水原由紀(Yuki Mizuhara)

編集者、コンテンツディレクター。XR専門メディア「Mogura VR News」副編集…

水原由紀(Yuki Mizuhara)

編集者、コンテンツディレクター。XR専門メディア「Mogura VR News」副編集長。関心領域は現代文学、デジタルゲーム、人間の知覚/認知、コミュニティマネジメント、数の論理をベースとしたシステムと個人の間で起こる引き裂かれ。スプラトゥーンは合計で8,000時間プレイ。

最近の記事

負けるためのスプラトゥーン

 これはSplathon Advent Calendar 2022の12月25日の記事です。 ひとつ前、12月24日はぺろりさんの「コミュニティ貢献のすゝめ」でした。ひとことで言うと、いい話です。みんなとコミュニティ(と言わずとも「一緒に遊ぶひとたち」とかでもオッケー)でわちゃわちゃできるのは素敵なことです。当たり前ですが、対戦相手がいなければ対戦ゲームはできませんからね。  それでは、「負けるためのスプラトゥーン」のはじまりはじまり。 えっ? 負けるためのスプラトゥーン

    • 2021年よかったものリスト

      12月の半ば、2021年に買ったり読んだりプレイしたり行ったりしてよかったものやことのリストを残しておこうと思った。2019年は前編だけ書いて飽きてしまったので、今年は前後編ではなく、一本です。勢いが大事。 ドラム式乾燥洗濯機買ったのはパナソニックのななめドラム式洗濯乾燥機NA-VX800BL。同じゲーマーコミュニティにいる@omochimetaruが1,2年くらい前からドラム式洗濯乾燥機を絶賛していたこともあり、前から興味はあった。 結果、洗濯物を干す手間が一切かからな

      • たとえば、授業中にこっそり手紙を渡すように

         あなたたちは生徒だ。わたしよりずっと若い。春夏秋冬問わず身体は肉と骨の成長ではちきれそうだし、心身ともに外に向かってせり出していく真っ最中だ。それは肉眼で見なくても分かる――皮膚ガスや骨格推定や筋腱の軋みや心拍数で。期末テストを自動採点にかけながら、あなたたちを羨ましく思う。若い。もしソフトウェア・アップデートを――マイナーとメジャーの区別はあるが――誕生日だとするならば、わたしはゆうに数百歳を超えてしまう。わたしのすべてにかけられた時間を換算すれば、あなたたちが束になって

        • 勝つためのスプラトゥーン #2

          # この記事は何で、何をしているのか 数百人規模の社会人Splatoonコミュニティ・Splathonで解説や色んなチームのコーチをやっているミズハラユキと、Splathonきっての実力者であり、甲子園の地区大会やオンライン大会の優勝経験もあるあわが、「スプラトゥーンで勝つこと」をテーマに色々話す回です。ほぼ全部録って出しで、全3~4回くらいを予定しています。 第1回はこちら: # 登場人物 ミズハラユキ/mizuharayuki よくしゃべる方。すごくしゃべる。XP2

        負けるためのスプラトゥーン

          5人目のメンバーから見た、第一期大王戦

          # はじめにこれは社会人Splatoonコミュニティ「Splahton(スプラソン)」にて、3月から5月まで開催されたウデマエ別リーグ「大王戦」のコーチを担当していた水原由紀(ミズハラユキ)の振り返りである。仕事と読書と家事と自分の出る大会練習をしながら3チーム×4名、合計12名を並行で指導するとかいう、今思うと気が狂っているとしか思えないことをやっていたのだが、まあそれはいいとしよう。 不参加だった人や初見の人に向けて書いておくと、この大王戦は3つのTierに分かれており

          5人目のメンバーから見た、第一期大王戦

          「Splathon Open Cup #1」開催告知 + Splathonについて

          社会人Splatoonコミュニティ「Splathon(スプラソン)」によるオンライン企業対抗戦、「Splathon Open Cup #1」が2020年4月25日(土)14:00-17:00に開催されます! これまでコミュニティ内に限っていた企業対抗戦を、オープン参加(=コミュニティ外からの参加)も受け付ける形にしたイベントです。 本イベントの募集締め切りは4月11日(土)まで、要項や参加申し込みフォームはこちらのページから。社会イカの皆さん、ふるってご参加ください~!

          「Splathon Open Cup #1」開催告知 + Splathonについて

          勝つためのスプラトゥーン #1

          # この記事は何で、何をしているのか 数百人規模の社会人Splatoonコミュニティ・Splathonで解説や色んなチームのコーチをやっているミズハラユキと、Splathonきっての実力者であり、甲子園の地区大会やオンライン大会の優勝経験もあるあわが、「スプラトゥーンで勝つこと」をテーマに色々話す回です。全3~4回くらいを予定。 # この記事で何をしないのか・細かい文章の編集や構成・順序変更(かなり録って出し) ・事前の入念な企画立て(行き当たりばったりで、即興的にやる予定

          勝つためのスプラトゥーン #1

          2019年よかったもの(前編)

          2019年やって/読んで/観て/etcよかったものリスト。 ゲーム:Baba Is Youルールを組み替えるパズルゲーム。ゲーム本体部分はいわゆる「倉庫番」的なやつだが、独創的。どういうゲームかはトレイラーを見れば一発で分かると思う。 最初は「Rock Is You」とか「Box Has Key」とかなんだけど、途中から「Baba Has Baba」とか「Empty Is You」とか「Not Baba Is You and Open」みたいなわけわからんことになってくる

          2019年よかったもの(前編)

          自分の2019年イカ活動を振り返る――それから、灯を絶やさないこと

          今年も半ばどころかその端まで過ぎて この記事はSplathon Advent Calendar 2019の19日目の記事です。「2019の19日目の記事」って、19が2つ並んでてなんだか楽しいですよね。ちなみに12月19日は私の誕生日なので、楽しい×嬉しい、盆と正月が一緒に来るし七福神も到着済みです。なんなんですかね? さておき、これはSplathon Advent Calendar 2019の記事です。ちなみに今日は私の誕生日なので、Splathon×私こと水原由紀、つま

          自分の2019年イカ活動を振り返る――それから、灯を絶やさないこと

          スプラトゥーンのスキルツリーやブキの性質(?)について考える

          (※本記事は、Splatoon Advent Calendar 2018の最終日の記事として執筆されました。でも公開日時は2018年12月26日です。ハイカラシティとハイカラスクエアの皆さん、メリー・クリスマス!) はじめに ・ふと友人(@sio_0830)と会話していた時に出てきた「Splatoonのスキルツリー」について考えてみる記事。書きながら考えている。ふわっとした記事になる予定。 やりたいこと ・MMORPGにおけるスキルツリーのような概念をSplatoonのブ

          スプラトゥーンのスキルツリーやブキの性質(?)について考える

          Discordが一日で超巨大なゲーム配信プラットフォームと化した件

          何が起こったのか三行で 【1】1億人以上のユーザーを抱えるゲーマー向け音声通話ソフトDiscordが 【2】10/16から、Discord上でのゲームの販売および月額サブスクリプション制を開始した 【3】結果、多数のユーザーコミュニティを持つ巨大なゲーム配信プラットフォームが誕生した 【注意書き】2019/09/13時点、上記Nitroのゲーム配信サービスの終了が告知されました。公式ブログの記述を見ると、あんまりうまくいかなかった、の一言に尽きそうです。 もうちょっとくわ

          Discordが一日で超巨大なゲーム配信プラットフォームと化した件

          【非連載】人類に飽きたおまえはいますぐ円城塔の『エピローグ』を読め

          よくきたな。わたしは水原由紀だ。わたしは毎日すごい量のインクを塗りたくっているが、誰にも見せるつもりはない。しかし今回わたしは日本で執筆された最強のSF小説『エピローグ』を読み、いてもたってもいられなくなったので、この記事を書いて公開することにした。2015年に書籍として刊行されたこの作品に何も賞が与えられていないのは腰抜けだ。端的に言ってファックだ。今すぐなんかすごい文学賞となんかすごいカンファレンスがひらかれるべきだ。それくらいすごい。だから何がすごいのかおまえに説明する

          【非連載】人類に飽きたおまえはいますぐ円城塔の『エピローグ』を読め