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香港の冬至風習から生まれた映画《過時·過節》主題歌ー《攀上天梯的螞蟻》歌詞和訳

12月22日は冬至です。日本ではゆずとかぼちゃを連想させるこの日は、香港では家族全員で食卓でだんらんする特別な日です。

北半球に位置する国にとって、冬至は昼が一番短く、夜が一番長い日です。昔の人は簡単に影を測れば分かる冬至は、農耕社会で特に休みに入る象徴的な日で、この日から立春まで、お家で休憩しながら、お正月の準備をし、畑仕事もしません。

香港の冬至

広東語では「冬大過年」(冬至は年、旧正月よりも大きい)という言い方もあり、香港ではこの日通常より1〜2時間仕事を切り上げ、家族揃って晩ごはんを食べる大事な日です。普段より豊富な食卓を囲むことを「做冬、做節」(冬至、節句をお祝いする)と言い、節句を過ごすことを「過節」と言います。

興行収入が100万香港ドル突破の画像。公式インスタ

そんなあるおうちの冬至での出来事を描いた映画が《過時·過節》。家族との関係を問い作品となります。若手監督曾慶宏(エリック そう)の初の長編映画で、ご自身の冬至の経験を元にした物語だそうです。第27回釜山国際映画祭、アジアの窓(ウィンドウ・オン・アジアンシネマ)にも紹介されました。

主題歌《攀上天梯的螞蟻》

曲:蔡德才@人山人海
詞:袁兩半
監督/アレンジ:蔡德才/Mike Orange
ヴォーカル:Edan Lui 呂爵安

Aメロ

傾偈 一秒鐘都激到暴斃
換來只有各自冷漠疏遠挫敗賭氣樣樣齊
地位 相隔一堆失控事例
問誰可以決定你在擺布我在聽教的崗位

おしゃべりを 1秒しても急死するくらい腹立たしい
無関心とよそよそしさと挫折感とやけになることとしか引き換えにできない
立場の違いから 暴走する事例が山ほどある
あなたが操り、わたしが聞き分けるというポジションは誰が決めたのか

Bメロ

無謂延續了吧這種關係
無奈頹下去卻死得不徹底

こんな関係 続かなくでもいいでしょう
だるいままで消え去らなずにいる

サビ

往事我早已作廢 然而此刻的心頭如同螞蟻
無涯的記憶竟如微糖掩蓋爛泥 使我著迷
不想一切銷毀

昔のことなんて気にしていないさ
だけど今この瞬間 熱い鍋にいるアリのように焦り
無数の記憶のカケラが微糖のように泥を埋め
わたしを夢中にさせる
すべてを処分されたくない

※我願有一串天梯 如何分岔都可以連成方位
而明知結果可能無情 這愛與恨 問誰能計
誰全對 誰全錯 攀上天梯的螞蟻

※天まで届く階段があれば どう踏み外しても届くような
無情な結果待っていると知ってても
この愛と憎は 誰が測れるだろうか
誰が全部正しくて誰が全部間違ってるのか
天梯(てんてい)に登るアリ

Aメロ

心底 怎去推測感覺部位
我盡一切努力 你是一副缺乏反應的軀體

心の底 どうやってそこの感覚を推し量るだろうか
わたしは力を尽くして頑張ったが
あなたは反応がないまま

Bメロ

難道成熟了便要懂虛偽
還是期待卻使它加速破毀

大人になると偽りを覚えなければダメだろうか
それともより早く破壊されることを期待すべきか?

サビ

往事我早已作廢 重逢的這刻想要遺忘芥蒂
如同種子般擁抱祈求穿透爛泥 長出花卉
怎麼可以枯萎
重複※

昔のことなんて気にしていないさ
再開するこの時はわだかまりを忘れたい
種のように泥を受け入れ、破け そして花を咲く
枯れていくのはあんまりだ
重複※

Dメロ

你若會 我若會 卸除 一切防衞

もしあなたが わたしが 
自分を守る全ての防御を取り外すなら

サビ

我不會為你敬禮 然而此刻的心頭如同螞蟻
無涯的記憶竟如微糖掩蓋爛泥 使我著迷
不想一切銷毀

あなたに礼はしないけど 今この瞬間、心はまるでアリのように焦り
無数の記憶のカケラが微糖のように泥を埋め わたしを夢中にさせる
すべてを処分されたくない

我想要步上天梯 重求取共你一切如何寶貴
而明知結果可能仍然充滿缺陷
傷已太深 沒人能計
誰明我 徘徊狂風裡的蟻

天まで届く段階に登りたい
再びあなたとのすべてを探し求めることはいかに大切なのか
欠陥だらけの結果になるかもと知ってても
深すぎる傷は誰にも測ることがでくない
狂風の中で彷徨うアリ  こんなわたしは誰がわかるだろうか


家族は友達と違って、自分では選べられないと言うし、一番近い距離にいるからこそ、ついきつく言ったりします。特に香港は大人になっても、結婚前なら両親と一緒に住むことはよくあり、また現在では海外に移住してなかなか揃わなかったりします。
この曲を聞きながら、すべての家庭は今夜仲良く団らんができることを願う。

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