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【法廷内簡易リポート】反ワクチン団体 神真都Q 「押し入ったのではなく訪問」 接種会場侵入事件で弁護側無罪主張

反ワクチン団体の神真都Qが静岡県焼津市の新型コロナのワクチンの集団接種会場に侵入したとして、神真都Qの理事だった男性が建造物侵入罪に問われている裁判を傍聴してきたので、忘れないうちにnoteにしておこうと思う。

可能な限り発言は忠実になるように努めたが、裁判所内は録音禁止であり必ずしも1字1句同じではない可能性があることを注釈しておく。

まず裁判所の前に到着すると、裁判所前の歩道に裁判所のスーツ姿の職員らが10名程等間隔で仁王立ちの状態で立っており警戒を行っていた。

裁判所の入口のゲート前に到着すると、入口のバリケードは閉鎖されており人が1人分ぐらいが通れる隙間が空いており、その横にも裁判所の職員が3人ほど立っていて検問のような状態になっていた。

そのゲート前で神真都Qの会員たちが15名程集まっており談笑していた、その様子を注意深く監視する裁判所のスーツ姿の職員たち。

筆者は東京地裁や大阪地裁の神真都Qの裁判も傍聴したが、東京地裁も職員や警備員は多かったが歩道などに溢れるほど配置されたりはしておらず、体感では東京地裁や大阪地裁より職員や警備員の量は多く感じた。

その時、少し離れた場所から裁判所の付近をじっと伺う2人組に気付いた。

遠巻きに神真都Qを見ていた警察関係者と見られる男性ら そろそろですねぇ

静岡県警の捜査員か公安部かは不明だが明らかに神真都Qの会員でもなく裁判所の職員とも異なる感じを受けた。

その後、自分も傍聴券を貰うためにバリケードを通り抜け裁判所の職員からリストバンドを貰い、抽選となるまで待ったが傍聴人が少なかったため抽選とならなかった。

裁判所内に入ると2Fの法廷にエレベーターで分散して移動し手荷物検査を受ける、静岡地裁は1Fに手荷物検査はなく2Fで手荷物検査が行われるという構造だった。

が、そこで裁判所の職員からスマートフォン等も全て持ち込めない警備法定になる旨アナウンスがあり、ここで緑色の警備服のような服装の法務省の警備員らしき人たちも出てきて、裁判所側のスーツ姿の職員と合わせると20人以上になっていた。

スマートフォンや財布など手荷物を全て預けると金属探知機による検査があったが、金属探知機の感度が高いのか筆者のズボンやユニクロの上着のチャックなどにも全て反応してしまい、他の人も含めてかなり時間がかかった。

傍聴席に入ると1番前の席が空いていたのでそこに座る、これが後々で大いに良かった。

右列と中央部の座席は神真都Qの会員と思われるノーマスクの人物らで埋め尽くされている、自分が座った左列は比較的空いており後ろの席にスーツ姿の警察に務めていそうな革靴とスーツを着た男の方たちが5人ほど座っていた。

開廷すると裁判長から人定質問があり、ハマダ氏が受け答えをした。

ハマダ氏は職業を「会社役員です」と名乗った。

被告人弁護士の南出弁護士が裁判長に対して発言を求めた。

裁判所が許可すると南出弁護士は「この法廷は換気されているんですか?」「これだけの人が居て危険が……(うんたらかんたら、以後忘れた)」等と裁判長とのやり取りがあった。

南出弁護士「次回は換気してください」
裁判長「約束はしません」

謎のやり取りの後、検察から焼津接種会場に侵入した経緯の説明と罪名及び罰状の読み上げがあった。

「被告人は神真都Q会の理事であり構成員である」
「被告人は〇〇、〇〇、〇〇の構成員らと共謀し…」
「罪名及び罰状 建造物侵入 刑法130条前段」

検察官は髪の長い女の人1人だった。

裁判長がハマダ氏に「起訴内容に間違いは無いですか?」と質問すると「間違いありません」と答えた。

その時南出弁護士が、弁護側の意見陳述を今していいか?というような発言許可を裁判長に求めた。

裁判長が許可すると、弁護側の南出弁護士が発言し始めたのだがこれがものすごく長い、体感では10分ほど喋っていただろうか…。

「被告人は焼津の信用金庫でワクチン接種会場に侵入した罪を問われているが殺人ワクチンの中止という目的は正当である」
「そもそも神真都Qの逮捕など東京・大阪の逮捕は国策捜査であり頂上作戦だ」
「接種施設は無施錠で穏当に訪問した」
「このワクチンという物はカルタヘナ法に違反しとるわけですよ! カタルヘナ法と言うのは……」
「祖国防衛権が……」
「過去の判決で裁判所は【祖国防衛権の要件を満たしていない】としている 祖国防衛権は裁判所は認めたということでよろしいですよね?」
「そもそも祖国防衛権とはGHQが…」

うーん、長い、自分みたいな頭の弱い人間には覚えるので精一杯だ。

ただ南出弁護士がカタルヘナ法についてや祖国防衛権について多少遡り説明をしてくださっているのはありがたかった。

検察の女性は南出弁護士から裁判所に提出され自分の元に回ってきた書類に目を通してはいるが微動だにしない、ターミネーターのようだ。

南出弁護士の意見陳述が終わると検察側の証拠の提示?があった。

「甲1号証から15号証 乙1号証から5号証まで」と言ったと記憶している。

甲号証の読み上げを始めた検察だが、ここでハマダ氏が「声が小さいから聞こえない」といった内容のヤジを飛ばした。

ヤジを全く無視し読み上げ続ける検察の女性を裁判長が遮り「被告人は静粛に、検察はマイクをもう少し近付けてください」と注意した。

読み上げは続き、9号証の辺りで検察側は動画を証拠として提出、裁判長に再生許可を求めた。

「神真都Q会より提出されたDVD-Rの内容で静岡1 静岡 静岡ワクチンというタイトルの動画です」

動画がハマダ氏の目の前のパソコンに表示される。

役所側の室長A氏が「今、接種してる人がいるんですよ!」と言って叫んでいる、それを「殺人罪だぞ!」と叫びながら徒党を組んで押し入ろうとする神真都Qの会員たち。

「触るな!」と声を荒らげる神真都Q側の男性、「私にだって触らないで!」と室長も負けじと応戦するが徐々に後退して入口を突破されていく様子が動画にははっきりと映っていた。

侵入した神真都Qの会員たちは「医師と会わせろ!」「先生、どこですか!」などと言ってブースのカーテンをペラリと開けたりしていてやりたい放題だ。

ハマダ氏は少し面白い動画を見るような仕草でパソコンで再生される動画を見ている。

神真都Qの会員が「先生、名前は?」「私たちはヤマトキューです!」などと言って逃げる医師を追いかけ回している。

意見陳述で南出弁護士が訪問だと発言したが、到底穏当な訪問には見えず、無法の限りを尽くす神真都Qの会員たちの姿がそこにはあった。

やがて警察官が到着するが「殺人罪だぞ!」と「止めに来たんだ!」などと叫ぶ会員に静岡県警の警察官は「お話聞きますから」と繰り返すのみであった…。

動画は3本あるが複数の人物が前と後ろと横で撮影していたらしく同じような内容だった。

続いて検察がハマダ氏のスマートフォンから押収したとされる動画を再生した。

「1時間近くと長いので9分50秒だけ再生します」と検察側。

この動画も先程と似たようなもので「殺人罪だ!」と叫ぶ神真都Qの会員が映っていたと記憶している。

動画が再生し終わると、「以上になります」と検察の女性、シーンとなる傍聴席。

その後、残りの証拠を検察官が読み上げていった、警察でのハマダ氏の供述調書や焼津接種会場の見取り図、焼津信用金庫から市役所に貸し出されていたことを示す賃貸者契約?の書面など。

裁判長が次回期日について言及する場面で、南出弁護士が「新型コロナウイルスの安全性の証明を出してもらいたい」と検察側に要請。

しかし検察の女性は微動だにしない、ターミネーターのようだ。

南出弁護士がなおも「国が新型コロナウイルスの安全な証明を出すべきで我々が出すべきでは無い、証明が出せないなら今すぐ結審しろ」と無理難題を発言した。

裁判長が困ったように検察側に「弁護人が求める書類を出すご予定は?」と質問する「現段階ではありません」と冷たい検察の女性。

南出弁護士が「いや、出すべきだと思うんですよ、じゃなきゃ今すぐ結審するべきだ」となおも食い下がる、裁判長が「それはあなたの個人的な意見であって検察もご意見ありますから」と咎めた。

その後閉廷となったが、傍聴席中央部に居た中学生ぐらいの少年が声を荒らげ「逃げんなよクソ警察」と指を指し叫び出した。

裁判長が「傍聴席は静かに!」と注意し、裁判所の警備員が慌てて中央部に駆け寄り止めに入る。

ハマダ氏は面白おかしいといった表情でそれを眺めていた。


以上が神真都Qの静岡地裁でのリポートです、次回公判は5月に予定されている。

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