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ドラマのエキストラをしてみたの巻

 
ドラマや映画を観ていて ふと思っていたのです。
少しだけ 撮影現場とか見てみたい。経験してみたい。

小さい頃の夢は 芝居をすることでした。
いろんな人生を演じる俳優という職業が気になって仕方がなかったのです。

大人になり 夢すらも忘れていました。
それは突然 わたしの中の大きな何かが動いた時でした。
なんとなく
「エキストラ」というのを 見ていました。
たまたま 検索してヒットした目に付いたエキストラ募集事項。

まずエキストラ登録というのがあり、名前と年齢、連絡先などを入力して 簡単に登録できました。

自分の中で楽しみたいというのもあり 子供以外、誰にも話してませんでした。

それから2週間ほど経ったある日、登録した事務所から 連絡を貰いました。

田舎なので なかなか話もないと思っていたのですが。

わりと 話はすぐにあるものなんだなぁ、と 撮影の日に向けて わくわくした覚えがあります。

それから あれよあれよと
あっという間に 撮影当日が来ました。

面白いのは どのシーンに出たいか、日程的に可能か、まず自分で選びます。
そこで 人数多いと 振り分けられます。
そのシーンによって 自分で準備する服装とかもいろいろあります。
(準備といっても 春先の旅行してるふうの服装とかそういう条件があるだけです)
 
わたしは 近所の人気のうどんやさんに 食べに来たお客さん、という設定です。

早朝4時半とかに うどんやさんに集合です。
わくわくどきどき。

たまたま早朝で 急なものだったため
集まれるエキストラは少なかったようです。

エキストラさんばかりで集まって 撮影が始まるまで お話をしました。
そこには エキストラさんにはエキストラさんのプロも たくさんいて、
 知らない世界を聞くのは 不思議で面白かったです。

わたしも 話を聞かれ、
「登録して 2週間で話がくるなんて 物凄いラッキーだね」
と言われました。

「え、そんなものなんですか?」
と聞くと

普通 登録しても 数年待ちだそうです。
登録したまんま ひとつも出演できていないとかも よくある話らしいです。

へぇ。

そんな立ち話をしていると
俳優さんのひとりが
近くにいたわたしに
「寒いでしょ。まだ始まるまで 時間があるから 中に入ってたらいいよ」
と声をかけてくれました。

長谷川朝晴さんです。
エキストラさんにも気遣ってくれる優しい方でした。

近くには 中本賢さん、主役の東幹久さん、森口瑤子さんがいました。

撮影準備も終わり、撮影する時、スタッフさんに言われるままの席に座りました。
他のエキストラさん4人といっしょに
うどんを食べるシーンです。
始まる前に
「え。どういう感じの雰囲気を出すんですか?知り合い?相席した感じですか?」
みたいに
ちょっと俳優気取りで 話したりしました。

カウント始まる数秒前から もううどんを食べることにしました。

緊張することもなく うどんも美味しく、頂きました。

その隣りの席で 4人の俳優さんたちが
演技をしています。
他愛ない食事シーンでしたが
俳優さんたちのセリフを言うタイミングや始まりの勢いとか 熱量がやはり違うな、と感じました。

すごいなぁ。

「カット」

みんな またざわざわ動き始めます。


この景色の中で 
わたしは 好きな空気感を知りました。

始まりのカウントのあとの
カチンコのカチンという音が響いた後の
ほんの瞬間、
ものすごい緊張感の走る静かな間があるのです。
あの感覚がたまらなく好きでした。


撮影は無事終わり、
帰ったあと あと2回ほど 出られるシーンありますがどうしますか?と
連絡もらったのですが
残念ながら 日程が合わず その日のみの撮影となりました。


そして。
放送日。
録画もして観たのですが。

恥ずかしすぎて 身体が捻れそうでした(笑)
東幹久さんたちが話し合ってる向こう側で
わりと自然にうどん食べれてる…と思うと
面白かったです。

ちゃんとドラマの中のワンシーンに
わたしが残された、と思うと それも素敵な思い出となりました。


 いつも タイミングには ほんと恵まれている気がします。

ということで こっそりエキストラデビューしてます(笑)


時に こういう、自分がどこまでやる人間なのかを 客観的に知りたくなります。
そういう時
わたしの中に住んでるであろう大きな何かが のそりと動くのです。

大抵 そういう時は
 設定されてたかのようなタイミングで
物事が どんどん進んでいきます。

記念品てしていただいたメモ帳


また機会があれば
いろんなチャレンジをやっていきたいな、と思います。



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