
天恩日
大安

季節は巡り、七十二候は『紅花栄』に。
さらにお日柄もよく、、、

東京は、お天気も良く、五月晴れとなりました。

雨にならなくて良かったと、患者さまと挨拶がわりにお話ししていました。

さて、
七十二候の『紅花栄』べにばなさかう

お化粧の紅としても利用される『ベニバナ』が一面に咲く頃です。
夏のはじめに、鮮やかなオレンジ色の美しい花を見ることができます。

ベニバナは、古代エジプトの時代から染料として使用されてきたそうです。
ミイラを包む布を、ベニバナの花からとりだした色素で染めていたといいます。

日本では奈良時代から栽培されていて、
布を真紅に染められる貴重な天然染料として、また歌舞伎俳優や遊女たちが用いる希少な化粧品としても使われていました。

中国の呉の国から来た藍色という意味で『呉藍』(くれのあい)と呼ばれていて、
『くれのあい』が『くれない』になり、紅花(ベニバナ)と呼ばれるようになったそうです。

紅花は、
花からは染料、
種からは紅花油(サフラワーオイル)、
花を乾燥させると漢方薬の原料である紅花(こうか:血行促進作用がある生薬として日本薬局方に収録)
と、利用方法も様々で、

その昔は日本でも盛んに栽培されていましたが、輸入された安価なベニバナや、
化学染料にとってかわられて、今では栽培数はグッと減っています。

また
『紅花は末より咲けばやがて末より摘む』ともいわれ、
奈良時代には末摘花(すえつむばな)と呼ばれていたそうです。

源氏物語に登場する末摘花は、源氏がつけた女性のあだ名で、
「鼻が赤い」を「花が赤い」に引っ掛けています。
源氏を一途に信じて思いを遂げた女性でもあります。

漢方専門の薬局で『紅花』を扱っていましたが、本当に真っ赤な美しい色をしていました。

最近は紅花の花を見る機会も減っていますが、この時期のお花として、探してみたいと思います。

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