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二級小型船舶操縦士免許取得レポ4~講習受講~

この記事は、以下の記事の続きです。
今回は、実際に船舶操縦士免許のための講座受講レポートになります。
ちょっと長いかも。


講習1日目

必要なもの

前日に準備したものと、筆記用具が必要。
使い慣れたペン、消えない黒ペンと蛍光マーカーがあると良い。答え合わせ用に色ペンがあると便利だが、別になくても全く問題なし。
タイトル画像に乗っているペンが、筆者が実際に持っていったもの。

体調の準備

二日酔いで行かなければ大丈夫でしょう。
この日は学科のみなので、本当に二日酔いでも別に問題ないはず。講師からの心象最悪でしょうが。いや、ちゃんと酒抜いて行きましたよ。

午前講習

念のため現場の駅には少し早めに到着し、近くをうろつくことに。うおお、水辺だ。当たり前だ。船なんだから。

集合時間より少し早めに会場入り。やったね一番だと思ったら、講習を一緒に受ける仲間は自分を入れて3人のみ。少人数制授業だ。

始まる前にオリエンテーション。このタイミングでテキストが配布される。学科教本と、実技教本。事前に送ってくれれば予習するのにー!
イラスト、写真がたくさん入っていてわかりやすい教科書。素晴らしい。
奥付を見ると、(一)日本船舶職員養成協会著作とのこと。公式の教科書みたいなもんか?

さて、おまちかね、講習開始。まずは「小型船舶の船長の心得および遵守事項」をテキストをもとに学習。合間合間に問題集で知識の定着を図る順当な流れ。漁業の特性など、面白い知識も取得可能なのがお得。
人命優先などのシーマンシップ等、常識的なこと中心なので特に問題なく講義は進む。

午後講習

「運行(一般)」がテーマ。操縦の基本的な座学や海図の簡単な読み方、船の装備、機関の取り扱いという自動車免許みたいなことも。
実は、昼に食べた食事の脂に当たり、終始胃が重かったことを報告します。
この日は夕方遅くまでガッツリ講義と小テストを繰り返す。前日ちゃんと寝ていなかったら危なかった。

講習2日目

待ちに待った実技講習の日です。やったね!
個人的に船酔いはまずしないので心配はないが、船酔いしやすい体質の人は酔い止め薬があったほうがいいかも。乗船30分以上前から飲まないと。同行者が自前でコマセを作りまくった釣り船でも余裕で元気な体質、ありがたい~。
座学で習ったのだが、寝不足は操縦に問題がないらしい。寝不足は個人差があるし、酒と違って01で分けられるものでもないスペクトラムだし。前日はさすがに酒量は控えました。

午前講習

お船に乗って、実地へGO。使用する練習船は全長6m、排水量1tの船外機船(滑走型)。よくあるタイプっぽい。ほぼ同じ型のお船がテキストに例として乗っているくらい。
出港前には解らん・係留の練習。船を陸地や桟橋に繋ぎ留めているロープを解いて船をフリーにしたり、降りたあとに船をしっかりと繋ぎ留めるためのロープワーク。
個人的に、クリート止めという船から伸びたロープを桟橋に繋ぐロープワークの習得に手こずった。なぜかやたら覚えにくい。完成形は画像として覚えたのでミスしていることはわかるものの、つい手が逆に動いてしまうのが歯がゆい時間。1周半回してから8の字に巻いて最後にひねって引っ掛ける。
出港前の点検や方位測定などを学んだら、いざ講師の操縦によって出港。広い水域に出たら、いざ操縦。
ところで講習する船のエンジン。やたら音に迫力があると思ったら、出力70psの排気量約1,000cc。意外なような納得のような。長さ6mくらいの船を20ノット(時速約40km弱)で動かすものだし。しかもエンジン止めたらすぐにスピード落とすような抵抗の中を。
いろいろ動かしてみたところ、連続旋回(スラローム)は難しく、着岸・離岸はやりやすく感じた。個人差あるだろうけど。
連続旋回は、3つのブイの間を航送し、最後にそれらの延長線上でクラッチを切り、完了報告。風と潮の流れによって想像以上に流されることを理解するまでは全然上手く行かなかった。
着岸・離岸は、ゆっくり着実に操作すれば問題なく行けるので、詰将棋的な面白さが。速度感覚はバイクの操縦に通じるものがあるのかも。

一旦桟橋に戻っての休憩を挟んで教習の続きを受ける。このタイミングでは、絶対にトイレを済ませること。尿意がなくてもとりあえずトイレへ。
再度出港、そして教習の続きと最後の復習から、そのまま修了試験へ。
すぐ開始するかと思っていたものの、他の受講者の講習終了待ちで少し待たされることも。筆者は大型バイクを日常的に運転していることもあり、比較的早く教習が終わったような気がするがどうだろう。
人命救助や離岸・着岸、連続旋回、直進や変針、避航操船などを特に問題なくこなし、完了。このタイミングも、他の受講生よりも早く終了。もっと乗っていたかったな。

実は試験中から、ずっとトイレに行きたかったことを告白します。
休憩時に行っていなかったら危なかった。船にトイレはないし、海に向かって済ますのもできないはず。
実際に危うくなったときはどうするんだろう。一旦引き返す???

午後講習

食事休憩を経て、再び講義。テーマは、「交通の方法」。
主な4つの法について学ぶことがメインとなる。
・海の基本的な交通ルールである「海上衝突予防法」。適切な見張りの徹底や、自他船の状況に応じた行動、衝突しないように務めるべき義務など車の道交法的なもの。灯火類や汽笛、特定の行動をしているときに掲げるべき黒いシンボルである形象物についても決められている。
・港内での交通ルールである「港則法」。港から出る船や大きい船を優先することや、迷惑かけないスピードで航行せよということが定められている。
・メチャ混み海域(意訳)である全国で13個ある航路における交通ルールである「海上交通安全法」。東京湾に2、伊勢湾に1、瀬戸内海に8あるだけ。
・河川や湖沼でのルールである「河川法等」。これはもう当たり前のようなことが書いてあるだけなので楽勝。すれ違いできない幅(橋の下とか)で行き交う船の優先順位は上流にいる船にあるとか、流れを考えれば常識問題だと思うがどうだろう。試験にもほぼ出ないらしい。

卒業講習

講習が終わったら、その場で卒業講習。ここで、別室にいたおっさんたちも合流してきた。今まで何を受講していたのだろう。
さて、この試験では50問中33問の正解が求められる。正答率にして65%。それに加え、2日間に分かれて学習した3つのテーマごとに50%の合格が求められる。
多くの人がクリアしている自動車運転免許は、100点満点中90点が求められて70%の合格率。
危険物取扱者免状の乙種は、合格率は法令が9/15問、物化が6/10問、性消が6/10問のクリアが必要だがどれか1つの類を持っていれば性消のみ受験すればよく、合格率は4類が30%だがそれ以外の1~6類が60%ちょい。
2つだけしか比較対象がないが、それでもこの資格は国家資格としては、取得難易度は低いものと言える。
使えるシーンも狭いけど!!

試験問題は、該当しないものを選べという問題文が多かった気がする。問題の難易度的には素直なものが多く、1回読んだだけで◯✕がつけられる程度なので、サクッと仕分けてマークシートに記入。
このとき、鉛筆不可、消えないペンで書けというのが珍しかった。記入用紙も、厚いマーク専用紙ではなくただのA4用紙に印刷したものっぽいもの。OMRで採点するのかと思ったが、赤外線を使う高度なものではなく、スキャナを使った可視光での比較的簡易なOMRなのかも。マーク失敗には✕印をしてから新しくマークしろという指示があったので、もしかしなくても人力採点の可能性がとても高い。
そういえばマークシートの横にタイミングマークもなかったから、手書き採点なのはほぼ確定か。

試験を1回見直しし、やることがなければ早期退室が可能とのことだったのでありがたく退室。お疲れ様でした。
結果は、2日後に悲しみの電話が来なければ合格とのこと。不合格なら再度講習と受講なのでそれは避けたい。

試験2日後

鳴らない、電話。
やったね。あとはしばらく待っていれば海事代理士が書類作業をしてくれて、免許が送られてくるはず。

次回予告

・実際に借りて運転してみた
・有効期限(5年後)を忘れない
・更新講習
の三本のどれかをお送りします。


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