花丸

『ラブライブ!サンシャイン!!』「未体験HORIZON」の試聴動画で感動した話

『劇場版ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』が公開されたのは今年の始めのこと。
あの物語では「三年生が卒業してしまうがAqoursはどうするのか」「残された六人はAqoursをどうしていきたいのか」について明確な答えが示されたわけですが、「ラブライブ!サンシャイン!!」というプロジェクト全体では「どうするのか」が不明瞭な状態が続いていました。

「μ’sと同じように映画で終わりにする」と「Aqoursはμ’sとは違う道を歩んでいる事を踏まえてこのまま続けていく」。

どちらを選んでも別におかしくはないだけに「『ラブライブ!サンシャイン!!』というプロジェクト全体の方向性を決定づける何か」が出てくる日を楽しみにしていたのですが、先日公開された「未体験HORIZON」の試聴動画を見て確信しました。Aqoursはこのまま続けていくのだと!

イントロで茂みを抜けた後の高海千歌&桜内梨子→渡辺曜→松浦果南の流れは背景と合わせると「君の心は輝いているかい?」→「恋になりたいAQUARIUM」→「HAPPY PARTY TRAIN」というナンバリングシングルの流れをなぞったものですし、そこから国木田花丸センターに移行していく展開には「新しい事をやるぞ!」という意気込みが冒頭から感じられます。
楽曲名が「未体験HORIZON」というのも本当にいいですね。
自分達が経験したことがない地平に漕ぎ出していく。そんな言葉を映画後のナンバリングシングルのタイトルに持ってきているのは「終わりじゃない。まだまだこれから一緒に色んな事を経験していこう!」というメッセージでしょう。
Aqoursは終わらない。終わらせない。これからも続いていく。
そういう力強いメッセージを小高光太郎の音楽に合わせて出してくるのは本当に強い。「何かが始まることへのワクワクの止まらなさ」みたいなものが楽曲の全面に現れていることもあって、「映画後のナンバリングシングル」としては「満点」と言ってもいい出来だと今の段階でも分かるわけですが、個人的に今回一番面白いのはカメラ周りなんですよ。

特にサビの「これから水平線」は凄い。キャラはそのままなんですけど、背景だけレンズが変わってるんですよね。縁の部分で歪んでるので魚眼から通常かな? ズームインする動きと合わせて、Aqoursにぐっと近づいた印象を残すのが凄いですね。その後は逆に魚眼から通常のズームアウトがあるので、気持ち的にもリセットされるのが面白くて。ここだけで本当に無限に見ていられる気すらしますね。いやー凄い。

あとは「君に届けに行きたい」のところもいいですね。下手の果南の上手のダイヤまではPANで処理しているように見えるんですが、センターを通過する時に引きになるので全体像が見えるんですよね。寄り→引き→寄りで端にいるバストショット二人の印象を強めつつ、「Aqours」という一つのまとまりがある。

それ以外のレイアウトとかカメラワークとかは比較的大人しいのもいいですね。全面的にこういう事をやると飽きやすいですし、やりたいところの印象が薄くなる。サビでだけ挑戦するのは理に適っていると言うか。まあ基本といえば基本なんですけどね。メリハリをつけるのは大事!

「来年以降も続けていく」ということを映像と楽曲でしっかりと見せてくれた『ラブライブ!サンシャイン!!』。こういう強いメッセージを出されると感動しますし、応援にも力が入りますね。
来年にはラブライブ!シリーズ合同フェスも開催されますし、次の「Aqoursの展開」にも期待しております。あと9月25日のこのナンバリングシングルは映像目当てに買うと思います。

プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。