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『7days to end with you』感想日記

Switch版が発売されてから直ぐに購入して遊んでいたのですが、とてもハマりました。
先日、回収していなかったエンディングを1つ見て全クリアしたので、感想を残しておこうと思います。

総プレイ時間は6時間くらいかなぁ。
私は最終的にエンディングの種類と分岐の為の言葉の組み合わせが分からなくて攻略サイトに頼ったので、全て自力でクリアしようと思ったら、プレイ時間はもっと長くなるかもしれません。

未知の言葉を解読しながら、主人公以外の唯一の登場人物である赤髪の人物とコミュニケーションをとっていくゲームです。
むしろ、コミュニケーションの中で言葉を推測していくゲームです。
推測した単語は図鑑にメモができて、図鑑が埋まると会話中の言葉にルビがふられるようになるので、少しずつ会話の内容がわかるようになっていきます。
メモした単語は色で分類分けできる機能も用意されていて、そこそこ快適に図鑑埋めを楽しむことができました。

自分の場合ですが、大体1周半のプレイで、全ての単語の約7割くらいは、ほぼそう外れていないだろう意味で自力で解読することができました。
ファンタジー系の物語とかが好きな人なら、主人公が置かれている状況や大体の物語も、それくらいのプレイで直ぐに推測できる感じだと思います。

実はこのゲームの言葉は完全な造語ではなく、全てを正しく解読できる方法があるのですが、それは気付いたとしても無視して、自分が感じた内容で図鑑を埋めていった方が絶対に楽しいです。
直感でプレイしても、重要な単語の多くは大体正解に近い意味で理解できるようになっています。
ただ、そうやって単語を自分の好きなように意味付けしていると、エンディング分岐の為に選択する言葉が判り難くなってしまったりもするので、そこは少々難点かなとは思います。

会話の文章の単語の並び方が簡単な英語の文法みたいになっているので、図鑑を日本語で全て埋めたとしても、会話はぎこちない感じになります。
それで自分は単語の一つ一つを、会話の中でなるべく違和感の無い柔らかい日本語になるように、何度も試行しながら意味を書き直したりしていました。
そうしていったら、何度目かのプレイで、何度も繰り返し聞いたはずの赤髪の人物の台詞がとても切実なものに感じられるようになって、気が付けば涙ぐんでいました。
言葉って、ただ意味だけが伝わればいいってものではないのだと、強く感じさせられた体験でした。

大体の言葉が理解できるようになった後は、具体的な世界観や登場人物達の関係性等を考察してみるのも楽しかったです。
寝室にある新聞の内容は、実は全て読めるようになっているんです。
(そこそこ骨の折れる解読なので、私はこちらも攻略サイトにお世話になってしまいましたが…)
どうして赤髪の人物は人里離れた場所で何不自由なく暮らせているのか、5日目の夜に訪ねてくる人物は何者なのか、主人公の肌の色が黒いのは元からなのか…
いろんな解釈ができると思いますが、自分なりの答えを見つけ出せると、ゲームの内容がより楽しめると思いました。

総合的に大満足なゲームだったのですが、肝心の造語部分は正直、少々突貫で作られた感が否めないところが勿体無いと感じました。
いつか、星界の紋章やアルトネリコシリーズみたいにガッツリと作り込まれたオリジナルの造語で、このゲームシステムを活かした作品が遊んでみたいです。

なぜ鏡が割れているのか、深く考えだすと闇が深い。

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