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雑記:9人のAqours、12+1人の虹ヶ咲、5人のLiella!、たくさんのペンライト

 2021年12月31日、ぴあアリーナMMにて「LoveLive! Series Presents COUNTDOWN LoveLive! 2021→2022 ~LIVE with a smile!~」を見ました。

 文字通り大晦日の夜に始まり、元日に入って終わる年越しカウントダウンライブ。出演はAqours、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、Liella!の"三校合同"。開催は2020年に続く二度目ですが前年度はAqours単独かつ無観客配信であったため、合同かつ有観客でのカウントダウンライブという点では初の企画となりました。楽しかったので雑記です。

セットリストですが、「私のSymphony/Liella!」は配信されていないため不完全な物となります。

開演前

 近所とは言いませんが一時間足らずで行ける会場ということで、9:00頃から物販列に並んでいました。ライブの開演が21:00なので十二時間前行動ですね。寒すぎる! ぴあアリーナMMの所在地みなとみらい地区は埋め立て地。海に近く建物の密度もなく目の前の道路も平らかつ広く、寒風吹き荒ぶためにあるような地勢です。散歩には良いが立ち止まってはいけない。
 二時間ほど並んで26色ブレード(ペンライト)などを買いました。寒すぎる。十分後には完売情報が出たのでその意味でも危なかった。最小の行動で成果を上げたのでベストとも言えます。紙一重ですね。
 何しろ時間があるので一度帰宅。13:00頃には雪まで降るなどやはり寒すぎる。とはいえラブライブとしては出来過ぎた展開です。夕方には家族との会食(高い肉は旨い)があり、その後同行者と合流。この時点で19:50。開場の20:00を少し過ぎて現着。お釣りの出ないスムーズな動きです。入場の顔認証にも混乱はなく、スタッフの尽力を感じました。
 30分ほどの余裕を持って着席。2F中央付近。ステージまでの距離はありますが、角度もしっかりあってアリーナ後方より見やすそう。座席の間引きはなし、加えて立ち見指定エリアもあったので、観客はフルキャパの12141人を超えていたと思われます。久しぶりに見るとこの時点で圧巻でした。なんだか笑ってしまった。今後のためにも、何事もないと良い。
 開演直前に今回不在であるμ'sの曲が流れ、観客のペンライトが一斉に呼応したりしていました。特別で粋な客入れ。どよめきを見て取れたのも面白かったですね。

開演 21:00

 体感できるような遅延はなし。素晴らしい。本質的に巻きも押しも許されないわけで、尊ぶべきはオンタイムです。
 栄えあるオープニングはLiella!のデビューシングル表題曲「始まりは君の空」。静寂の中に灯る光から始まるイントロが美しく、壮大かつ勢いもあり、思えば完全に正しい選曲でした。トップバッターとしての感想も楽しみ。ラジオなどキャストの語る場が保障されているのもシリーズの良いところです。
 続く曲は「TOKIMEKI Runners/虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」そして「DREAMY COLOR/Aqours」。入れ替わり立ち替わりで三校が早々に出てくる構成も現行グループならではです。特に今回、Aqoursは前日まで同会場での単独ライブがあり、虹ヶ咲は年を跨ぐUNIT LIVE & FAN MEETINGの途中、Liella!は1stツアーの真っ只中、さらに虹ヶ咲とLiella!はアニメ一期を終え二期が控えて……と熱々のタイミングだったわけで、まず顔を見せるオープニングというのは出る側にも見る側にも親切だったように思います。
 揃い踏みでMCを挟み(急にバラエティイベントになるので笑いました。バランスとしてはちょうど良い緩さ)、以降はグループごとに披露。感想もまとめます。

Liella!

 歌がうまい! 三校どこも完成されたパフォーマンスに聞こえましたが、Liella!さんは本当にびっくりするほどお上手でした。一公演のみの完全な本番一発勝負、それも踊りながら、しかも一組目という状況であの歌声は凄すぎる。
 歌がうまいという事実はもちろん単独で素晴らしいことですが、Liella!としてはそこに「主人公、澁谷かのんの歌声」を主要素の一つとしたアニメ本編の意味合いも重なって来ます。同役を演じる伊達さゆりさんの歌声はまさにそれだけでキャラクターを現出させるような迫力。何という才能。称えるべき努力。
 Liella!の「5人」という他校より少ない編成も効いています。人数が少なければそれぞれの歌割りは増えて、当然負担も増えますが、そこを見せ場にできればアニメ本編の説得力に転じる。後述するカラオケでようやく気付いたのですが、Liella!の楽曲は掛け声や賑やかしが他校より明らかに少ないんですよね。必要としていないとは言いませんが、重視するポイントが違うことは確かに思えます。格好良いですね。
 楽曲としては「START!! True dreams」「ノンフィクション!!」「Starlight Prologue」といったアニメ関連曲に重点を置きつつ、クラップ参加の嬉しい「だから僕らは鳴らすんだ!」はまさにフェス向けの選曲。中でも白眉は「Day1」ではないでしょうか。というかシンプルに好き。疾走するサウンドがステージに映え、歌い上げる歌詞は今日この日に相応しいメッセージ。

遅すぎるなんてない 不可能なんてない
いつだって思い立ったら その日が始まりのDay1

 あどけなさと力強さを兼ね備えたペイトン尚未さんの歌声が良すぎる。事前にせめてもの予習としてLiella!楽曲を聞き直してはいて、その時すでに耳を引かれていましたが、カップリングということで曲数の限られる今回の披露はないと油断していました。やられた。格好良かった。

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

 虹ヶ咲の構成は強烈でした。何を置いても「ソロ楽曲ハーフサイズの12曲メドレー」という他校にない武器が本当に強い。三校合わせて31曲というライブの中で歌唱数は16曲(含む合唱曲)と過半数。どこよりも豊かな色を出す形式は、個性を持ち味にソロ楽曲を重視するアニメ本編の作品性とも合致します。しかも選出元のアルバムが見事に散っているんですよね。プレイリストに並べて気付きました。なんというフレキシビリティ。緩急も効いていて本当に良かった。
 このパートで特に刺さったのが「Queendom/鐘 嵐珠(CV,法元明菜)」です。

 ミア・テイラー役の内田秀さんとともに有観客での披露は初めてとのことですが、とてもとても。完全に会場を支配していました。もちろん楽曲として好みということもありますが、ライブの爆音と合わさってもはやクラブのような熱狂があった。これは踊ってしまう。オタクはもっと踊るべきだと思う。
 ソロメドレーの後には満を持して12人での全員曲「L!L!L!」。こちらも有観客では初披露であり、しかも曲順が個々の活躍の直後。目まぐるしい曲調に凄まじいエネルギーが爆発していました。高まりすぎて自分がどう振る舞ったのか記憶がない。凄かった。
 振り返って気付いたことをもう一つ。虹ヶ咲はアニメ関連楽曲を一曲も披露していないんですね。OP、ED、挿入歌どれもない。放映されたアニメ一期までではメンバー12人中9人しか登場しないという事情を考慮した結果とは思いますが、裏を返せば「アニメ以外の曲を聴かせる」というコンセプトも明白です。一貫性が大変に好ましく、やはりそれを可能とする柔軟性が虹ヶ咲の武器なのだと思い知りました。

Aqours

 研ぎ澄まされていました。8曲(含む合唱曲)という曲数はLiella!より1曲少ないだけですが、150曲近い持ち曲からの選出は端的に重みが違います。前日まで2日間の単独ライブがあったという体力的な挑戦でもあり、また半年近く活動を休止していた高槻かなこさん、腕に痛みがあったらしい逢田梨香子さん(Instagramのストーリーより)、12月中は別に舞台の公演を行っていた伊波杏樹さん、と諸々の苦難を経た当日という背景もあり、9人が揃っているという事実だけで感情移入してしまう。そしてそんなものを差し引いても力強く圧倒的なパフォーマンスでした。
 構成はアニメ関連曲と比較的新しい楽曲を織り交ぜた形。「WATER BLUE NEW WORLD」のアニメ文脈で他校に殴りかかり、元気で可愛く運動量が異常な「Dance with Minotaurus」からクールな「Fantastic Departure!」で振り幅の広さを提示。一曲ごとの火力がとにかく高い。渾身を振り絞った一撃の連続。存在がデカい。そして合同ライブで真価が増幅する「未来の僕らは知ってるよ」!

I live, I live Love Live! Days!!

 9人のAqoursを見られて良かった。参加して良かった。心からそう思えるステージでした。

  • 三校合同曲「LIVE with a smile!」の壮観な光景、「最初に見た光」の演出は筆舌に尽くしがたい。こればかりは。

  • 虹ヶ咲のさらなる特色にスクールアイドルではないメインキャラ、高咲侑(CV.矢野妃菜喜)の存在があります。基本的にはステージに上がらないキャラクターであり、今回も出演はされていないのですが、裏側には来られていたようです。この動画のためだけに衣装は着ない気がしますが、さて。

@lovelive_official

年越しカウントダウンライブ後のニジガク楽屋からお届け!年越しの瞬間をニジガク全員で迎えることができました🎉🌈✨ #lovelive #虹ヶ咲 #高咲侑 #矢野妃菜喜 #anime #アニメ #lovelive_countdown #2022 #あけおめ

♬ オリジナル楽曲 - ラブライブ!シリーズ公式 - ラブライブ!シリーズ公式
  • なんだかよく分からないMCバラエティコーナー、終盤の全員下がっての幕間ラジオ、ANNコラボ曲の披露、そしてカウントダウンへの時間調整と、無性にラジオ感の強いライブでもありました。無条件で加点です。尊ぶべきはオンタイム。

  • 鷲崎さんもいらしていたそうで、ラジオで感想を聞くのがとても楽しみです。関係者枠は付き合いの長い久保田未夢さんと予想。去年の関わりで大西亜玖璃さんか高槻かなこさんもありそう。

終演後

 年越しライブなので当然0時過ぎのみなとみらいに放り出されました。JRは終夜運転がありましたが、自宅最寄りの私鉄は運行終了。開場前に雪が降ったこともあり、横浜の外気は1℃です。凍死は免れるか。
 1:00過ぎの松屋に行くなど(安くて旨い)迷走の果てに同行者と狂いカラオケ(狂った状況で行くカラオケの意味)を敢行し、電車が動き出したところで帰りました。くれなずんでいる。お疲れさまでした。

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