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ため息俳句 夢と薺

 三日三晩の春嵐が明けて、ようやくに穏やかな朝を迎えた。
 畑に出た。今年もじゃがいもの植え付けがもうすぐだ。準備を始めた。
 久しぶりに畑を観察すると、なずなが春菊の間からひょろりと伸び上がって、花を咲かせていた。なんだか、気持ちがほっこりした。

 このところ、やや抑鬱的でくさくさしていた。天候が気分に影響する感じだが、ある種持病に近い。季節の変わり目、今は春先だが、ぎっくり腰だけが要注意なのではなく、自分の場合は鬱っぽく気分が内向して、怪しくなる。
 それに、今朝方、怪異の夢を見た。恐らく妖怪の類いなのだろうが、一つ目の猫が現れた。極めて鮮明な夢で、猫のことは何も知らないが短毛で目がくりっとしていた、ロシアンブルーのような気がするが、目はエメラルドグリーンでなく、ゴールドであったような。耳も小さかった。だが、毛色はシルバーに近かった。それと何か会話したのだが、何を喋ったかは憶えていない。とにかく、額の真ん中に目がはっきりと見開いていたのを記憶している。

春眠や一つ目猫がやってきた  空茶



 そんな朝ではあったが、久々に畑で汗をかけた。それに、今日は四年に一度の二月二九日であったし、・・・・・・悪くない一日になった。鬱の気配が少し薄れたような、だが、その代わりに、花粉症?


なずな咲くしゃらしゃらとうるうの日