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りっきーさんのお話し『感覚統合の視点から見たモンテッソーリ教育』から学んだこと

 モンテッソーリ教師のりっきーさんのお話しをお聞きしたくて、【すみすみ研修】という大阪市で開催されている研修会に、zoomにて参加させていただきました。

 りっきーさんは小学校5年生のASDと診断されているお子さんと弟さんを育てながら、モンテッソーリ教師をされているそうです。以前は一般の会社員さんでしたが、子育てをきっかけにモンテッソーリ教師に転身されたとのことでした。

 モンテッソーリ教育は『療育』の始まりと言われています。それは、マリア・モンテッソーリの【子どもはできないのではなく、やり方がわからないだけ】と言う言葉によく表されています。
モンテッソーリ教育は、子どもの様子を観察することを第1とし、一人ひとりに合わせて教材・教具を環境に設定します。(確かに…個別的ですね~)
 また、幼児期の子どもの学びの捉え方は【子どもは、動きながら学ぶ】。モンテッソーリは「知性の発達の基盤は運動にある」と考えていました。
そして…
子どもをみるときにヒントになるのが
【敏感期】です。
運動の敏感期…たとえば…テッシュをひっぱり出す
感覚の敏感期…ものを並べる
秩序の敏感期…こだわり
数の敏感期…順番
言語の敏感期…言葉や文字への興味
文化の敏感期…言葉や数以外の分野への興味
と、
あります。この捉え方は独特ですね!でも、すごくなっとくできます。

 りっきーさんは、子育ての中でモンテッソーリ教育をとりいれていきましたが
「モンテッソーリ教育だけでは難しい」と考えるようになり【感覚統合】にであいました。
感覚統合とは…
【脳の中に流れ込んでくるさまざまな感覚情報を整理する働きのこと】ですが、発達の気になる子どもたちは感覚情報の整理が上手くいかなくなることがあるようです。
 この感覚統合の土台になるのが【基礎感覚】とよばれる部分です。基礎感覚には、平衡感覚・固有感覚・触覚があります。この感覚は自覚しにくいことが特徴で、20〜30年前に比べて生活が便利になったり、環境が変化したことで育ちにくなったと言われています。また、感覚刺激を受け入れる【量】に個人差があるのも特徴です。
過反応や低反応がでやすい感覚として…
【触覚】は「アタッチメント=愛着」の形成に重要な関わりがあるようです。ASD児は愛着形成が必要な時期に過敏さなどがあり難しくなることもあるとのこと。
【平衡感覚=前庭感覚】
前庭感覚には、自律神経系・脊髄系・動眼携帯があります。
前庭ー自律神経系は情緒・情動、覚醒レベルの調整で情緒や心理的な快・不快と関係している。
前庭ー脊髄系は筋緊張の調節、バランス調節、姿勢調節、立ち直り反応など全身の筋肉の調整に関係している。
ここで大切なのは『筋力』と『筋緊張』は違うということです
例えば《首すわり》は回路がつながったということ。
筋力がついたのではなく、全身の筋緊張がつながったということです。
前庭ー動眼系は注視・追視の機能に関わりがあります。
【固有感覚】は身体を動かす際のアクセルやブレーキの役割で
・力加減がうまくいかない
・動作や行動が乱暴で不器用にみえやすい
・「そっと」や力加減ができない
という姿になります。
【ボディーイメージ】は運動企画=動作のイメージを作り上げること。この力が幼いと…お絵描きに苦手意識があり、思ったようにかけないことがあります。

研修講座のまとめとして…
【日常生活の練習≒療育】であり「自活力」「生活力」を育てる教育。りっきーさんは、お子さんが小さい頃から『18歳になったときに、生活できる家事スキルを身につけておく』という思いで育てられているとのことでした。
子どもは本来みんな「できるようになりたい!」
と思っている存在
。たからこそ…
「こうしたらできた!」
「やってみたい!」
「ちょっと難しくても頑張ろうかな」
と思えるようにすることが大切とのことでした。

以上、2時間に大切なことをギュっと詰め込まれた…りっきーさんのあたたかい想いのあるお話でした。ありがとうございました。

 感想としては、「シュタイナー教育」「モンテッソーリ教育」「感覚統合療法」「さくらさくらんぼ保育」など「〇〇療法」「〇〇教育」「〇〇保育」といろいろあるけども、人間の発達について深いとろでつながるところは必ずあるんだなぁ〜と改めて感じました。
 今も昔も、どこの国でも、人は同じ発達の道すじを通っていきます。それは、もちろん何かの診断がついても変わらないこと。それは、希望でもあります。ゆっくりやっていきましょう♫

必要な方に届きますように。


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