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レジンからオーブン陶土へ 制作の歩み

イラストを手描きで入れたブローチや、原画やプリント雑貨を販売しているマキバドリと申します。minneやCreemaやiichiといったハンドメイドサイトを利用しています。

販売をしていく中でたくさんの壁や、次の目標に向かって、作る作品(商材?)が変化していきましたのでそれを記録しようと思います。スマホケースやらの商品まで全部書くと、時期も重なりよくわからなくなるので、レジンからオーブン陶土へとブローチ素材が変化した話をします。

自分の絵がアクセサリーになるという驚き、
レジンとの出会い

吉祥寺や渋谷のギャラリー等で、自分の絵を何かの樹脂でとじてペンダントヘッドにしている作品を見た事があって、どうやったらこんな作品が作れるのかと、ずっと心にひっかかっていました。

手芸界でレジンというものがブームになった時には、これで作れるんだ!と飛びつきました。

初めてminneで作品が売れて、レビューをいただいたのは、2013年の末頃でした。

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こんな作品作っていました。

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だんだんこのような感じになっていきます。1点ずつ描いて、再販以来があれば、作ることもありましたが、ほぼ1点物といっていいようなやり方でした。

売れるかわからないので、金具も高いし1点ずつしか作っていません。販売サイトの特集ページに載ったとしても、1点売れてそれきりという・・・。

そしてレジンブームは100円ショップにまで広がり、子供でも気軽にレジンを扱うようになりました。この頃から「あー、レジンね」という軽い見られ方をされているような瞬間を感じるようになっていきます。原画とじこめているのに(涙)。

そして、ある日、仕入先で、使っていた金具(ミール皿)の一部の取り扱いがなくなりました。急に作れなくなる時はいつ来るかと、恐怖に感じてはいましたが。一つの店の一商品に頼るとこうなりますよね。同じ金具を他の作家さんが使うことも当然ありますし、嫌だな、どうしたものかなと悩んでいました。

手づくり市で、オーブン陶土との出会い

上野のお寺で開催されるテラデマルシェに参加した時に、すごく素敵な作品を作るオーブン陶土の作家さんに出会いました。手芸店やサイトのブローチ出品で気になっていたオーブン陶土。土の色と雰囲気が、もう最初から温かい。陶土の魅力にはまった瞬間です。

一つ、鳥の形のブローチを買わせてもらいました。手にとると、軽くてびっくりしたのを覚えています。

そして、とにかくやってみよう!とレシピ本と陶土を買って挑戦。(ちなみに、レジン初期の頃、樹脂粘土を使ってみたことがありますが、あまりピンとくる作品はできませんでした。)

オーブン陶土は絵本の形!

いくつか、丸や四角の単純なクッキー型を使って、ストール止めのようなものも作ったと思います。レジンを入れる土台のミール皿を粘土で作ろうとしたこともありますが、なかなかうまくいきませんでした。

どうやって思いついたのか覚えていませんが、わりとすぐに、本の形にしたいということは思いついたような気がします。なぜか記憶があいまいなのですが。

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2017年頃。最初は紙の型も使わずに、適当にざっくり形を作っていました。本当はもっとざっくりしている、最初の作品があったのですが、画像が見つからず。

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ふっくら時代。これはこれで良かったかも。

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2018年最初。ペタンコだけど、ページを細かく作り始めた頃。

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細かいけれども、平面。カクカクしていて丸みはあまりなかった頃。

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2019年頃〜今のところの完成形。できるだけ曲線が多くなるよう角を丸く。ぷっくりさせたいので、後ろの安全ピンをつけるのに支障がないギリギリのところまで丸く曲げるようになっていく。ここまで来るのに、3年くらいかかっていました。


粘土は好きかと言われると?

私は、単純に絵を描く下地の材料が欲しくて粘土を使っています。粘土が出来上がった素材の感じが好きです。土の粒、色、優しい触り心地。

でも、粘土の成形作業がすっごく好きかと言われると・・・。ページの重なりを表現する時に、大きい砂つぶを除いたり、ひたすら細かい作業が多くて、とにかく大変。でも作業中、無心になれるのはアイデアが浮かばない時や雑念が多い時には良かったりしています。写経みたい、と写経をしたことがないけど思います。

そういえば、布に絵を描いてブックカバーに仕立てたこともありますが、ミシンの作業よりは、粘土の方がずっとずっと好きかもしれないです。

・・・とにかく絵を描いて物を作りたいと、いろいろやってきたんです。


レジン作品の悩みを解決してくれた粘土

<レジン作品の悩み>
・金具が高くてたくさん作れない
・オリジナリティが出しにくい
・仕入先の都合で好きな金具が、ある日突然手に入らなくなる
・背景まで紙に描くように書き込めない(定着が不安でレジンの時は背景を絵の具で描き込まず、ラメなどを使うことが多かったです。)
・レジンが劣化して金具からはがれてしまうことがある

<オーブン陶土>
・自分さえ頑張ればたくさん作れる(量産は気が遠くなります)
・自分だけの形を作れる(形を失敗する時があるのが難点)
・粘土が手に入らなくなるということは、まずない
・下地も背景も自在に描ける(小さくて目肩腰が痛いですが)
・劣化をほぼ感じない(むしろ丈夫!)


原画があるから、いわゆるハンドメイドのパクリ問題とほぼ無縁

友達に「本の形、真似されない?」と聞かれたことがありますが、今のところは確認できてません。ハンドメイドの作品てのは、だいたい真似されちゃいますよね。でも私の場合は「粘土+原画」なのが幸いしています。

粘土を愛している人は、粘土で様々な形を作るのが好きだから、いろいろなモチーフを作るし、本の形を作ったとしても、そこに絵を描き込む人は少ないかなと思います。

絵を描くのが得意な人は、素直に紙やキャンバスに描きます。物にしたい人は、プラ板を使うことも多いかもしれないです。

絵を描きたい人が、立体を作ってから描くというのは一手間あり大変です。なので、わざわざ、人がやっている形で真似する人は少ないのかもしれないです。絵描きさんは、自分だけの世界を作ることが目標だったりもしますし。

絵本みたいな陶土のブローチは活躍中です

こんな経緯でレジンからオーブン陶土を使って、自分の手描きの絵をブローチにしてきました。絵本が好きな人や、動物が好きな人に支えられて、日本全国に旅立っています。

販売サイトには、絵と共に、詩のような、物語のような文章も載せていますので、ご興味がありましたら、minneCreemaで、「マキバドリ」と検索して見てもらえたらと思います。公式サイトからのリンクもあります。
instagramtwitterでは@makibadoriで、製作中の画像や動画なども載せていますので、ぜひフォローして下さい。感想などコメントで聞けたらうれしいです。



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