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タイでの2019年の総選挙について

今年3月24日に行われたタイの総選挙は、2014年5月のクーデター直前に行われた2014年2月2日以来、約5年ぶりに実施された。(尚、2014年2月の総選挙は、司法裁判所によって無効とされたため、8年振りの総選挙とする見方もある)

3日間掛けて挙行されたタイ新国王の戴冠式が5月6日に無事完了した翌日、総選挙実施日から1か月以上経過した5月7日~8日に、ようやく「公式」の選挙結果が公表された(但し選挙法違反を理由とした一部未確定あり)。選挙結果の数字を見ると、意味深なメッセージが込められていると思われる為、その点について触れてみたい。

なお、筆者はタイ政治の専門家ではない。しかしながら、2014年3月から2017年6月までの間タイに駐在し、バンコク商工会議所の編集委員を務めていたこともあって、以前より関心を持って注視して来た。また、前々から計画してたタイ個人旅行の日程が、偶々3月24日の総選挙と重なるという僥倖もあって、一部であるが、総選挙の雰囲気に現地で触れることが出来た。自分自身が見聞きしたことや、調べたことも交えて、今回のタイ総選挙についての見方を紹介してみたい。

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