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【お仕事】Numero TOKYOおすすめの6月の本

『Numero TOKYO』(扶桑社刊)公式サイトでの新刊紹介欄、今月分がアップされました。

今月ご紹介しているのは……

伝説の幻想作家・山尾悠子先生の、実に8年ぶりとなる連作長篇小説『飛ぶ孔雀』(文藝春秋)

■エッセイ、連載小説、事典など、さまざまな形式で書かれた短篇作品を収録した、知的好奇心をくすぐりまくられる、吉田篤弘さん『あること、ないこと』(平凡社)

■いつもは緻密なリサーチをした上で執筆をしているイアン・マキューアン氏が、ほぼ空想だけで書いたという、ちょっと異色な〈胎児版ハムレット〉『憂鬱な10か月』(新潮社)

……の3作品になります。

どの作品も、120文字の規定文字数では魅力を伝えるどころか、ちょっぴり複雑な概要を説明するだけでも難儀し、「なんで、よりによってこの3冊を組み合わせた、俺……っ!!」と、候補案を提出した数週間前の自分を恨みそうになりました……(自業自得)。

まぁ、要は「俺の文章力では魅力が全然伝わっていないのは百も承知だけど、読んで損することない3冊だから、もし少しでも気になったら、実際に作品を手に取ってみてください……っ!!」ということです(他力本願)。

ちなみに『飛ぶ孔雀』を読み終えた後、五行思想「南に灯を灯せば朱雀が舞い降りる」というのを、漫画『作庭師の一族』で知って、「おぉ、まさに『飛ぶ孔雀』の世界……!!」と、なりましたよ。

あと『あること、ないこと』はクラフト・エヴィング商會(吉田浩美さんと吉田篤弘さん)による装幀だけでなく、各短篇ごとに異なるフォーマット・デザインも凝っているので、ぜひ実物を手に取って、じっくりとご覧いただきたい……

3作品とも、ものすごく物語世界が深いので、ちょっと世知辛い現実からトリップしたいときにオススメです。何せ来月の今頃まで、祝日がないですからねぇ……(遠い目)。梅雨時こそ、素敵な一冊と一緒に、楽しい&充実した読書時間をお過ごしください。