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会社帰りの美術館

都内では、曜日限定で17時以降もやっている美術館があります。

一般入場料は1,700円と、なかなか手が出ない価格帯なのですが、年間パスポートだと年中いつでも何回でも入場出来て4,000円。色々悩みつつも申し込みました。

これがあれば、例えば昼休みに20分しか観る時間がないといった時でも、気楽に立ち寄れますし、展示の内容が多すぎて消化不良を起こしても、何回かに分けて観るといった贅沢な方法も出来ます。

結局、今回の企画展は2回行きました。職場から歩いて行けるところにあるという恵まれた環境のお陰のもありますが、一度は展示の概要だけを掴みに駆け足で下見しておいて、時間がある今回はオーディオガイドも聴きながらゆっくり回るという使い分けが出来ました。

有名な絵の複製展示コーナーだけは写真撮影OKになっており、是非SNSで拡散してね、ということのようです。ただし、既に激混みで入場制限が掛かっており、入るだけで15分待ちでした。夜間はスッと入れましたが。

複製は本物と比べると実際に見た時の色彩がまるで違うなと分かるようになりました。光の当て方のせいかもしれませんが。図録の写真を見ても、光源のせいなのか、印刷では肉眼で見た時の色の再現は難しいことが分かります。また、立体展示は目線を変えて観られるところに魅力があります。ピカソの作品「道化師」に最も惹かれました。
特に大きさについては、現物を見ていないとカタログ上のサイズについての数字を見ただけでは印象まで掴むことは出来ませんしね。

私は博物館実習も経験し学芸員課程を修了しているので、つい企画運営側の目線で見てしまう癖があるのですが、最近の美術館は本当に意欲的なものが多く、企画者の熱意の大きさを感じる度に感心してしまいます。

また、今の美術館はSNSとの付き合い方も上手くなっていますね。

今回の企画展は、今週末の三連休でおしまいだそうです。物凄く混みそうな予感がします。

会社帰りというより、出張帰りに寄ったのですが、結局21時に閉館するまで観ていました。まだ、余韻に浸っています。