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キミに宛てたラブレター

この話はひとつの物語として読んでほしい。


綺麗な便箋を前にペンを取る。何度も名前を書いては丸める。そろそろ便箋が無くなりそうだから、諦めて続きを書かなくちゃ。そう思っても何を書いて良いかわからなくて。書くべき言葉はわかっているはずなのに、それが正しい言葉なのかもわからない。

本当はたった一言で良いはずだった。それをあれやこれやとややこしく書く術を考えていた。ありきたりでなく、それでいてストレート過ぎず、私の想いを伝える方法を考えていた。そんなもの思い付く訳がないのに。

『好き』には色んな種類があると思う。家族、友達、仕事仲間、憧れ、信頼、恋、人として…挙げればキリはない。だからあんな複雑な表現があるのだろう。『友達以上恋人未満』だ。

残念ながら私は貴方の友達でも無ければ仕事仲間でもないしましてや家族と言うわけでもない。そこにあるのは憧れと恋なのかもしれない。でもこの気持ちを恋と呼んで良いのかはわからなくて、だから便箋を前にペンが止まったままなのだろうと思う。

この想いを表現する言葉って本当にあるんだろうか。そんな事を考え始めた矢先にまた最初に戻るのだ。そう、言葉は端的でも良いのだと。

貴方の優しい笑顔が『好きです』。

貴方の優しい声が『好きです』。

貴方の優しさが『好きです』。

いつも輝く貴方が『好きです』。

あぁでもやっぱり言葉にすると愛が重い気がする。そう思って私は再び便箋の前で悩み続けるのだった。

ファンレターって書き慣れてない所為か、内容にいつも悩むんですよね…って言う私の話。
もはやここまで悩んだらラブレターって呼んでも良いと思うの…って思ったところでやっぱり愛が重いなって思うわけなのです。

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