1907_記者発表会

重大発表をいくつか。

本日、過去最大規模の記者会見を行いました。 
※記者会見のスライドや動画は最下部に。

今日の場では、創業から今日に至るまで、ひとつの信念のもとにずっと進めてきた「ウェルネスエコノミー構想」の発表や自社で開発したウェアラブルデバイス「FiNC BAND」、そして7月12日(金)から開始する中村アンさんを起用した初の全国TVCMをお披露目、またスマイルラボ社の完全子会社化など、大きな発表をいくつかさせていただきました。広報チームは責任者の弓削を中心に本当に頑張ってくれたこともあり、本日は過去最大数の52メディア、81人もの方々がお越しくださいました。

創業時から一貫して、「一生に一度のかけがえのない人生の成功をサポートする」というビジョンの実現を掲げ、所得に関係なく誰もが手軽に健康を手に入れられる社会を作りたい、さらに健康の先の幸せなライフスタイルまで提案できる会社になりたい、そのような思いでこれまで歩んできました。

その中で今日まで、

「FiNCは何をしている会社ですか」
「溝口さんはどんな世界を作りたいのですか?」

上記のような質問を幾度となく受けてきました。

一定程度、輪郭ができた状態で本日それを発表できたことにたいして今は感慨深い気持ちで一杯です。まずは今日に至るまで、私が作りたい世界を信じてついて来てくれた社員や取引先、支援者や株主等々、ご協力くださった全ての方に感謝します。

○健康は「手間なく」「ラクに」「楽しく」「安価で」「個人に最適」なものを届ける

私はトレーナー時代に、コンプレックスを抱えているがゆえに、仕事でもプライベートでもコミュニティに加わるのが消極的になってしまう方をたくさん見てきました。そういった方たちは自分の姿を鏡で見る時、食事をとる時、洋服を着る時、スリムな人とすれ違った時など、日常生活のありとあらゆる時に引け目を感じてしまっていたりします。

ご年配の方もそうです。例えば、寝たきりになってしまう理由の上位5つはすべて、栄養・運動・休養に関する悪しき生活習慣が関連しています。私は今日まで、子どもや孫に家族旅行に誘われても「身体も動かないし、体力がないから迷惑をかけてしまう」と本当は行きたいのに、行き場のない感情から無下に断ってしまう人や、他人の助けが無ければ生活がままならない自分を責めながら生きている人を数多く見てきました。

このようなココロとカラダの健康に関する問題を解決するのに最も必要なことは、栄養・運動・休養、正しい生活習慣を送ることです。

まさに私はトレーナーとして、「お客様の悩みやお客様の目標達成に、お客様よりも本気になる」そういった思いで、上記の観点からお客様のサポートをしてきました。

ですが、スキルに対しての信頼を得てお客様が増えていく中で、

「自分一人で対面でサポートできる人数の限界」「トレーナーの指導を受けられるのは豊かな人ばかり。けれど健康問題で悩む人は所得の低い人が圧倒的に多い」という事実を知るようになっていきました。そして何より、情報やサービス、商品というのがあまりに多く溢れかえる時代の中でお客様のボトルネックになってるものは、商品やサービスそのものの優劣ではなく、「自分に合ったものがわからない」、「わかったとしてもそれを続けられない」点にあると気づきました。

上記の課題を解決するために必要なのは、
「手間なく」「ラクに」「楽しく」「安価で」「個人に最適なものを届けること」です。

文章で書くのは簡単ですが、これを実現するのはあまりに難しくて…

ですが、時代の大きな変化の分水嶺は、いつも新しいテクノロジーや新しいデバイスの登場がもたらしてきたように、スマートフォンの普及やインターネットやテクノロジーの進化に伴うお客様ひとり一人のデータ取得の手間やコストの削減及び、最適なソリューションを提供するハードルが低下したことにより、今まさにこれまで解決できなかったヘルスケア領域における大きな課題が解決できると思い、今のヘルスケア×テクノロジーに強みを置いたFiNCを作りました。

●FiNCの変遷

私たちはこれまで、一般社団法人ディープラーニング協会の最年少の理事でありFiNCの共同代表でもあるCTOの南野を中心にディープラーニングやマシンラーニングの分野に投資をし、また次世代の社会基盤となりうる可能性を秘めた技術と言われているブロックチェーンを生業とし早稲田ブロックチェーン協会の代表でもある武内が率いるブロックチェーンテクノロジーズを子会社化し、先端技術に投資をしてきました。特許についてもそうです。これまで163件出願し、すでに53件もの特許が成立しています。これからさらに加速していきますが、これらも全て新しいデバイスやテクノロジーに投資をすることで、今まで解決が難しかった課題を解決するためです。


○FiNC BANDをローンチ

今回発表したFiNCBANDの特徴は、歩数・心拍数・睡眠時間・睡眠の深さや質をまさに手間なく、ラクに記録することができたり、1度の充電で、約1週間ずっとデータの取得をし続けることができます(アラーム機能で起きる時間も一定になってきました)

FiNC BANDを契約していれば、コナミスポーツクラブ、ゴールドジム、ホットヨガスタジオLAVAをはじめとする全国のヨガやフィットネス施設等が入会金や月会費といった縛りなく1回あたり安価に使うことができます。

他にも、いつでもどこでも30を超えるカテゴリーのココロとカラダのスペシャリストに相談ができます。

また歩数達成・体重記録・睡眠記録・食事記録・ログインなどのアクション応じて付与されるポイントを楽しみながらたくさん貯めたり、記録されたライフログ等々を元に、最適なアドバイスがもらえるレポートが週に一度送られてきたり(今月末サービス開始予定)、自身の健康行動を通して自動で付与される寄付ポイントを自身が選択した寄付先へアプリを通して寄付ができたり(来月末サービス開始予定)と様々です。

私たちの根っこにあるコンセプトやお客様が抱える課題から逆算して、テクノロジーカンパニーの私たちらしい世界でも初めての難しい機能の開発や、パートナーとの連携を強化してきました。


○「社会に新たな判断基準を」
ウェルネスエコノミー(経済圏)構想の発表


今回発表したウェルネスエコノミー(経済圏)構想も同様です。

いかにココロとカラダの健康作りを「手間なく」「ラクに」「楽しく」「安価で」「個人に最適なもの」に近づけるか。いかにそれらがライフスタイルに自然と染み込む世界を作れるか。それができれば社会は確実に前進する、私たちはそう考えています。

私の座右の銘は「人生は選択の総和」です。

誰と過ごすのか、何を食べるのか、どんな時間の使い方をするのか。今の人生はこれまで積み上げてきた全ての選択によって作られています。

ココロとカラダの健康も同じです。

日々の大なり小なり下してきた選択の結果、今の自分やカラダが作られています。

コンビニで何を手に取るのか、自動販売機の前に立ってどのボタンを押すのか、レストランに行って何を頼むのか、出てきたメニューの中で何から手をつけるのか、どれくらい咀嚼するのか、居酒屋で最初にどんな飲み物をオーダーするのか、タクシーに乗るのか、電車に乗るのか、歩くのか、エレベーターを使うのか、エスカレーターなのか、階段なのか、これらも全て選択です。

私たちは健康行動を取ることで貯まるFiNCのポイントを、今後、ココロとカラダの健康に寄与するあらゆるものに使える社会を作ります。

ウェルネスに特化したECモールの商品やジムやヨガ等の施設だけではなく、スーパー、コンビニ、レストラン等々、ありとあらゆるココロとカラダの健康に関係するモノやメニュー、場所に使えるようにします。

「FiNCのポイントが使えるものはカラダにイイ」

つまりそれは、お客様に正しい選択をサポートするための判断基準を社会に提供することです。これが実現できれば、選択の質が高めるきっかけになります。ココロとカラダの健康のために必要な正しい生活習慣を手に入れるあらゆるコストが下がります。

毎回の健康行動を行うことが必ずしも健康目的でなくても構いません。ポイントを貯めてお得に生活したい、でもいい。

私たちは選択を全てストイックに、正しいものに変えるべきだと思ってるわけではありません。今までは感情のまま自分の選択に無自覚だったのを、正しい認識の上で判断できる、そんな新しい常識や新しい社会を作りたい。

数千万、数億、数十億もの人たちがFiNCのプラットフォームを通じて、リアル経済に送客できるようになれば、ココロとカラダの健康を手にいれるために必要な商品やサービス等々を新たに開発・提供してくれる仲間やパートナーが増え、自ずと世の中に素晴らしいモノで溢れかえるようになると信じています。

健康行動を続けて貯めたポイントがココロとカラダの健康により近づくものに使える、そんな経済圏を作ることで結果としてヘルスケア領域におけるあらゆる課題の解決に寄与すると私は確信しています。私たちはそうした経済圏を必ず実現します。


○全国のローソンでFiNCポイントが買える
「FiNC GIFT CARD」

今回、2019年7月16日(火)から全国のローソンにてFiNCのポイントが買える「FiNC GIFT CARD」が置かれます。同社との取り組みはそのウェルネスエコノミー(経済圏)構想を実現するための第一歩です。

カニバリゼーションやイノベーションのジレンマを超えて、勇気や大義を持って参画してくださった3,000店舗を超えるスポーツジムやヨガ施設等をはじめとする素晴らしいパートナー企業の皆々様には心から本当に感謝しています。

今後はさらにご賛同いただけるパートナー企業を拡大して行きたいと思っています。皆様とともに素晴らしい社会を作っていきたいです。


○コンテンツクリエイター集団
スマイルラボ社がFiNCの家族になりました

これらを実現するにあたって、この度、スマイルラボ社をFiNCの完全子会社化するに至りました。同社は代表の伊藤さん率いる、30名を超えるコンテンツクリエイター集団です。一緒にプロジェクトを動かすようになってしばらく経ちますが、あまりにも伊藤さんが優秀で、チームも凄すぎて、今回の出来事はFiNCの歴史の中でも最大級の転機なんじゃないかと思うほどです。

FiNCの社名の由来はFit+Linkの造語です。Fitっていうのは「ピッタリ合う」、「最適」といった意味で使われます。Linkは「繋がる」、「絆」とかですかね。FiNCのCは「Change」、「Challenge」、「Create」などCから始まる単語をずっと大切にしたくてKをCに変えました。

私は創業時から、学歴もない、経験も乏しい自分は、すべて自前で、自分たちだけで何もかも実現するのは難しいと考えていました。だからこそ、お客様にピッタリ合う最適なものを、多くの仲間と繋がりながら新しい価値を社会に創造していきたい、そんな想いを社名に込めました。

私たちが定義する事業の目的は、社会の課題を解決することです。他の企業との競争に勝つことじゃありません。私たちは相対的にNO1になることに関心はありません。あくまで我々が目指すのは、あってもなくても誰も困らない存在ではなく、社会の課題を大きく解決することであり、それに最も貢献するOnly1の会社であり続けることです。FiNCが実現したいのは、FiNCでしか救えなかった人を、他の会社やサービスでは救えなかった人を一人でも多く増やすことです。

私が人生をかけて成し遂げたいことも同じです。私がいたから今がある、救われた、実現できた、自分以外の誰かにとってそんな存在になる、それこそが自分のために私が成し遂げたいことなんです。

私は今日まで、もしも同じ目標や夢をもっているのであれば、みんなで協力して束になったほうが、より早く目標に辿り着けると考えて歩んできました。結果として私はCEOとして、そしてFiNCも独自路線を歩み、これまでも多くの仲間を得てきました。私はあまりトップでいることにこだわりはありませんが、ただ自分が自分をCEOとして認められるような恥ずかしくない能力や器を備えた存在であれるようにこれからも努めていきたいと思っています。

今回、難しい勇気のある決断をしてくれた伊藤さんやチームに対して、上記は最低限の誠意の示し方かなと。あまりにも社員ひとり一人のキャラクターが違いすぎて驚いているところもありますが笑、ただしばらく一緒に働いて、私たちが欠けていたところを埋めてくれるチームだろうといった期待から今回の発表に至りましたが、その期待が確信に変わりました。

私たちは伊藤さんやスマイルラボ社の決断を正解と思ってもらえるように努力をしたいと強く思っています。一方でこれを読んでくれているスマイルラボ社の皆さんも、今回の決断を正解にするんだという気概で共に理解し合いながら、一緒に歩んでいってもらえたらとても嬉しいです。

今から5年半ほど前。現共同代表でCTOの南野が当時まだ何もなかったFiNCに南野の会社や技術チームごと参画を決意してくれたところから全てが急加速していったように、驚くことに、とても本気で優秀な人達が同じ目標に向かって全力で突き進めば、今からはとても想像できないような3年後、5年後が待っていると私は確信しています。

○最後に

明日、7/12日から今年3月よりFiNCのブランドアンバサダーに就任した中村アンさん出演のTVCMを全国(一部地域を除く)で放映開始します。

今回のTVCMは、FiNCアプリを使っているお客様がパーソナルトレーナーAIのダイエットサポートを受けることで、いいカラダを目指すことを呼びかけるサポーターとして、ヴィーナス姿で登場する中村アンさんが押入れの中から突然現れるというインパクトのあるTVCMです。

CM公開に至るまで山あり谷ありでしたが、今はいよいよここまで来たかーという感覚です。

創立して7年経過しましたが、今が人生で一番ワクワクしているかもしれません。

私たちが掲げている目標はあまりに高く、その大きなギャップから重圧と恐怖を常に抱えていました。それが完全に消える時は挑戦をやめた時ですから、そこから逃げるわけには行きませんが、ただ、続々と参画してくださる心強い仲間のお陰で、今は大きな手応えを感じています。まだ訳あって発表できませんが、伊藤さんの他にも7月からとても素晴らしい方を招き入れることができました。

日本は医療費の高騰、少子高齢化など課題先進国でありながら、世界では「健康」におけるトップブランドをもつ国です。また、日本は世界でも社会インフラの整った先進国で急激な人口減が進む唯一の国でもあります。そうした背景から世界中の識者が口を揃えて「日本はヘルスケア×AI分野が発展する」と言います。

だからこそ日本からトヨタのように大きな市場で世界で勝てる会社や、Facebook、Googleのようなメガプラットフォームをつくれる産業はヘルスケアではないかと私たちは考えています。

そしてFiNCは日本が強いブランドと課題を持つ領域で、「予防 x ヘルスケア x AIテクノロジー」で最も先に進んでいる会社だという自負があります。

もし我々に解決できないのであれば、日本からヘルスケア領域の課題を大きく解決するベンチャー企業は現れないのではないか、私はこの感情が持てるだけで人生をかける価値があると思ってFiNCを経営しています。

私は家庭環境が理由で、幼少期から貴重な就労経験と、進学という選択肢がなかったお陰で34歳という年齢にして、人生の半分もの期間である17年もこのフィットネス・ヘルスケアの世界で学ぶことができました。稀有な経験を積ませてもらった私のような人間こそ、社会課題の解決に挑戦する義務があると思っています。

これだけ恵まれているのですから、FiNCや自分は小さな達成で満足していいはずはありません。それは私たちの役割じゃない。まだ世界でどの企業も成し遂げられていないヘルスケア・ウェルネスプラットフォームを作り、日本や世界のココロとカラダの健康を引っ張っていくリーディングカンパニーとなります。

FiNCはリスクに果敢にチャレンジする会社だと、時に皮肉交じりに言われ続けてきましたが、私が好きな言葉で「人の行く裏に道あり花の山」という言葉がありますが、社会を変えるか死ぬか、仲間とともにこれからも大胆にいきます。それができなければ社会に蔓延る大きな課題の解決はきっとできないですからね。私のような恵まれた環境に身を置かせている経営者はそれぐらいしないとなって。

皆様、最後までお読みくださり、ありがとうございます。そして、いつも応援ありがとうございます。3年後、5年後、応援してよかったと思える会社になれるように頑張ります。


○以下は発表会で使った資料です。


・以下は発表会の動画です。
2019年7月11日記者発表会 https://youtu.be/uxqNwg_neUI @YouTubeより

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