誰も座らないベンチと花菖蒲
庭園を散歩したのですが、花菖蒲があまりにもきれいで、のんびり座っている場合じゃないのでしょう。誰も座ろうとしていませんでした。
全部で84種ある東御苑二の丸庭園の花菖蒲ですが、今日もいくつか(15種程)紹介しますね。
手前は一輪だけ咲いていた別名「瑞雨(ずいう)の光」とも呼ばれる武蔵川(むさしがわ):白系三英、白に鉾青紫糸覆輪、極大輪。明治時代に小高園作。瑞雨とは穀物の生長を助ける慈雨のこと。
加茂川(かもがわ):紫脈三英、淡色地濃紫紅脈、目周濃色、芯鉾濃紫に糸覆輪、中輪
鳳台(ほうだい):紫系六英、濃藍紫、狂い咲き
大盃(おおさかずき):薄紅系六英、 紅に白脈元白ぼかし、平咲き中大輪
大江戸(おおえど):淡紫系三英、藤色無地、垂れ咲き大輪。明治時代に小高園にて作出された
連城の璧(れんじょうのたま):淡紫系六英、薄藤色底白ぼかし、小波弁の受け咲き。菖翁花の一つ。
菖翁花(しょうおうか)とは、江戸時代後期に六十年の長きにわたり花菖蒲の改良と新品種作出に情熱を傾けた旗本、松平左金吾定朝(まつだいらさきんごさだとも)こと「菖翁」の作出した花菖蒲のこと。
大紫(おおむらさき):紅紫系三英、紅がかる紫の無地、中輪
江戸自慢(えどじまん):紫系三英、紺紫小中輪
猿踊(さるおどり):薄紅系三英、明るい紅に淡色小脈、中輪
汐煙(うしおのけむり):淡紫系六英 、淡紫地に白脈、中輪
鳳凰冠(ほうおうかん):薄紅系三英、淡色地紅紫砂子絞、中大輪
湖水の色(こすいのいろ):淡紫系六英、白地に極淡青色がかる平咲き、中輪
鶴の毛衣(つるのけころも):純白三英中大輪、菖翁花
三歳松風(みとせまつかぜ):紫絞り六英、納戸に淡色吹雪絞、平咲き大輪
東撰(あずまえらび):紫絞り六英、納戸に淡色大絞、平咲き大輪。
遠目では特徴が分からないですね。納戸色も。
もう一回くらい来たいものです。