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ジャズ=BGMはもう古い。

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ドラムセットがジャズを語る

ドラムセットがジャズを語る

ジャズのドラムセットは小ちゃくてかわいい

ポップス、ロックのドラムはドーンっとおおきい

この差を、昔は「ジャズのドラムセットは迫力がないな〜」と思っていました。それが最近、ふと、ちっちゃさを「やわらかい」って思えるようになり、さらにその「やわらかさ」ってジャズの良さじゃないか、と考えたらしっくりきました。

ジャズは「やわらかさ」がいい有名なジャズピアニスト、Herbie Hancockさんの

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酔って語る”お気に入りのジャズ曲”話の良さ

酔って語る”お気に入りのジャズ曲”話の良さ

お気に入りの服、お気に入りの食器、お気に入りの場所...
自分をしあわせにしてくれる”お気に入り”

「コレ、LushLife、僕のお気に入りな曲なんだってー」

最近、ふとこんな語りを想い出しました。
ジャズ・クラブで働いていたころ、お店の常連の方が酔いながら語って下さった話
「LushLifeっていいでしょ!飲んだくれ人生、酔いどれ人生って最高でしょ、という歌。酔っぱらうっていいよねー。そんな

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大切な場所にはいい音楽が集まる

大切な場所にはいい音楽が集まる

名門ジャズクラブ、新宿Pitinn50周年記念コンサートの映像を見に行ってきました。

渡辺貞夫さん、山下洋輔さんや日野皓正さんという日本のトッププレイヤーの出演。Blanky Jet Cityのドラマー中村達也さん、吉田美奈子さんなど普段ジャズとはちがうキーワードで語られる人達の出演も、作曲者である大友良英さんによる「あまちゃん」のテーマ曲、と見どころ盛り沢山。この映像は、2015年に行われたコ

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渡辺貞夫さんを「さわやかな朝に聴きたい人」だけにしないススメ

渡辺貞夫さんを「さわやかな朝に聴きたい人」だけにしないススメ

ジャズプレイヤー渡辺貞夫さんは御年85歳なのに今もライブで全国を回っていらっしゃいます。先日は名古屋だったようで、シンガーKeiko Leeさんがこんな写真をあげていらっしゃいました。

ご高齢にもかかわらずバリバリ吹いていらっしゃる貞夫さん。ずーっと日本を代表するジャズプレイヤーでいつづけていて、海外な名プレーヤーからもこんな称賛を受けているようです。

僕はjazz inn LOVELYでライ

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”名調子の語り”ってスゴイかも

”名調子の語り”ってスゴイかも

「名調子の語り」を忘れかけていました。
淀川長治先生、水野晴郎さん、小森のおばちゃま、浜村淳さんの映画解説。
古舘伊知郎さんのプロレス実況。
杉本清さんの競馬実況 など。
独特のかたりが名調子と言われ、当時の僕の頭の中も「映画と淀川先生」「プロレスと古館さん」…というセットがあったのですが、いつのまにか、語り手さんを介さなくても自分で選ぶ、見るようになったからか、そのセットを忘れかけていました。

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「ジャズの醍醐味はアドリブ」がやっとわかったかも

「ジャズの醍醐味はアドリブ」がやっとわかったかも

先週の金曜日、コルク佐渡島庸平さん @sadycork がこんなNoteをあげていらっしゃいました。

この

本題から離れているテーマが本題ときれいに結びついた時、面白く感じやすい。だから、ぎりぎりわかる離れた話題を考える。

「なるほど~」
確かに、きれいに結びつくと「そういうことだったのか~」と新鮮なワクワクがあったり、「もやもやしていてたことがスッキリした!」と自分では整理しきれなかったこ

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音楽が展示された「坂本龍一
さん_設置音楽2」展での発見

音楽が展示された「坂本龍一 さん_設置音楽2」展での発見

東京オペラシティICCの「坂本龍一 with 高谷史郎|設置音楽2 IS YOUR TIME」展へ行きました。

自動で鳴る一台のピアノ(東日本大震災で流されたピアノ)
白い光を放つ10台くらいのLEDパネル
取り囲むように設置されているたくさんのスピーカー
暗い広い空間

音や映像などの要素を空間的に配置し,自在に音を設計,配置することを可能にしたインスタレーションという手法は,坂本にとって新し

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山下達郎氏も認めるのだから間違いない

山下達郎氏も認めるのだから間違いない

日本のジャズミュージシャンは優秀本屋さんで山下達郎さん特集の雑誌BRUTUSを購入。達郎さんがパーソナリティの大変勉強になるラジオ番組「サンデーソングブック」が本になっていて、まるで”いい音楽の図鑑”という素晴らしい内容でした。

その中にジャズというテーマがあり、そこに是非紹介したい一説が

日本のジャズミュージシャンは世界でもトップレベルで、優秀なミュージシャンがたくさんいます…「山下達郎のB

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ジャズはいがいとやわらかいものです

ジャズはいがいとやわらかいものです

昨年より20年振りくらいにジャズの時間を増やしています、増えているのは”聴く時間”と”読む時間”。先日も昔(80年代くらい)のジャズ本を読んでいたところ入ってきたのが広告、ジャズ喫茶の広告がカッコよかったのです。
これがそれ

今も新宿にある老舗ジャズ喫茶DUGの1980年の広告、掲載されているのはジャズ批評という本です。

これまでは、アーティストやアルバムのことを気にしているからか、こういう広

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ジャズを聴くときはジャズだけに集中しなくてもいい

ジャズを聴くときはジャズだけに集中しなくてもいい

「普段ジャズを聴かない人は
 ジャズをどういうタイミングで聴くのがいいんだろう?」
ふと考えてしまいました。

ジャズが熱かった時代、熱かった場所には何かありそう、と思い、
答えをさがしに、ジャズ喫茶(バー)へ行くことに。
選んだのは、このツイートで「体験してみたい」と思い、神田のジャズ喫茶(バー)Root Down

ジャズ喫茶
行ってみるとつぶやきのとおり、かなり暗い店内に「覆い被さってくるよ

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「黒ネコ好きなので」からジャズを聴いてみるススメ

「黒ネコ好きなので」からジャズを聴いてみるススメ

Jimmy Smith / The Cat(1964)

ジャズオルガン(ジミー・スミス)のアルバムを買いました。
もしも奥さんに「どうして買ったの?」と聞かれたらこういう答えです。
「”黒猫がかわいい”から、というのと、
 むかし、先輩がカッコイイって言ってたから」

我が家には、私の奥さんを大好きな兄弟猫がいて、その奥さんとニャンずのやりとりをそばで楽しく見る毎日を送っています。猫との時間があ

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”ど迫力”には癒される、ということ

”ど迫力”には癒される、ということ

ビッグバンドに癒される波の音、森の音…など、癒しの音といえば”やさしい音”というイメージですが
”強い音”にも癒される、ことに気づきました。ここでの”強い”とは”迫力(がある)”ということです。空気がほんの少しゆがむような”迫力”を自分の中に取り込むことで、考えている途中に詰まっちゃった所、自分の行く手を阻む壁がバァーっと押し流されて通りがよくなるような、循環が正常に戻るような感じでスッキリできる

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大切にしてるものはアップデートした方がいいのかも

大切にしてるものはアップデートした方がいいのかも

昔かけていたメガネをキレイに直してもらいました。
鼻あてと、テンプル(つる)が劣化しかけ心地が悪くなったのでかけなくなり、引き出しにしまってあったのですが、何か思いつきでキレイに修復してもらいました。
20年振りくらいにかけたのですが、なつかしい感触ですごくうれしかったです、なんか20代の頃の感覚もかえってきた気も。

メガネをうれしがっていたら、
「おおっ!昔、こういうの好きだったー!」という音

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「この人のこの曲を聴くことはこれで最後やと思て」というジャズの聴き方

「この人のこの曲を聴くことはこれで最後やと思て」というジャズの聴き方

昨年の悲しい出来事、ピアニスト辛島文雄さんがお亡くなりになりました

鬼瓦の辛島さん、なんて影で呼ばせていただきながら、なんどお会いしても「怖そうなのにピアノがスゴイ方」と思わせていただきました。jazz inn LOVELYから離れた後も、レコード屋のジャズコーナーでよく「辛島文雄ニューCD!」というチラシを見かけ、ずーっと第一線でピアノを弾きつづけていらっしゃる存在でした。「辛島さん癌で闘病中

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