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ヴィクトリアマイル2024 全頭診断 完全版

先週はジャンタルマンタルが見事にNHKマイルCを勝利しましたね。
人馬共に素晴らしい内容でした!

そして今週も東京マイルのGI!

どうも、東京マイル大好き人間のMIZUKIです!


東京マイルGIがあるなら、やることはひとつ。

全頭診断しかない!!

今週全頭診断するのはこちら!

第19回 ヴィクトリアマイル(GI)芝1600m

今週は古馬牝馬マイル王決定戦、ヴィクトリアマイルを全頭診断していこうと思います!

評価はいつも通り、【S→A→B→C】の順で一頭ずつ評価をします。

全人馬無事にゴールすることを願って、それでは早速見ていきましょう!









【ウンブライル】

B評価

同じ舞台のGIで2着の実績あり。その末脚でライバルたちを一気に負かすことができるのか。3走前のNHKマイルCは、人気薄でスタート一息。ニュージーランドTからブリンカーを着用して、NHKマイルCではハーフカップからフルカップのブリンカーに変更。クイーンCまでは、少し反応でズブい面を見せていた。ブリンカーを着用してからは、最後まで集中して走ることを覚えた。気持ちの面での、成長が2歳の頃から著しい。レース内容は大きく展開が向いたわけでもなく、最後の爆発力は目を見張るものがあった。レースレベルは正直、その後他馬の活躍を見ると物足りないが、同世代の牡馬相手にこれだけ戦えたのは収穫。馬体も絞っていったので、かなり仕上がっていたと思う。2走前の東京新聞杯は、+22キロで半年以上ぶりの実戦。道中はハミを噛んだりして、ちぐはぐな競馬だった。直線はジリジリと伸びているが、周りには劣る末脚。手前替えもスムーズではなく、休み明け感は否めなかった。9か月以上の休み明けだったので、度外視で良いレースだったと思う。前走の阪神牝馬Sは、-10キロで馬体をしっかり絞ってくる。道中ペースが流れなかったので、少し行きたがる面を見せる。それでも後半は折り合うことができる。直線は馬群の外に出して、一気に先頭集団まで伸びるが、勝ち馬には及ばなかった。勝ち馬が56キロで、この馬が55キロ。着差以上の実力差があるが、上がり最速で自身の力を出し切れたところは評価すべき。一回使ったことによって、スタートも東京新聞杯に比べると決まった。長期休み明けの東京新聞杯を除けば、ブリンカー着用後は底を見せていない。マイルでペースが流れないと、中団で追走することができる。今回はGIとはいえ、メンバー全体のレベルに疑問がつく。逃げそうな馬も、コンクシェルとスタニングローズくらい。普通のGIより、ペースは流れない可能性が高い。テンの入りが遅いこの馬でも、中団追走が可能かもしれない。持ち時計は上位に比べると、物足りない。1分31~32秒台前半になると、この馬は厳しくなる。先ほども書いたが、NHKマイルCのレースレベルは微妙。阪神牝馬Sもマスクトディーヴァには、全く歯が立たなかった。今回は全体的なレベルはあまり高くないかもしれないが、ナミュールやマスクトディーヴァに逆転するのは、厳しいと考えるのが妥当。血統は父ロードカナロア母父ファルブラヴ。全兄にはマイルCS勝ち馬ステルヴィオがいる血統。5代母までさかのぼると、シンボリルドルフの母スイートルナがいる。代々続く日本の血統に、ファルブラヴを入れて、欧州の重厚感も取り入れている。父ミスプロ系は過去10年で、サンデー系に比べると結果は残せていない。母系の底力は申し分ない。今回は前走よりも頭数が増えて、馬群を捌かないといけない。恐らく良馬場なので、NHKマイルCのように、後方から追い込んでも届くかは微妙。血統的な潜在能力は感じるも、ここは勝ち切るまでにはいかない。ここは紐まで。



【キタウイング】

C評価

過去に重賞で大穴を開けた経験あり。あの時と同じコンビで次はGIで大穴を開けたい。3走前の中山金杯は、最内枠からまずまずのスタート。1コーナーの入りで、かなりごちゃつく場面があった。そこで首を上げる仕草などがあった。ここでスムーズさを欠く。直線は最内から前を狙うも、反応はなく後退していく。4つコーナーを回るコースで、少し距離も長かったかもしれない。2走前の中山牝馬Sは、スタートで後手を踏む。直線は最内を突くも、上位に入線することはできなかった。過去にフェアリーSを勝っているが、本来は直線が長く広いコース向きかもしれない。中山のタイトなコーナーは、向いていない。前走の谷川岳Sは、まずまずのスタートから、控えて後方追走。直線は外に振られて、自身の脚は使っている。前が止まらず、差が縮まらなかった。フェアリーSを勝って以来、掲示板に乗ることもない。結局は展開に左右されるタイプ。常に上がりを使っているわけでもないので、展開がハマった時に、自分の脚を使えているのかどうか。スタートが得意ではないので、基本的にポジションは後方から。GIになると、追走で脚を使ってしまう。デビューは7月で、早い時期から重賞で結果を残している。3歳1月にも重賞を勝っている。それ以降結果が出ていないので、早熟だった可能性は高い。血統は父ダノンバラード母父アイルハヴアナザー。ダノンバラード産駒は、4歳以上になると、ガクッと勝率や複勝率が下がる。2~3歳がピークの馬が多く、血統的にも早熟傾向はある。母系はフォーティナイナー系に、ニジンスキー系。母系は荒れた馬場が良さそうな構成で、パンパンの良馬場で時計勝負になると、厳しくなる。近走は不利があったわけでもなく、純粋に力負けなところはある。GIで一線級相手には現状の力だと足りない。ここは見で。



【コンクシェル】

B評価

前走でついに重賞初制覇。今年絶好調のキズナ産駒で、人馬共にGI初制覇を狙う。3走前の節分Sは、外枠からハナを切ることができず、2~3番手追走。直線は全く手応えがなく、そのまま後退してしまう。秋華賞から久々のレース。押していって進んでいかなかったのは、休み明けの影響が大きかった。近走マイル経験もなかったので、テンの速さについていくことが、できなかった可能性が高い。このレースは度外視で良い。2走前の初音Sは、好スタートを切るも、センタースリールにダッシュで遅れて2番手。先頭が59秒前半で流れて、離れた2番手だったので、この馬には楽な展開になる。直線は先頭をあっさり交わして、後続にも近づかせなかった。展開には恵まれたが、時計はまあまあ優秀なので、力は見せた内容だったと思う。前走の中山牝馬Sは、好スタートからハナを切る形。今回は他に逃げたい馬がいなかったので、ダッシュが遅くても逃げることができた。向こう正面で少し差をつけて、1000m61秒5のスローで流す。53キロで軽斤量も活きた。重賞を勝ち切ったことは評価すべきだが、最後の1Fは12秒6かかっている。道中もペースが流れていたわけではないので、先行した人気勢がやらかしている印象。コンクシェルが止まっているのに対して、フィアスプライドやヒップホップソウルが、前を潰し切ることができなかった。人気勢が馬場に脚を取られたり、距離が微妙に長かったりと、ベストな状態ではなかった。それに対して4つコーナーがあるコースで、ハナを切れたこの馬がベストに近かった。3歳夏以降、ハナを切れた時は勝ち切れている。初音Sは離れた2番手だったので、実質逃げているようなもの。今回は他に絶対逃げたい馬はいない。スタニングローズが前走逃げているので、スタニングローズがハナを切ろうとするかで変わってくる。ダッシュ力で言うと、フィールシンパシーやサウンドビバーチェの方が速い。前走のように周回コースではなく、ワンターンで息を入れられるかどうか。ハーパーやマスクトディーヴァが、先行すると早めに交わされやすいので、厳しい展開になる。理想は人気勢がみんな後方で、逃げ馬が泳がされる展開。馬券内になるなら、直線でセーフティリードが欲しい。意外にも東京マイルの持ち時計は、1分32秒4でメンバー3位。自分自身が逃げて1分32秒台前半で、走れる下地は持っている。今回は先行して、1分30~31秒台で走り切る馬はいない。1分32秒前半なら、馬券内に来ても不思議ではない。人気どころだとナミュールは、1分31秒台前半で走れるので、究極の時計勝負になると厳しい。休み明けから3戦連続での関東輸送。ただ中8週空いているので、そこまで疲労は気にしなくても良いかも。血統は父キズナ母父ガリレオ。キズナ産駒はソングラインがこのレースを勝っている。この馬自身東京マイルで好走しているので、コース適性は高い。ただ母父ガリレオで、欧州系のかなり重い血統。良馬場だと切れ負けする可能性が高い。前走も稍重で結果を出した。馬場が渋った方が、血統的に力は出し切れる。前走は他の馬がこけた内容で、この馬自身も力は出し切っているが、正直展開が向いた感じは否めない。今回はワンターンで、一気に相手強化。単騎で再び楽逃げ展開になる可能性もあるので、一応紐では入れておくが、軸にはしたくない。



【サウンドビバーチェ】

C評価

昨年は最後に追い上げて掲示板に乗る。嫌な思い出がある東京を良い思い出に変えられるか。3走前のヴィクトリアマイルは、好スタートから2番手を取る。道中スターズオンアースに交わされると、少し怯んだ感じで位置が下がる。直線はルージュスティリアに一度交わされるが、最後盛り返して交わし返す。切れる脚はなかったが、ずっと止まらずジリジリと伸びていた。直線に向いた時、もう少しポジションが前だったら、馬券内もあったかもしれない。2月から3戦目で、状態も上がっていた。GIでもそこそこ戦えるところを見せた。2走前のターコイズSは、7か月以上の休み明けでも、3番人気に支持される。ダッシュよく飛び出して、3番手につけた。久々で前に壁を作ることができず、少し力んだ走りになる。直線は全く反応がなく、後退していく。太め感はなかったが、まだ中身が仕上がっていなかった。このレースは度外視で良い。前走の東京新聞杯は、少しおっつけるように出して、3番手を確保する。直線まで良い感じで回ってくるが、早々に手応えがなくなって後退してしまう。一回使った後だったが、特に変わった感じはしなかった、道中舌を出して走っている。あまりレースに集中している感じもしなかった。まだ衰えと判断するのは、早いと考える。ただ負けすぎな面は否定できないので、ここからGIを勝ち切るとは考えづらい。スタートダッシュは速いので、変化をつける意味でも逃げるのはあり。今回逃げたいコンクシェルは、そこまでテンの入りが速くない。主張していけば、十分逃げれる出脚はある。基本的に使って状態を上げていくタイプなので、叩き3戦目で状態は上がってくる可能性が高い。血統は父ドゥラメンテ母父ヨハンクライフ。過去戦績を見て分かる通り、馬場は渋った方がパフォーマンスを上げる。血統的にも、父ミスプロ系に母はダンチヒ系とミルリーフ系で、欧州型の母系をしている。血統的にも、馬場は悪い方が良さそう。パンパンの良馬場になると、血統的には少し重い感じがする。母系がダンチヒ系なので、ピンパータイプ。急に好走したりする血統なので、3戦目での変わり身はあるかも。休み明けから、本来の走りは見られないが、叩き3戦目で状態はもう一段階上げてくる。外枠からスムーズに先行できるなら面白いとは思うが、流石に前走負けすぎ。勢いもない状態で、ここまでGIで上位進出をしたこともない。ここは見で良いと思う。



【スタニングローズ】

B評価

前走は約1年ぶりのレースで、キャリア初めてのハナを切る。薔薇の一族の意地を見せるか。3走前の中山記念は、好スタート好ダッシュで、終始外目の3番手追走。道中前に壁を作って、脚を溜めることができなかったのは、最終的にキツかった。スローペースで流れたので、直線は瞬発力の差で伸び負け。このレースを見て分かる通り、シュッと切れる脚は使えない馬。ジリジリと伸びていくタイプなので、小回りコースで4角先頭が理想。秋華賞や紫苑Sが、まさに理想の競馬だった。2走前のヴィクトリアマイルは、ゲートを煽って後方から。立ち回りで差をつけるこの馬にとって、この出遅れは致命的だった。レース自体も上がり3Fの瞬発力勝負になってしまったので、この馬には向かない展開になった。先行して早め先頭に立ちたいのに対して、ゲートに不安が出てきてしまったのはマイナス材料。本来の力は出し切れていので、この負けを悲観することはないと考える。前走の大阪杯は故障明けで、長期の休み明け。スタートは決まって、他に逃げたい馬がいなかったので、馬のリズム重視でハナを切る。かかる素振りは見せず、久々でも折り合いを欠く場面はなかった。道中動く馬がいた影響で、息が入らなかった。最後は苦しくなったが、バッタリは止まらないで、8着まで粘る。GI馬だけなあって、地力の高さは見せた。前走の内容で良くないのは、やはり逃げてしまったという点。基本的に逃げてしまった後に、馬群で抑えようとすると、折り合いが不安定になることが多い。ただこの馬は非常に賢く、今まで折り合いに不安がない馬だった。今回は他に逃げたい馬がいるし、マイルでペースは流れやすい。逃げ馬の後ろを取ることができれば、折り合いを欠くこともなさそう。それでも折り合うを欠く可能性が高いということは、頭の中に入れておくべきである。ここまで結果を残している舞台は、周回コースの中距離。4つのコーナーで立ち回りの良さを活かして、勝ち切っていることがほとんど。ワンターンのマイルは、ベストな舞台ではない。東京マイルだと直線も長いので、ジリ脚のこの馬にとっては展開の助けが必要。ペースが流れて、道中一回緩んで、後半の持続力勝負に持ち込むことができれば、勝機はあると考える。しかし、マイルGIでこのような流れになることは、考えづらい。オークスも東京だったが、先行してスローの後半4Fの持続力勝負になって、好走することができた。ただこれは、3歳牝馬で未知の距離なので、ペースが遅くなるのは必然的。理想はこの展開かもしれないが、この展開になる可能性は低いと考えられる。現状の持ち時計から、ある程度時計は詰めてくると思う。今回逃げると考えられるコンクシェルは、一応1分32秒前半の時計は持っている。この時計は1勝クラスの時なので、ここからもう少し詰める可能性はある。そうなると、ある程度自信を持って逃げてくるので、ペースはよどみなく流れる。時計勝負に持ち込む可能性が高い。あとで書くが、血統的には高速決着でも対応できるので、時計勝負でも意外にやれる可能性は高い。道悪になるとタフさも問われるので、本来のパフォーマンスを出しづらい。ただメンバー構成的に、一番厳しいポジションにいる。マスクトディーヴァあたりが、目標にしやすいポジションに恐らくいるので、早めに先頭を交わしていかないと、一度も先頭に立つことなく終わってしまう。全てが噛み合わないと、勝ち切ることは難しいと。前走は長期の休み明けだったので、一回叩いた分状態は確実に上げてくる。牡馬相手に脆いところがあるので、牝馬限定戦になることは好材料。血統は父キングカメハメハ母父クロフネ。ローザネイから続く、薔薇の一族と呼ばれる血統。父、母父共に、東京マイルGI勝ちがある馬で、東京マイルの適性はある血統。母系がデピュティミニスター系なので、血統的には高速決着向き。血統的な傾向にはハマる。血統的には推せるし、一回使ったことで状態が上がってくるので、面白いとは思う。ただゲートの不安もあるし、前走逃げてしまったという点もある。軸にはしづらいので、紐で入れておく。意外に人気するのなら、見まであり。



【テンパッピーローズ】

C評価

ここまで多くのキャリアを積んでついに辿り着いたGIの舞台。全力を出し切りたい。3走前の朱鷺Sは、外枠から好スタートを切って中団追走。終始折り合って良い雰囲気で、直線まで向かってくる。最後50mで前を捉え切って、OPクラス初勝利。流れたペースにもしっかりと対応して、1400mの左回りワンターンは非常に合っている。夏に向けて調子を上げていくタイプ。状態もベストで挑めていた。サーマルウインドはその後、OPクラスで結果を残しているし、ルガルはスプリントで重賞を勝って、GIで1番人気にも支持された。戦った相手は強かった。このメンツでしっかりと勝ち切れたことは評価すべき。2走前の京都牝馬Sは、約半年ぶりの実戦。休養明けで少し緩さの残る仕上がり。久々の分と重賞のペースということもあって、道中はかなり後方からになる。直線は外に出して、ナムラクレアとほぼ同じ位置。最後まで脚は使っているが、前との差は縮まらず。ほぼ同じ位置にいた、ナムラクレアには離されてしまった。流石にGIで上位に来るレベルの馬とは、現状だと差はあった。前走の阪神牝馬Sは、昨年のこのレース以来のマイル。中団追走で、折り合いは問題なし。直線は内の進路を選択。少し伸び欠けるが、最後は上位に及ばず6着。この日の馬場は、内より外が良かったので、トラックバイアス的にも厳しかった。それでいて、3着馬と0.1秒差なら、3着以下とはそこまで差はないと考える。ウンブライルが選択した位置から伸びていれば、もっと上位進出はあったかもしれない。ただ勝ったマスクトディーヴァとは、確実に現状で差がある。現在は気性面の心配もないので、マイルでも距離は持ちそう。新潟2-1-0-1東京1-2-2-1で、直線の長い左回りになることは好材料。今回は上位2頭が実績的にも抜けているが、それ以下は団子状態である。左回りワンターンなら、展開次第で3着は十分あると思う。最初にも書いたが、この馬は暖かい時期の方が得意なタイプ。1~3月0-0-0-6に対して、4~6月2-2-1-3。春の暖かい時期になると、仕上がりが良くなる可能性はある。血統は父エピファネイア母父タニノギムレット。父と母どちらもロベルト系が強調されている。母父ロベルト系は悪くないが、全体的に東京マイルだと重い印象。一応母系にサンデー系はいるが、母系から目立った活躍をしている馬もいない。血統的には少しスピード不足感は否めない。東京替わりはプラスになるが、ここまで重賞で結果も残せていない。ここから更に時計を詰めてこれる感じもしない。6歳にして初GIというところも、少し遅い感じがする。勢いのある4~5歳勢を上回ることは、できなさそう。買いたい気持ちはあるが、ここまで手を広げるのは難しい。



【ドゥアイズ】

B評価

近走は続けてマイルを使い続けている。牝馬三冠で届かなかったGIを今ここで。3走前のリゲルSは、1番人気に支持される。好位追走でしっかりと折り合う。直線は反応良く追い出されたが、なかなか先頭との差は縮まらず2着。道中がスローペースで、前にいたマテンロウスカイも脚が溜まっていた。マテンロウスカイはこの後、中山記念を勝っているので、力があった。古馬牡馬相手でも、通用するのは分かった。2走前の洛陽Sは、中団追走で折り合いも問題なし。道中ハイペースで、先行馬は全滅。中団にいたこの馬に決して展開が向いたわけではないが、最後を11.6-11.5でまとめたのは優秀。着実に時計も詰めているので、確実に成長している。前走の阪神牝馬Sは、いつもよりゲートが出なかった。結果的にそこがすべてだった。道中スローペースで、後方にいる馬には厳しかった。上がり3F33秒を使っているので、自分の使える脚は使っている。そこまで悲観する内容でもない。前走は少頭数だったので、出遅れても最後追い込んでくることができた。今回は多頭数で出遅れたら、リカバリーするのは至難の業。リゲルSと洛陽Sは追走できていたので、ペースが流れても苦労することはない。自分の力が出せるかは、スタートで決まる。前走はムルザバエフ騎手だったので、あまりスタート意識が強い騎手ではなかった。今回は鮫島克駿騎手に乗り替わり。日本人騎手に乗り替わって、先行意識もある騎手なので、良い乗り替わりだと思う。3歳の頃から、使える脚は長くなっている。クイーンCの時は、切れ負けしそうな感じがあった。歳を取るにつれて、気性面が成長してきた。その結果、使える脚が長くなっている。今の状態なら、東京でも中団につければ、自分の力を出し切ることができる。それでもナミュールやマスクトディーヴァなどの、GIで上がり最速を使って好走する馬に対しては、厳しい戦いになる。実際GIでは、決め手のあるリバティアイランドに勝てなかった。ペースが遅いと前が止まらないし、ペースが流れると後ろに展開が向く。勝ち切るとしたら、後方勢が不発になった時くらい。人気勢が順当に走ると、GIで勝ち切るのは厳しいと考える。血統は父ルーラーシップ母父ディープインパクト。母父ディープインパクトは、過去10年東京芝マイルで一番好成績。ルーラーシップ産駒は、全体的に見ても好成績。トニービンも入っているので、東京になるのは、血統的に間違いなく好材料。母系にダンチヒ系がいるので、やはり気難しいところがある。内で包まれるより、外枠から自分のリズムで競馬したい。血統的にミスプロ系とサンデー系で、東京マイルと合わないわけがない。昨年の秋から、馬自身も成長しているので、東京マイルでもある程度、自分の力を出し切れるようになっている。ただ勝ち切ることはないと見るので、買っても紐まで。



【ナミュール】

S評価

マイルCSは他馬を一気にごぼう抜き。充実期を迎えた5歳牝馬がGI2勝目をGETする。3走前のマイルCSは、急遽藤岡康太騎手に乗り替わり。スタートで後手を踏み後方から。道中は包まれることもなく、自分のリズムを重視して運ぶ。直線は反応良く、レッドモンレーヴが内にヨレてきたところをこじ開けて、一気に先頭まで差し切る。古馬牡馬の一線級相手に、後方一気で差し切ってしまうのは、非凡の才能を感じる。元々持っていた能力を全て出し切った結果。元々これくらいやれる能力を持っていた。ベストはやはりマイル。2走前の香港マイルは、初の海外遠征で少し馬体を減らす。道中はマイルCSと変わらず、後方待機を選択。4角手前から徐々に進出を開始すると、直線は勢い伸びてくるが、勝ち馬には突き放される。後ろから抜かれることなく、3着は確保した形。初の海外遠征で、大崩れせず馬券内に来たことは、評価すべき内容。前半がかなりスローだったので、ポジションは結果的に、少し後ろすぎたかも。展開が向かなくても、自ら動いて勝ちに行けるようになった。前走のドバイターフは、外枠から内を見ながら後方待機。そこまでペースは流れず、決して後方に展開が向いたわけではない。直線は一気に馬群を捉えて、勝ち馬に並びかける。ギリギリ交わすか交わさないかのタイミングでゴール。最後は首の上げ下げだった。内容的には勝ちに等しい2着だったと思う。ドバイは初めてだったが、2回目の海外遠征で馬も慣れていた。距離が1F延びても、全く問題はなかった。左回りのワンターンなら、無条件で走る。昨年秋より前は、ムラが多くて取りこぼしもかなりあった。馬体も完成前で、精神面も不安定だったと考える。昨年の夏を越えて馬体が450㎏以上に安定してきた。完全に本格化したと考えられる。富士Sは牡馬相手に、馬群の間を割るように伸びてくる。時計も1分31秒4で、内容は完勝。このレースで完全に覚醒したと思う。自分から作った時計ではないが、今回は自分から時計を作って、1分31秒台前半で走る馬はいない。時計勝負も苦にしない。これまでは、間隔が詰まりすぎると、エキサイトすることがあった。精神的に成長したことで、間隔が詰まってもイレ込むことがなくなった。安定したパフォーマンスを出せるようになっている。オークスや秋華賞で好走しているので、中距離も走れる馬だが、勝ったレースは全てマイル。間違いなくマイルのスペシャリストと言える馬。東京マイルは2-1-0-2で、この着外2回は不利を受けている。まともに走ったら、必ず好走できる条件。中5週で海外帰りは昔なら気になるところ。現代競馬は輸送技術も上がっているし、安田記念という選択肢もある中、ここを選んだということは、状態が良い。ここで少し気になるのが、不利を受けて負けているところ。この馬は基本的に、後方から直線一気を得意とする馬。中団から切れる脚を使うこともできるが、近走は後方待機を選択。後方一気で届くので、無理をして中団追走する必要もない。そこで、もし前が空かなかったりすると、詰まって何もすることができない。後方から競馬をするということは、それだけ不利を受けるリスクが高いということ。富士Sは馬群をこじ開けて、伸びているところもあるが、多頭数になると何回も馬群を捌かないといけない。富士Sの鞍上は、モレイラ騎手で少し強引に乗るところがあった。今回は武豊騎手で、強引に騎乗することは考えづらい。1番人気にも支持されるので、常にマークされる状況になる。重賞で1番人気になって勝ち切ったことがあるが、GIで1番人気になって勝ち切ったことはまだない。精神的にも安定してきたとはいえ、自分のリズムを崩されると脆い可能性はある。その爆発力と引き換えに、かなり脆い戦法であることに間違いない。血統は父ハービンジャー母父ダイワメジャー。ハービンジャー産駒のヴィクトリアマイルは、過去にノームコアが2回好走。ハービンジャー産駒は、間違いなく東京マイルと合う。母父ダイワメジャーという点も、東京マイルと相性が良い。ハービンジャーはダンチヒ系なので、自分のリズムが大事なタイプ。外枠で包まれないのが理想。昨秋からの安定感は抜群で、後方一気からなら簡単に崩れない。今回のメンバーは、今まで戦ってきた相手に比べると、一枚落ちる印象。展開がドスローとかにならない限り、飛ぶことはないだろう。普通にやれば勝ち負けできる火力を持っている。7~8枠なら絶対に軸にする。内枠を引いた場合は要検討だが、基本的に後方一気なので、あまり気にすることはないかも。



【ハーパー】

B評価

牝馬三冠レースは全て掲示板に乗る。鞍上に池添騎手を迎えてGI獲りへ。3走前のエリザベス女王杯は、内枠から好スタートを決めて3番手。直線に向いて、手応えはあった。上位2頭に対して、切れ味で劣る面があった。ジリジリと伸びるところはある。内枠で上手く立ち回りを活かす競馬ができれば、GIでも馬券内に入れる。2走前の有馬記念は、好スタートから先行集団にとりつく。4角で外からドウデュースに来られたことで、勢いを潰される。3歳牝馬には厳しいレースだったが、現状の力は出し切れていたと思う。前走の大阪杯は、好位追走で折り合いは問題なし。勝負どころのコーナーで置いて行かれて、直線は上位争いに加わることができなかった。道中動きたい場面で、ペースが上がってしまったので、エンジンがかかる前に終わってしまった。タフな流れになってしまったので、この馬には厳しい展開になってしまった。相手も古馬牡馬相手で、自分の競馬ができなかったところはある。近走積極的に混合GIを使っている点は評価すべき。牝馬限定戦のGIでは、大崩れしたことはない。今回相手関係が一気に楽になる。強い馬は2頭くらいいるが、それ以外の馬に比べたら実績も上位。これまでのレースを見て分かる通り、ジリジリ脚タイプでエンジンのかかりが遅く、ズブい面がある。一瞬の切れは使えなくて、上がり最速をバンバン出すタイプではない。決め手に欠ける分、GIだとリバティアイランドやブレイディヴェーグのような馬に負ける。先行して後続の目標になってしまう面もある。東京は2戦走って連対率100%。唯一重賞で勝ち切った舞台は東京マイル。血統は父ハーツクライ母父ジャンプスタート。ハーツクライはトニービン持ちなので、東京に戻るのは間違いなく好材料。エンジンのかかりが遅いので、広くて直線の長い東京はベストの力を出し切れる。母系は米国型で、少しヴィクトリアマイルとは、適性が違う印象。ただハーツクライ産駒という点は評価すべき。近走マイルを使っていない点は、少し気になる。マイルでペースが流れると、楽に先行できない可能性もある。実際クイーンCや桜花賞は、好位から中団のポジション。今回は久々のマイルにもなるので、あまり良いポジションが取れる保証はない。道中後手に回ってしまうと挽回するのは厳しい。今回は人気勢が後方一気する可能性が高い。先行して早めに抜け出せば、ギリギリ凌げる可能性もある。ただ先行できない可能性も高いので、軸にすることはできない。内枠を引いたら抑える。



【フィアスプライド】

A評価

近走は続けて人気を背負う競馬。キャリアを積んだ6歳馬が逆襲のGI制覇となるか。3走前の府中牝馬Sは、スタートから後方待機を選択。直線の末脚に賭ける形を選択した。大外に持っていくロスはあったが、上がり3F最速32秒6を繰り出した。馬券になることはできなかったが、人気薄でも存在感を見せる走りだった。2走前のターコイズSは、スタートを決め手好位を確保。スローで流れたので、4番手を確保できたのは大きかった。直線は鞍上のアクションに応えて、しっかりと伸び切る。前走が11番人気だったのに対して、いきなり1番人気で勝ち切ったのは評価すべきこと。6月から使い続けたことによって、状態も良くなっていた印象。前走の中山牝馬Sは、ターコイズSよりポジションは後ろになる。ルメール騎手がスローペースと判断して、向こう正面で動く。先頭集団まで位置を押し上げたが、直線はその後反応がなく、後退していく。外を回って強引な競馬をしたのが影響したか。前走から斤量も2キロ増加して、距離も1F延長。馬場も渋っていたので、この馬本来の力を出し切ることができなかった。休み明けでもあったので、一回使ったことで、状態は上向いてくる。今回再び距離短縮で、マイルに戻る点は好材料。牝馬のハンデ重賞なら、勝負になっていたが、今回は初めてのGI。メンバーレベルも一気に上がる。6歳にしてGI初挑戦というのは、少しマイナス材料。この歳でGIのレース経験がないことは良くない。今までの競馬は、スタートで後方からになるので、末脚を活かした競馬しかすることができなかった。しかしターコイズSは、好スタートから好位につけて、抜け出す競馬を覚えた。競馬の選択肢は増えている。今回は先行したい馬がかなりいるので、上手くスタートを決めることができるのかが重要。GIのペースになると、先行できない可能性は全然ある。血統は父ディープインパクト母父キングマンボ。母系にアメリカのスピードがあって、父はディープインパクト。高速決着になっても、対応出来そうな血統構成。過去10年のディープインパクト産駒は3-4-4-41で、出走頭数は多いのもあるが、結果は残している。この舞台に合っている血統。近走1番人気に支持されていたが、今回は確実に人気を落とす。後方になってしまっても、勝ちにいかず最後の末脚に賭けることができる。新しい戦法も覚えているので、様々な競馬を臨機応変に対応することができる。叩き2戦目ということもあるので、状態は上げてくるだろう。上位2頭を脅かすような勢いはないが、堅実に走れば馬券内の可能性は高い。ここはしっかり買っておきたい。



【フィールシンパシー】

B評価

長い条件戦時代を乗り切っていよいよGI挑戦。最高の相棒と共に人馬初GI制覇を。3走前のニューイヤーSは、まずまずのスタートから先行する。道中で少しポジションが下がっていく。直線はあまり伸びが見られず、失速していく。気難しいタイプなので、4角で外から被されたのが良くなかったかも。斤量もターコイズSから3キロ増えて、終始外を回ったことも厳しかった。牡馬相手だとまだ厳しい印象。2走前の中山牝馬Sは、大外枠からコンクシェルにハナは譲る。終始リラックスした走りで、自分のリズムで走ることができた。3角で人気2頭に迫られる場面があった。それに負けることもなく、踏ん張った。直線はバッタリ止まることはなかった。ハンデがあったので、辛うじて粘ることができたが、1800mは1F長かったと考えるのが妥当。外枠で自分のリズム守れたのも良かった。前走の福島牝馬Sは、良いスタートを切って、リズム重視の競馬。直線は一度完全に先頭へと立つが、勝ち馬の末脚に最後は屈した。最後に止まったのは、やはり距離かもしれない。道中後ろの馬たちが、落馬などでごちゃつくことがあったので、後方の馬たちはスムーズさを欠いていた。前の馬たちに、展開が向いたことは事実。最後も勝ち馬に差されてしまったのは地力の差。自分の力は出し切っている。これまでのレースを見ても、この馬のリズムが崩れなければ、力を一定出すことができる。包まれるのは気分を損ねるので、外枠からプレッシャーをかけられないのが理想。スタートダッシュは速いので、楽に取りたいポジションを取れる。先行力があるので、前残り展開になるか、後方の人気勢が不発になった場合、勝てるポジションにいる。ただ12月から少し使い詰め感はある。中山牝馬Sから福島牝馬Sを使っているあたり、ここを目標に調整されていた感じはしない。福島牝馬Sは、コスタボニータに完敗だったが、コスタボニータがGIで通用するかというと、微妙なところ。現状の力だと、GIで勝ち切るのは厳しいと感じる。血統は父ベーカバド母父ダンスインザダーク。ベーカバドはグリーンデザートの産駒でダンチヒ系。血統からも、クセが強いタイプであることが分かる。自分のリズムが壊されない外枠が理想。内枠で揉まれる展開になると、自分の力を出し切れない。母系もサンデー系なので、かなりスピードのある血統。高速決着向きの馬。純粋に勝ち切る能力は足りないと考えるが、先行力を持っているのは魅力的。鞍上はまだGIで信頼できるような騎手ではないが、無欲で騎乗できるなら面白い。外枠を引いたら抑えたい。



【マスクトディーヴァ】

A評価

1800mの日本レコード保持。マジックマンとのベストコンビで初GI制覇を狙う。3走前の秋華賞は、まずまずのスタートから中団後ろを追走。道中は折り合いを重視した運び。4角で少し周りに包まれる場面があり、仕掛けがワンテンポ遅かった印象。最後はものすごい勢いで、リバティアイランドに詰め寄ったが、最後は届かなかった。コーナーがタイトな京都内回りというもの、この馬にはあまり向いていなかったかも。これだけ追い込んでこれたのも、リバティアイランドが前を全部潰してくれたから。自分で勝ちに行く競馬ではなかった。2走前の東京新聞杯は、1倍台の支持になる。スタートで大きく出遅れてしまう。道中少しずつポジションを押し上げて、リカバリーしていく。直線は外に出したが、いつもの切れ味が見れることはなく、ジリジリと伸びている感じ。上がり2位は使っているので、最後まで止まることはなかった。このレースは、スタートがすべて。スタートがまともだったら、道中脚をもっと溜められたので、最後はもっと切れたと考える。久々でレース勘が鈍っていた可能性もある。逆にあれだけ出遅れて、最後詰めているのは能力がある証拠。悲観するような内容ではなかった。前走の阪神牝馬Sは、完璧にスタートを決める。終始好位の最内を追走。直線は進路が狭くなったが、こじ開けて先頭に立つ。少しヨレるところも見えたが、後続とは地力が違った。今回は阪神牝馬S組が多いが、正直この相手ならまともに組めば負けない。前走は最内枠で小頭数だったので、スタートを決めて前にいくことができた。それ以前は、基本的に中団後方を追走するタイプ。今回は先行したい馬が多いので、前走のように先行できるかは微妙なところ。中団からでも、ものすごい末脚が使えるので、無理に先行させる必要はない。前走は絶対にスタートを決めるという課題があった。今回は完璧に決めなくても、勝てばすべてよし。ポジションは中団から後方くらいで、折り合い重視で運ぶだろう。今回はほとんど戦ってきたメンバー。ナミュールとは初対戦になる。恐らくナミュールより、ポジションは前にいる。2番人気でも、ナミュールがこの馬を目標にする形はあるかも。恐らくマイルだと爆発力は、ナミュールの方が上。経験値もナミュールの方があるので、できれば離れたところで競馬したい。自分で時計を作るタイプではないが、時計勝負になったら相当強い。1800mで日本レコードを持っている。マイルでも更に、時計を詰める下地はあると思う。少し不安なところとして、大きく出遅れたのが、東京競馬場ということ。あのレースが関東輸送初で、今回は2回目になる。一度出遅れた舞台で、少し嫌な記憶を持っている可能性がある。関東輸送は少しマイナス材料。前走マイル2戦目で、勝つことができたが、ペースは流れず追走は楽だった。今回はマイルGIで、前走よりも過酷なペースになりやすい。エンジンがかかるまでは、少しズブい面がある馬なので、マイルGIのペースだと少し追走で苦労するかも。今までの競馬を見ても、道中馬群の中で長く脚を溜めたいタイプ。周回コースの方が、合っているとみる。ワンターンのマイルだと、脚を完璧に溜めることはできない。実際デビューから2戦とも2000mで出しているので、陣営も中距離馬と思っている。3戦目で全体的なペースには、慣れてきたと思うが、勝負所で少し置いて行かれるリスクは捨て切れない。血統は父ルーラーシップ母父ディープインパクト。ルーラーシップはトニービン持ちなので、本来左回りの東京は合っている。ミスプロ系に母系はディープインパクトなので、スピード面は申し分なし。直線の爆発力は、父ルーラーシップ譲り。2代目母はビハインドザマスクで、重賞を複数勝利している。母系の底力は、GIでも勝ち切れるモノを持っている。血統的には適性もあって、GIでも見劣りしない血統。前走のパフォーマンスは見事で、馬体も昨年に比べて増えているので、着実に力はつけている印象。マイルのスペシャリストではない点が、少し気になるところだが、正直負けてはいけない相手。力負けするとしたら、マイルのスペシャリストでGI馬のナミュール。この馬との一騎討ちだと思う。軸候補の一頭。



【モリアーナ】

B評価

マイルに戻して2戦目。ベテランが初GI制覇を導くことができるのか。3走前の秋華賞は、スタート一息で最内後方から。折り合い面で特に大きな問題はなく、直線はそのまま最内を選択。最後に少し進路が狭くなり、接触するところがあったが、上手く間を縫って伸びる。中団にいた馬たちもしっかりと伸びていたので、後方にいたこの馬には厳しかった。2走前のAJCCは、初めての道悪で、初めての古馬相手のレース。序盤少し行きたがるところがあったが、何とか我慢させることができた。我慢できた分、直線は大外から伸びてきたが、前の届くまではいかなかった。中距離になると、少し精神的な面で不安定。前走の阪神牝馬Sは、いつも通り後方から。道中はペースがあまり流れなかったので、少し行きたがる場面を見せる。そこまでエキサイトしなかったのが救い。直線は上がり最速を繰り出すが、ウンブライルも上がり最速だったので、前にいたこの馬と差は縮まらなかった。前走はペースがそこまで流れなかったので、集団に置いて行かれることはなかった。近走は気性面が少し前向きすぎるので、ペースが流れても置いて行かれることはなさそう。速い上がりは使えるが、基本的にポジションは後ろから。中団からこれくらい上がりを使える馬はいるので、実際前との差はそこまで詰まらない。勝ち切った紫苑Sは、終始ペースが流れてヒップホップソウルが、前の馬たちを全部潰してくれた結果届いた。重賞以上で勝ち切るには、必ず展開の助けが必要になってくる。休み明け2-0-1-2で、休み明けの方が走るタイプ。クイーンCの時でも、中9週空いている。中4~6週になった時は、パフォーマンスを落としているので、間隔が詰まるのはマイナス材料。馬体は確実に増えているので、成長しているのは事実。あとは精神面の成長が必要になってくる。長く良い脚を使うというよりは、一瞬でビュンと切れて、その後止まらず伸びてくるタイプ。直線の長い東京だと、最後の詰めが甘くなりがち。中山や阪神の方が向いている。血統は父エピファネイア母父ダイワメジャー。エピファネイア産駒は、東京マイル全体で見た時は好成績。GIになると更に切れ味を使う馬が多くなる。ロベルト系だと少しスピードが物足りない。母父ダイワメジャーなのは良い。母系にダンチヒもいるので、自分のリズムが大事なタイプ。成長力に関しては、母系にノーザンテーストがいるので、かなりの成長力はあると思う。常に追い込んでくる末脚は持っているが、展開の助けが必要になってくる。自分から競馬を勝ちに行くことは出来ないので、良くも悪くも相手次第になる。買っても3着までの紐。



【ライラック】

A評価

GIで2着の実績がある実力馬。少し調子が落ちているが能力の高さを見せられるか。3走前のエリザベス女王杯は、序盤ゆっくりと出して、折り合い重 視で運ぶ。直線は少し前が壁になって、追い出すタイミングが遅れる。進路ができてからは、前に詰め寄るが最後は4着でフィニッシュ。ポジションがもう少し前で、スムーズに運ぶことができれば、馬券内もあった。昨年春頃は少しスランプになっていたが、夏を越えてもう一度成長した。馬体も増えているし、充実期を迎えている印象はある。牝馬限定戦なら、GIでも通用する力はある。2走前の有馬記念は、馬体重も増えて状態は良好。道中は後方で、脚を溜める。直線は外に出して、伸びてくるだけだったが、流石に最後はキツくなった。相手も一気に強化されて、この相手に真っ向勝負は厳しかった。流石にGI馬ばかりで、牡馬相手だと足りなかった。現状の力が把握できた。前走の阪神牝馬Sは、久々でも行き脚ついて中団へ。逆に行きたがるくらいの素振りを見せていた。しかし、直線は全く反応なく後退していく。馬体重が-16キロで大幅に減少。輸送もあったので、調整ミスだった可能性が高い。最後の止まり方も、ガス欠のような感じだった。調教師によると、今回は440㎏台で出走できる。馬体が回復しているので、前走のような止まり方はしないと見る。東京は1-0-1-2で、着外になってるのは、いずれも2400m以上のレース。過去に重賞勝ちがあるのは1600m。近走で結果を残しているのは1800m。16~1800mでも力は出せる馬。今までは、コーナーから加速してまくる競馬しかできなかった。馬体が増えてからは、まくる競馬以外にも、直線で勝負する競馬ができるようになった。今の状態なら、東京でも自分の力は出し切れる。ただ完全な瞬発力勝負になると分が悪い。多少長く脚は使えるようになったが、ナミュールやマスクトディーヴァの末脚には劣る。タフなレースで本領発揮するので、時計勝負にも向いていない。展開的には厳しいかもしれない。血統は父オルフェーヴル母父キングカメハメハ。オルフェーヴル産駒は、東京マイルだと他の種牡馬に一枚劣る。母父キングカメハメハなのは凄く良いが、母父キングカメハメハに父ステイゴールド系は微妙。やはり血統的にも、本来は中山や京都内回りのタイトなコースが向いている。母系のレベルは高く、スカーレットブーケを輩出した、スカーレツトインクが4代母にいる。ノーザンテーストの5×4×4があって、成長力の塊と言える血統構成。昨年の秋に一度変わったが、ここでもう一度変わる可能性を秘めている。血統的な潜在能力はかなりあると見て良い。過去にGIで好走経験もあるし、ここまで多くの経験を積んでいる。春先から少し状態を崩すがちなところはあるが、今年は馬体重も戻して比較的好調をキープできている。東京マイルが本来の適性ではないが、この舞台でも力を出せるように成長している。前走の敗戦で人気を落とすなら買いたい。



【ルージュリナージュ】

C評価

父は東京で豪脚を披露した馬。爆発力のある血統で、一気に頂点獲りへ挑む。3走前のターコイズSは、スタートで接触があり後方から。そのまま後方で脚を溜めて、4角から仕掛けて直線は大外に出す。上がり最速は使っているものの、最初のロスが響いた形になってしまう。古馬になってから、初の重賞挑戦で、レベル差も感じた。2走前の東京新聞杯は、しっかりスタートを決める。中団後方追走で、道中は脚を溜める。直線は外に出して追い出すが、上位には届かず8着まで。道中動いて脚を使っていたマスクトディーヴァよりも、上位の脚は使えず、現段階で少し底は見えてしまった。重賞になると、脚が溜まり切っていない印象。前走の中山牝馬Sは、スタート五分でリズムよくいこうとするも、少し不利を受けて後方からに。リズムを崩してしまったので、その後は自分の力を発揮できず。そのままなだれ込むようにゴール。ここまで3戦重賞で走ってきたが、正直今の状態だとGIでは厳しい。まず基本的に後方からで、展開に注文がついてしまう。スタートも近走は決まっているが、もともとは得意なタイプではない。馬群を捌けるほどの器用さはないので、結局大外に出す分のロスもある。上がりは使えるが、競馬が終わった後に追い込んでくるタイプ。マイルだと道中が少し忙しい感じもする。ベストは18~2000m。東京は3-1-0-4で相性が良い。直線の長いコースは脚質的にも合っている。4勝全てが左回りでもあるので、今回東京になるのは間違いなく好材料。血統は父スピルバーグ母父ルーラーシップ。スピルバーグ産駒は頭数こそ少ないが、東京マイルの複勝率はそこそこ高い。ルーラーシップはトニービン持ちなので、母系的にも東京はプラス。サンデーサイレンスの3×4に、デピュティミニスターも入っている。ヴィクトリアマイルの傾向的にも悪くない血統。今回は再びマイル戦に戻したが、正直現状の力でGIは通用しない。穴で買える要素としたら、血統からも分かる通り東京が合っているというところだけ。だがコース適性でどうにかできる相手ではない。今回は見が妥当と見る。



ヴィクトリアマイル評価一覧

S評価 ナミュール

A評価 フィアスプライド マスクトディーヴァ ライラック

B評価 ウンブライル コンクシェル スタニングローズ ドゥアイズ ハーパー フィールシンパシー モリアーナ

C評価 キタウイング サウンドビバーチェ テンハッピーローズ ルージュリナージュ



今回の評価はこのようになりました!

S評価は順当にナミュール!!
昨秋から覚醒して、今回のメンバーなら間違いなく勝ち負け。
武豊騎手と共にGI2勝目を挙げれくれることでしょう!

A評価は3頭になりましたが、この中でもマスクトディーヴァは一枚抜けている印象。
正直今回は、ナミュールとマスクトディーヴァの一騎討ちになると、予想しています。

波乱があるとしたら、両者が何かしらの不利になって追い込めない時。
この2頭が順当に走れば、展開は後ろに向くので、3着は後方勢の可能性が高い。
そこでライラックと東京で上がりが使えるフィアスプライド。
この2頭のどちらかが、追い込んでくればオッズ的にもまだ面白い。

ヴィクトリアマイル絶対に獲る!!

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それでは答え合わせは日曜日に🖐️


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