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【MIA】最下位なのに地区トップ

+20
この数字は、我がマーリンズの今シーズンの得失点差です。そして、この得失点差、ご存じの方も多いかと思いますが実はナ東のトップなのです。

NYM +3
PHI   -13
ATL +16
WAS   -5
MIA  +20

ナ東のトップの得失点差を誇るにもかかわらず、現在は首位メッツに12G差の最下位…
なぜこんなことになってしまうのでしょうか。

点差別の勝率

この類の議論の時によく出る結論ですが、マーリンズも例外なく接戦での勝率が非常に低くなっているようです。

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以下は、今シーズンの点差別の勝敗です。2-3点差では22勝37敗で勝率3.73。そして1点差になると9勝19敗で勝率.321。うーん、弱い。

リリーフ陣

まず、接戦時のチームの命運を握るであろうリリーフ陣の成績を見てみます。(カッコ内はリーグ内順位。被安打、与四球、被HRは少ない順に順位付け)

防御率:3.35(4位)
FIP:3.43(1位)
奪三振数:307(10位)
被安打数:269(7位)
与四球数:111(2位)
被HR数:23(1位)
WHIP:1.17(2位)
WAR:3.4(1位)

リリーフ陣の指標は軒並みよく、投手有利なホーム球場の影響はあると思いますが、FIP、被HR数、そして選手の価値を表すWARはリーグトップとなっております。

その一方で、被安打数、奪三振数はリーグ中~下の順位となっていますが、
マーリンズは守備防御点が+29でリーグ5位、そしてダブルプレーの成立数は81でリーグトップとなっております。
その為、奪三振があまりとれなくてもアウトをとることができ、ランナーが出ても要所要所でダブルプレーで切り抜けることが出来ているのだと思います。

以上のように守備の貢献もあるものの、全体的に指標が優秀なリリーフ陣。しかしその一方でセーブ/ホールド機会における失敗数を示すBlown Save数が16でリーグ2位と非常に高くなっており、僅差のリードを守り切れていないことがわかります。
印象論になってしまいますが開幕当初からセットアップ、クローザーの役割を果たしていたYimi Garciaや、Anthony Bassの、緊迫した場面でのリリーフ失敗が目立っていたように思えます。
また、先程述べた守備指標においても、実は失策数は60と、リーグトップの数を記録しています。肝心なところでのイージーミスが僅差での敗戦に繋がっているのかもしれません。
そして、先程述べたWAR3.4のうち、25%にあたる0.9を赤丸急上昇中のAnthony Benderが、20%にあたる0.7をDylan Floroが稼いでいて、実にリリーフ陣のWARの約半分をこの二人が稼いでいる計算になります。
その他、移籍済みのCimberRoss Detwilerも好成績を維持しており、GarciaBassが不調な為、リリーフ陣の指標が優秀なのは、セットアッパーのFloroに加え、同点~ビハインド時に登板している投手らの活躍が大きいのかもしれません。
最近ではクローザーの役割をBenderが担うようになったため、接戦時にリリーフが打たれて敗北…というケースは少なくなるかもしれません。
(クローザー2試合目にしてさっそく被弾しセーブ失敗しましたが…)

野手陣

野手の方も簡単に見てみます。

打率:.233(9位)
本塁打:86(11位)
打点:323(13位)
四球数:258(14位)
出塁率:.302(14位)
長打率:.372(12位)
三振数:836(13位)
盗塁数:61(2位)

軒並みリーグ平均以下となっています。特に出塁率は3割切れが目前という状況で、そもそも出塁ができていないので、得点にも結び付かないという、簡単で分かりやすい問題があります。試合を見ていても、ふと目を放していたらあっさりと三凡というのはよくあったように思います。
一方で、盗塁数は61でリーグ2位と、動ける点は強みです。特にチーム内盗塁数1位、2位のStarling MarteJazz Chisholmで構成される1,2番コンビは何かやってくれそうな雰囲気はありますね。
この二人に加え、実はひっそりと本塁打数リーグ6位、打点リーグ1位のAdam Duvall、OPS.859のGarrett Cooper等優れた打者もいたりはします。
よく言われることですが、打線が「点」でなく「線」として機能するようになれば接戦での得点力もアップするのかなと思います。

最後に

以上、モヤモヤする負けが多かった時に作成を始めた記事について紹介しました。最近のマーリンズは絶好調だったドジャース4連戦を3勝1敗と勝ち越し、チームも復調気配が見えてきました。

しかし、前回の記事で勢いで書いたものの、やはりマーリンズの現状を見ていると今季のTDLは売り手に回ることが濃厚でしょう。
次回はTDLに向けて注目すべき選手を書けたらと思います。

※成績はすべて日本時間7/9時点。

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