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てぃくる 158 かきづくし

かきのかきはかきがながく、かきにつよく、かきのかきにむく。
かきとったこがきはあまみをかき、かきにいけるとよい。

下記の柿は花期が長く、火気に強く、夏季の垣に向く。
掻き取った小柿は甘みを欠き、花器に生けると良い。

☆ ☆

 『かき』をたくさん使うためだけの文章ですから、まともに読んではいけません。

 そうそう、間違っても青柿をかじっちゃいけませんよ。シブが凄まじいので、口が曲がってしまいます。柿渋は、このマメガキの未熟果を絞ってその果汁を発酵させたもの。和紙に塗る補強剤、撥水剤として、古来から使われていますね。

 ちなみに強烈に渋くて硬いマメガキの果実も、霜に当たる時期になれば渋が抜けて甘く柔らかくなります。市販されている甘柿と遜色ないくらい美味なんですが、なにせ種子ばかりで果肉が少ないのが難点。喜んで口にするのはカラスとタヌキくらいです。

(2015-06-01)

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