見出し画像

私のサバティカル・タイム

3月で30年の会社員人生を閉じて
新しい人生が始まった。
そう、私のサバティカル・タイムだ。
以前、サバティカル制度を持つ
米系の会社員だったこともあったが、
制度の恩恵に預かることなく
その会社から離れ、
サバティカル制度のない会社に30年。
そんなものだ。。。

サバティカル(Sabbatical)とは

使途に制限がない職務を離れた長期休暇のこと。

wikipedia

会社員人生を終えたわけなので、
長期休暇でも何でもないのだが
収入を得るためのライスワークから
完全撤退するつもりはないので
しばらくの間は私のサバティカル・タイム。

この時間に何をしたいのか?

  • ライスワークを見つける

  • 住む場所を見つける

  • 健康でいるための生活のリズムを確立する

具体的には、立命館アジア太平洋大学学長の出口治明さんの
言葉に得心している。

積読本は、まさに山になっている。
しばらく会えなかった人たちや、
これから出会う人たちとの
会話や時間の共有が楽しみだし、
スケジュールを決めない旅にも出かけたい。

とりあえず、平日の昼間の外出の自由を
楽しむために
大好きな海を見に行ったり、
映画館に足を運んだり、
ギャラリーを訪ねたりしているうちに、
目が張り付いてしまった抹茶碗に出会った。
端正な形、手に馴染む大きさと重さ、
そして信じられないほど精緻な絵付け。
結局そのギャラリーに1週間で3回訪問し
その美を手に入れた。

ギャラリーのオーナーさんともお話ししたが、
その作家さんの作品に惹かれたことを話すと、
よくぞ!と喜んでいただいて、
大いに盛り上がった。
プロが考える「いいもの」に反応した
自分が嬉しかった。

そして、それを自宅に持ち帰った時、
誓いのような思いがよぎった。
住空間は、美しいと思うもの、
大好きなものだけに居場所を与えて、
一緒に成長していこう!
こうして、自分が時間を過ごす環境を整え、
自分のときめきを丁寧に観察することで
ライスワークの種子も少しずつ
見えてくるだろう。

帰宅後、ふと書棚にある1冊の本に
呼び止められた。

いつ買ったのかは覚えていないが、
発刊からちょうど10年経つ。
料理家としてよりも、食べ物と器の
合わせ方や食器選び、
この人のセンスが好きで当時雑誌も
よく買ったが、
この本だけが手元に残っていた。

そして、次の言葉に目がとまった。

断捨離という言葉が一時期流行りました。あれはいらないものを捨てると同時に、外から入ってくるものをなるべく減らして、ものに執着しないで身軽に快適に生きるーということだったと思うのですが、私はそれとは少し考え方が違う。
靴を一足買ったら、きちんと手入れをして(手入れをすること自体も楽しんで)底が破れるまで履く。破れたら捨てる(捨てても惜しくないぐらい、使いきる)。
衣服でも寝具でも台所道具でも何でも、自分に本当に合うものって、そんなに多くないです。その限られたものを最後までとことん使いきる。自分自身も同じ。自分を使いきって、人生さよならするときは、笑って「はい、さようなら」って言いたいね、そう思っています。

有本葉子「使いきる。有本葉子の整理術  衣・食・住・からだ・あたま」

そうそう、私が考えていたのは、これ!
自分に本当に合うものを選択する力、つまり
からだの声、ときめきを
しっかり感じ取る力を磨いて、
あとは最後まで使いきる。

一つの茶碗との出会いから、
こんなことを考えた、いい一日だった。

これとは別に、一粒万倍日とされる4月12日に
ある勉強もスタートした。
進度はすでに遅れ気味だが、気にせず着実に。

UKとのメールや電話で
午後6時以降にエンジンがかかる体質を
朝型に変える試みには
苦戦を強いられているが、
これは、健康でいようとするなら
1番大切だから、しっかり着実に。

ということで、私のサバティカル・タイムが
始まった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?