現代語訳『我身にたどる姫君』(第三巻 その14)

 賀茂《かも》祭が終わって程なく、女三宮《おんなさんのみや》は内裏《だいり》に戻った。
 せっかちな中宮《ちゅうぐう》が女四宮の権中納言への降嫁《こうか》を早々と決めてしまったため、嫁ぎ先を失った女三宮が気の毒で心苦しい帝は、再会を喜びながらもどうしたものかと悩んでいた。母親を失った悲しみでひどく面やつれしたものの、比類なく愛らしい女三宮を見守りながら、一方ですぐにでも退位したいと願っている帝は、この先どうなってしまうのかと心配で不憫に感じていた。
(続く)

 喪が明けた女三宮が御所に戻りました。
 帝は再会を喜びながらも、女三宮の将来が気掛かりでなりません。また、すっかり痩せ衰えた顔を見て、亡き母親を慕って嘆き悲しんだのだろうと思い込んでいますが、もし権中納言との関係を知ったらどう思うことでしょうか。

 それでは次回にまたお会いしましょう。


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たま

古語⇔現代語。「水谷悠歩」の筆名で古典の現代語訳や小説を書いています。 http://yamanekoya.jp

現代語訳『我身にたどる姫君』(第三巻)

王朝物語『我身にたどる姫君』の現代語訳です。
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