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父と私の収入格差

気づけば父の日まであと数日。
「父の日何が欲しい?」
の問いに、
「おう考えとくわ~」
と言ったまま待てど暮らせど父からの返答はない。
毎年の事である。
本当は忘れているわけでもない。面倒なわけでもない。

お父さん、貧しい私にお金使わせたくないんだよね。

その証拠に家族旅行の費用は全部父親持ちだし、こないだの縁戚のお香典も
「出世払いや」
と言って出してくれた。
いまだに出世してない時点でこれ以上出世する日は来るのだろうか。それも父の存命中に。
てゆうか今の60代ってそんなに裕福なのか。

調べてみた。
60代前半のじいさんたちは働き盛りの3、40代と同等の給与をもらっている様子である 。
なんだかなぁな感じではあるが、会社幹部はこの世代が多いだろうし、加えて何をするでもなく朝から晩までぽつんと自席で佇んでいる妙に肩書だけ仰々しい謎のじいさんらが平均を引き上げていることと思料する。
65歳以降は、多くが再雇用となるためだろう、給与額は少しだけ下がっている。
しかし仮にこの平均額を我々父娘のものとすると、なるほど60代前半男性の父は、30代後半女性の私よりもらっているように見えるし、世の中の多くの父娘がこのような状態なのだろう。

てちょっと待って。
年齢格差はさておきなんですか、この男女間の収入格差は。
20代では僅差だった男女差が徐々に開いていき40代以降は2倍以上も差が開いている。
先進国であり経済大国なはずの日本。

学生の時は男子の方が断然優秀、てことはなかったはず。
思い返せば雲行きが怪しくなってきたのが、大学4年生。
男子学生が総合職で内定をもらった企業に女子学生が一般職で内定をもらう。
そこからどんどん差が開く。
30代になり結婚や出産を機に女性だけが仕事を辞めたり、正社員から派遣社員やパート社員に働き方を変え、収入はさらに減る。
一度非正規雇用となると正社員に戻るのはとても難しいことなのだと聞く。
女性の自立はまだまだのようである。

そういう壁を乗り越えて、父の日にはとびきり贅沢なプレゼントを贈れるくらいお金もらえるようになりたいなあ。私の自立はいつになるやら。いつか旅行連れてってやるから待ってろよ。

編集:円(えん)


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