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横断歩道の在り方

それは誰を守るための白線なのか。そこを歩く人に安全という保証は存在するのか。

この間、自動車運転免許証の更新に行った。(ペーパードライバー故の)優良者講習を受けた。講習の中で、教員である警察官の方がこんな話をされていた。

「歩行者用信号機の無い横断歩道が沢山ある。
本来であれば、その横断歩道を渡る人が居るのであれば必ず一時停止して、歩行者を渡らせてあげなければならない。これで一時停止せずに歩行者を無視して走っていった場合は『歩行者妨害』という立派な罪になり、違反切符が切られる。
ただ、これは日本で特に顕著な問題。海外であればこれは徹底されている。これから東京オリンピックが始まる。外国人は自国と同じルールが適用されている日本で自国と同じ感覚で横断歩道を渡る。つまり、日常的に『歩行者妨害』をしている運転手は必ず事故を起こすだろう」

確かに、家の近所でも信号のない横断歩道を渡ろうとしても車はちっとも止まりはしない。横断しようとしている人が見えないのか?と思うレベルなのだ。不思議過ぎて首を傾げる。

運転に日常的に慣れた人でも事故を起こすことだってあるだろう。「かもしれない運転」なんていうけど、これから先の日本ではよりこの意識が必要になってくると思う。海外からの観光客が増えるという事は、「郷に入っては郷に従え」ではないのだ。「世界のルールに日本という小国が合わせていく」という努力が必要…つまり、1人1人の努力によって安全を保っていかねばならない。

これから東京オリンピックを控える今だからこそ、「横断歩道で歩行者妨害しない」を習慣づけて置かなければ、来年頃交通事故が都心を中心に増えるのではないだろうか。今でさえ「車は人間を避けるもの」と思って平然と横断歩道のど真ん中で写真を撮る外国人だって居るわけだし。

彼らは危険を顧みない訳ではないのだ。そもそも危険だとすら思っていない。だから傍から見たら危ないと思うことをやってのける。それはある種、日本の交通ルールがあまりにも緩すぎるという事を示唆している気がした。

ふと、昔見た光景を思い出した。目の前を歩いていた男子高校生の元に白い車が思い切り突っ込んできたのだ。オジサン運転手は「危ねぇだろ!!」と高校生に怒鳴り散らして去っていった。今思えば100%悪いのは運転手の方である。だって、目の前を歩いていた彼は「車が接近していない事を確認して渡り始めた」のだから。速度上げて突っ込んできたのは白い車の方なのだ。どう考えたって彼は何も悪くない。それは当時からずっと思い続けている。


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