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ため息俳句 草の花


散歩に出た。

季語では「草の花」といえば、秋の野草のことであるという。道ばたに、荒れ地に咲く、名を知らぬ草の花々だ。

この辺りでは、たまたま名を知るアキノノゲシという野菊が耕作放棄地に目についた。



薄い黄色の花で、今日のような秋曇りには、お似合いだと思った。

この花を秋の野芥子と誰か云ふ


一体何処が、芥子っぽいのかしらん。

彼岸花も終いである。

彼岸花ひと時にしてしわがれし


変わって、野の小さな花の盛りとなった。

放棄さる田畑野にして草の花


秋草のそよげばさらに乱れけり