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うまい棒で作ってみた その1

 もう10年近く前の話。ある漫画雑誌への原作企画として、「うまい棒を使った料理」を作ってみることにした。この原作のタイトルは、今でも使ってやろうと思っているので、絶対ここには書かない。が、その内容は一回、公表してもいいのではないかと思い、noteに書いてみることにした。

ちなみにその原作は、会議にはかけられたけど、△(もう一押しという意味らしい)となって、スタートしなかった。あの時の漫画家さん、今も元気だろうか? 

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 この企画のために、アメ横にうまい棒をたくさん買いに行った。ご存じ1本10円だし、種類もすごかった。プレミアムうまい棒というのもあって、そんなのも含めて、当時、100本ぐらい買った気がする。

※ぐぐってみると、公式サイトには20種類以上が載っていた

 さて、料理するにはどうするか。こちとら15年近く、グルメ雑誌で取材してきたわけで、大体この種類を使えば旨そうな感じというのは推測できた。で、選んだのが写真のコーンポタージュ味。パッケージも今と同じなのかわからないが、あのネコ型ロボット風イラストが、大丈夫かとおもうくらいに輝いている。どうやら、うまえもんという名前らしい。

 当然、料理にするには何かに混ぜるしかないわけだが、一番に考えたのは炊き込みご飯だった。まあ、一番簡単だしね。

炊飯器に1本、投げ込んでみた!

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 炊飯器には1合分のコメを入れて、うまい棒を1本入れてみた。御覧の写真の通りだ。「こりゃあ、連載の一本分が簡単にできちゃうな」と、気楽の気持ちで炊き上がりを待つ。シューという蒸気音がしてきた。最近の炊飯器は出来上がりまで早いねえ。なんて思いながら、完成を告げる電子音を待つ。あれ、思ったよりポタージュの匂いがしないなあと思いながら。

 ピピ、ピー。できた! 数分蒸らしてさっそく蓋を開ける。ほかほかの湯気とともに中を見ると、あれ? なんかフツーじゃね? ちゃんと混ざっているのかな? 匂いを嗅いでみると、ご飯の匂いに、そこはかとなく、そこはかーーーーとなく、ポタージュの香りが! その時の出来上がり画像が、タイトル上の表示写真だ。少しだけ黄色いのが見えるだろうか? いや、黄色い粒が少し混じっているくらいの感じだろうか。

 とにかく食べてみることにした。ムムム、味も「そこはかとない」。これは失敗だな。うまい棒を入れた意味がない! くそーーー、やり直しか!

 そして試行錯誤が始まるのである。「地獄の試行錯誤」というほうが物語的には楽しいかもしれないが、そもそも楽しい実験だったので、どちらかといえば「天国の試行錯誤」だったかもしれない。

                              続きます


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