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令和にスーツ・制服の会社って古くないですか。

1、2つの銀行の違い


先日、子供と一緒に近所にある2つの銀行に行きました。
大学へ入学するにあたり、本人用の銀行口座を開設するためです。

銀行口座は2口必要です。
1つは奨学金入金用の口座。
もう1つはアルバイト給料の振り込みなど、本人が自由に出し入れできる口座です。
いまは同じ銀行で複数の口座を開設できないので、別々の銀行で手続きが必要でした。

先に行ったA銀行のスタッフの方々は銀行の制服を着ていませんでした。
男性も女性もビジネスカジュアルな服装で、窓口業務をしています。
みなさん、首からネームをぶら下げていました。
なんとく銀行店内の雰囲気も明るく感じます。
ユニクロ店内の空気感に少し似てました。

一方、そのあと行ったB銀行。
窓口業務の方は全員女性。
ベスト・ブラウス・スカートといった昔ながらの制服着用。
胸にネームプレートを付けています。
窓口の後ろでは、スーツ・ネクタイ着用の課長さんのような男性の方がデスクワークをしていました。

印象をひと言でいうと「平成みたいだなぁ~」。
いかにもJTC(ジャパン・トラディショナル・カンパニー)といった感じで、古さを感じました。

2、コロナが「平成」を一掃した。

みなさんの会社には服装のルールはあるでしょうか。

つい20年くらい前まで、日本のビジネス界では、男性はスーツにネクタイ、オフィスワークや接客業の女性はベスト・ブラウス・スカートというスタイルが鉄則だったように思います。

流れが変わったのは、15年くらい前から浸透し始めたクールビス。
平成23年東日本大震災時の電力不足で一気に浸透し、ノージャケット・ノーネクタイが一般的になりました。

もう一つの流れは女性の制服の廃止。
男女雇用期間均等法がすっかり社会に定着した平成15年ごろから、「女性にだけ制服を支給するのって、整合性なくね?」と考える企業が増え、徐々に制服が減っていきました。

とどめはコロナです。
オンラインで仕事をするうち、日本のビジネスマンたちは、スーツを着なくてもビジネスが成立することに気づいてしまいました。

女性が制服に着替える更衣室も「3密」(懐かしい・・死語です)を招くので、「このさい制服をやめましょう、経費も節約できるし・・」という流れになりました。

コロナが沈静化したあと、誰もスーツや制服を着ていない世の中になっていました。
(誰も着ていないは言い過ぎですね・・・)

「サラーマンはスーツ、OL(これも死語です)は制服」という昭和から平成前半までのカルチャーは、コロナですっかり一掃されてしまいました。

3、令和にふさわしい服装基準

令和の時代にふさわしい身だしなみ・服装のルールはどうあるべきなのでしょう。

ジェンダーレス・エイジレス・ボーダーレスなど多様性が尊重される世の中です。
従業員各個人の意思や個性を重視されなければなりません。

一方、ビジネスには必ず相手がいます。
少なくともお客様から嫌悪感を持たれるような服装は、やはりふさわしくありません。

そのようなことも考慮すると、令和の身だしなみ・服装のルールは「このような身だしなみをしなさい。」ではなく「このような身だしなみはダメです。」に変える必要があると感じます。
いわゆるネガティブリストですね。

例えばこんな感じ。

身だしなみ・服装は従業員の自主性に委ねる。
ビジネスシーンにふさわしく、清潔感を保ち、相手に不快感を与えない身だしなみ・服装とすること。

禁止事項
①髪型:ヘアカラー〇号以上、モヒカン
②アクセサリー:顔面のピアス、袖口からはみ出るブレスレット、片手に〇個以上の指輪
③化粧:つけまつげ
④服装:タンクトップ、プリント柄やビビットカラーのTシャツ、膝上〇㎝以上のスカート・パンツ
⑤その他:タトゥーの露出

この禁止事項さえ守れば、あとは従業員の自主性に任せます。

私のおじさん感覚で、令和6年の価値観にあった基準はこんな感じなんですが、みなさんはどう思われますか?

ちなみに、男性と女性とで別々のルールにしないほうが良いように思います。
清潔感が維持されているなら男性の長髪やひげも禁止すべきではないでしょう。

4、お詫びと就活 スーツ最後の砦

それでも、この日本では「お客様にお詫びをするとき」と「大学生の就職活動のとき」はいまだにスーツ着用が暗黙のルールですね。

著名な方がお詫び記者会見するときも、「スーツの色やネクタイの柄がダメだ」・「お詫びの気持ちが伝わらない」と危機管理の専門家が指摘しているのをテレビで見たことがあります。

「お詫びの時の服装はスーツでなければならない」
このお約束は、残念ながら少なくともあと10年は無くならないでしょう。
人の感情に根差した少し面倒くさい事項です。
価値観や風潮は変わりそうもありません。

就職活動のリクルートスーツはどうでしょう。
いまだに学生さんの就活は、紺無地のスーツに白のワイシャツです。

企業側が学生さんに対して、リクルートスーツ着用を暗に強要しているのでしょうか。

「ブルーのブラウスは印象が悪いですか?」
「ボタンダウンのシャツは印象が悪いですか?」

就活中の女子学生の方から質問を受けたことがあります。

企業の面接官は、ブラウスのデザインなど確認しているのでしょうか。

日本企業のやり方が世界で通用しなくなっている昨今、このような横並びの同調圧力的なカルチャーは日本から早く無くなってほしいし、また無くなるべきだと思います。

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