「仕掛け」=行動してしまう仕組みを組み込んだデザイン

前からいろんなところで議論され尽くされているテーマではあるが、「そもそもデザインとは何か」について簡単に触れておこう。

Wikipediaによると、「デザイン」の語源の項目に、このように書いてある。

デザインとは具体的な問題を解決するために思考・概念の組み立てを行い、それを様々な媒体に応じて表現することと解される。

つまり、本来の意味から考えると、「デザイン」は以下の3要素を含むことが望ましいと思われる。

問題解決  設計  表現


これを踏まえた上で、以前投稿したこんな記事がある。

顔認証は、瞬時に性別や年齢層を把握できるデータ分析手法のひとつとして、近年注目度が上がっている。

「顔認証機能付きの特別なカメラ」などは不要で、必要なのは顔の正面写真データだけだ。

それを実際に分析するのはコンピュータなので、写真を撮るのは、一定の画素数以上であれば、どんなカメラでも構わない。


であれば、問題は「いかにして正面からの顔の画像を撮影するか」だ。

先ほどの松屋の例では、券売機にカメラをつけることで、券売機の操作時に、自然と顔の正面写真を撮れる「仕組み」ができている。

ひとりひとりのお客さんに対して、「分析したいので顔の写真を撮ります。はい、チーズ!」とやらなくてもいい。

問題解決の「仕組み」を組み込んで設計された優れたデザインであると言える。


そんな優れたデザインの例を、飲食店の顔認証繋がりで、もうひとつ紹介しよう。

それがこのコミュニケーションロボットのsotaくん。

かわいい。

顔を覚える接客ロボットが、日本で初めて実際の飲食店に導入されたとして、先月ニュースになった。


このサービスはまだまだ実験段階なのだろうが、おそらく、多くの人はこのニュースを見て、「ロボットの技術も進化しているなあ」としか思わなかっただろう。

しかし、本当に面白いのは、「顔を覚えられる接客ロボット」というコンセプトそのものに、顔の正面写真を取得する「仕組み」が組み込まれてしまっているところだと、僕は思う。

だって、健気に頑張る小さいロボットに話しかけられたら、誰だって顔を向けてしまうに決まっている。


思わずそれを買ってしまう商品の配置、一瞬で特徴が伝わるパッケージ。

作り手の意図をあからさまに表に出すことなく、ユーザーを意図通りに誘導する、そんな「仕組み」を組み込んだ「行動してしまうデザイン」。

人はこれを「仕掛け」と呼ぶのだろう。

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「仕組み化」を考える

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