ずんたんMリーグに帰る

「ヤンキー母校に帰る」というテレビドラマをご存じだろうか。私が好きなテレビドラマのひとつなんだけど確認してみると2003年の作品だった。20年前・・・。
最初は竹野内豊さんが坊主頭になっている予告を見てそれだけで興味を持ったのがきっかけだったんだけど見てみると完全に虜になった。もともと私は熱血漢の主人公というストーリーが好きでこの作品は他のキャストもみんな青春を必死に生きている感じがして芝居の良し悪しとかよりも若手を中心とした俳優陣の熱意を感じられてとても面白かった。

ストーリーを簡潔に話すと主人公を演じる吉森先生(竹野内豊さん)は学生時代にグレて落ちこぼれた。そんな落ちこぼれや諸事情があって高校を卒業できなかった生徒を積極的に受け入れている北友学園余市高校がある。吉森先生はそこで立ち直り教師となって北友余市に恩返しをしようと決意する。やがて教師となり母校である北友余市に春から赴任するところから物語は始まる。恩師である岩崎先生(原田芳雄)の受け持つクラスの副担任として様々な問題児と対峙しながら悪戦苦闘していく。

そして私が特に胸を熱くさせたエピソードを綴ろうと思う。

ある日いつものように他のクラスの担任とのちょっとしたいざこざのなかで担任の岩崎先生が倒れてしまう。意識不明でいつ復帰できるか医者にもわからないとのことで生徒達にも不安が広がる。もともと問題児が多いクラスで岩崎先生の献身的な教育と厳しさの中にも優しさを兼ね備えた岩崎先生の人柄で時間をかけてまとまってきた岩崎学級に崩壊の危機が訪れる。そこで吉森先生は恩師である岩崎先生に報いるために臨時の担任を申し出るが力量不足との判断により敢え無く断られてしまう。必死に頼み込むが吉森先生の思惑をこれまたかつてのもう一人の恩師である安藤先生(余貴美子)に見透かされたかのように却下されてしまう。

担任にはなれなかったが岩崎学級の生徒達には吉森先生が担任を申し出たことを知られてしまい大部分の生徒から「これは岩崎学級への乗っ取り行為だ」と猛反発を受けてしまう。自分たちはあくまで岩崎先生の生徒だという穿った絆により吉森先生のホームルームや授業をボイコットするが、かつては同じように教師に反発していた吉森先生は生徒たちの不満を理解していた。そして自身の行動により誤解を少しずつ解いていき再びクラスには絆が生まれ始めたかと思われた。

しかしクラスの姉御的存在のあかね(加藤夏希)だけは吉森先生を受け入れることが出来なかった。孤軍奮闘反発し続けるあかね。やがてその矛先は下宿のルームメイトである親友のななえ(神田沙也加)に向かってしまう。あかねは親友であるななえだけは自分の気持ちを理解してくれるものだと思い込んでいたが、あかねの誤解を上手く伝えられないななえはあかねを裏切ったと思われてしまう。自暴自棄になったあかねはななえをクラスメイトを巻き込みイジメの対象にして追い込んでいく。ななえは北友余市に来る前はイジメにより登校拒否になった過去があり自殺未遂も経験している。今回もイジメにより精神的に追い詰められたななえは自殺未遂を起こしてしまう。なんとか一命をとりとめたななえだったが憔悴しきってしまった。

吉森先生はいち早く異変に気付いたがななえの自殺未遂を止めることが出来なかった。怒りで生徒たちを教室に軟禁して愛の説教部屋を繰り広げる。茶化す生徒を「てめえ程度が何居直ってんだ!?」椅子ごと蹴り飛ばす吉森先生。生徒たちはその様子を見てこりゃただ事ではないぞとようやく事態の深刻さを理解し始める。

生徒たちを問い詰めるうちにイジメの首謀者はあかねだということが判明。あかねは悪びれもせず退学を申し出る。そこへ「岩崎先生が戻ってくるまで一人も抜けることは許さねえぞ」と熱く語る吉森先生。「お前たちは岩崎先生が育てた大切な生徒だ。」
岩崎先生が倒れた今、お前たちがやるべきことはこんなことじゃないだろと熱く説く吉森先生。私は何度見てもこの辺で涙で画面が歪んでよく見えません。

対するあかねも「うるせー!!」と反撃します。あかねも吉森先生のことは認める部分があったんです。それ故自分を除いた仲間たちが吉森先生の魅力に惹かれていく様子も理解は出来ていました。ただ、そうすることで名実ともに岩崎学級が吉森学級になってしまったら、仲間たちの気持ちが岩崎先生から吉森先生に移ってしまったら岩崎先生はこのまま遠いどこかへ行ってしまう。あかねにとってそれはつまり岩崎先生の死を予感させることだったようです。あかねだけは毎日病院へ行って岩崎先生のお見舞いに訪れていました。自分だけは岩崎先生の無事を祈り続ける、親友であるななえもきっと同じ思いでいてくれるはずだと信じていたのに吉森先生に気持ちが移ってしまい裏切られたと勘違いしていたのです。

吉森先生との押し問答で初めて自分の気持ちを思いっきり吐き出すあかね。
「岩崎が倒れて吉森がやってきて、岩崎の代わりなんてぜってー認めねーって思ってた。でも少しずつみんなが吉森の方に傾いて行って、岩崎がいねえことにみんなが慣れていって・・・岩崎から心が離れていったら・・・岩崎は遠いどっかへ行っちまう。だから・・・吉森なんかに誰がついて行くもんかよ!」

はい、もうここで私は毎回号泣です。

そして吉森先生が「わかったよ。お前はずっと俺にたてついていけ。それがお前の祈り方なら俺は全力で受け止めるから」と優しく包み込みます。
そういう感じで一件落着してようやくクラスはまとまっていくっていうエピソードでした。

コバゴーさんとかだと担任変わったくらいじゃ何も変わらないしあくまで臨時だから安心してって冷静に解決するんだろうなとか思ったり。


なんで突然こんなことを綴るのかというと私は実はあかねの心境に少しなっていました。ずんたんがいなくなったドリブンズを私は今シーズンも応援するのかよくわからなかったんです。もちろんふとっしーの実力は疑う余地もありません。個人的には鳳凰卓で同卓したこともありますのでむしろ応援したい寄りの選手なのは間違いないんですが、そのチームって今なんで推してるの?ってなるとこれっていう理由が見当たりません。むしろKONAMIの方が好きかもなんて思ったりもします。

あかねが叫んだように「ずんたんがドリブンズから離れてふとっしーがやってきて、ずんたんの代わりなんてぜってー認めねーって思ってた。でも少しずつみんながふとっしーの方に傾いて行って、ずんたんがいねえことにみんなが慣れていって・・・ずんたんから心が離れていったら・・・ずんたんは遠いどっかへ行っちまう。だから・・・ふとっしーなんかに誰がついて行くもんかよ!」

とまではいかないけれども虚無感があったんですよ。でもね、ふとっしーの麻雀はやっぱり凄いんだよね。同卓者の運量に凌駕されてトップは取れないけれどその実力を随所にアピールしたのはふとっしーなのは間違いありません。そして10/2のMリーグにずんたんは帰ってきました。解説で。

https://x.com/M69948137/status/1708813212140072997?s=20

このポストはめちゃくちゃ共感出来ます。

きっと複雑な心境でドリブンズの楽屋を訪れただろうし対局を見守っていただろうし、でも麻雀への向き合い方はいつものずんたんでした。日吉さんとのコンビは相性も良く最高でした。

ずんたんは最高位決定戦に進出したのでMリーグはマイペースに楽しんでいこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?