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"いちばんすきな花"




「いちばんすきな花」が終わってしまった。
と、言うぐらいには大好きになった。

「怪物」「日曜の夜ぐらいは…」と、2023年は自分の核になるみたいなお気に入りの作品にたくさん出会えた気がする。またひとつお気に入りが増えた。






お腹痛いなってときに、今お腹痛いんだって言える人がいなくて。一人で薬局行って、薬買って、飲んで、寝て、痛くなくなるの待つだけっていう、そういう感じで。



あーーーー。

わたしって、こうだなあって。

特に今年、そうだったなあ。


なんとかお腹痛くない状態まで頑張ってみて、
「大丈夫です」って答えてみたりして。

どうでもいい人から「メンタル強そうだよね」とか言われたって愛想笑いぐらいできるんだけど、ちゃんとわかっててほしい人にはそれを言われたくなかった。お腹痛いときもあるよねとわかっていてほしかった。







「嫌い」って話が、ちゃんとできるんだよね。何が好きって話ができるのもいいけど、何が嫌いとか苦手とかそういうのちゃんと言えるの。

今まで好いてくれてた人たち、みんな当たり前に好きなもの聞いてくるの。



そうなんだよね。わかるよ。
わかるよじゃないか。今わかった気がする。

好きな音楽が同じで好きだなと思う相手はいるのに、マッチングアプリをしていて共通点を見つけてもときめかないのってなんでなんだろうと思っていた。好きなものが同じで嬉しい気持ちは嘘じゃないけど、「嫌い」を打ち明けられるかどうかって大きい。







「理解したいと思える他人」がいることは、人生の中でいちばん幸運なことなんじゃないかって大真面目に思う。


知りたいと思う人。

お腹痛いって知っていてほしい人。

お腹痛いとき、知っていたい人。


人生って、こういう人、見つけていく毎日なんだなあとも思った。そう思えた相手がいたなら、絶対に何がなんでも大切にして、そうして言葉にしていかなくちゃと思った。







このドラマを見てるあいだ、自分の価値観を整理する時間みたいだった。

ゆくえちゃんみたいに誰かに寄り添えてたらいいな。自分と、大切なものを守るためなら夜々ちゃんみたいに口悪いのだってかっこいいと思えた。椿さんみたいに、ちゃんと、人に優しくしたい。それから、紅葉くんみたいに一歩ずつ変わっていきたい。

似てると思うのは椿さんで、だけど、共感できたのは紅葉くんで。「好き」を見つけた人は強くて、他の何かがダメとかそういうことどうでもよくなるみたいで。最終話、自分の「好き」に自信持って生きてるみたいに見えた紅葉くんの瞳はきらきらしてたから。






わたしと、好きな人。それぞれに色があって。

合わさったとき、また別の良さがあったなら、
それってきっとすごく大きな意味がある。


些細な、誰かにとっては通り過ぎてしまうようなこと。これに気づけた今年のわたしって、きっとすごく幸運だと思う。






いちばん好きな人と、話したいことがある。

好きなこと、嫌いなこと、毎日の憂鬱をただ分け合うだけで、明日を生きられたりするんだよね。



お腹痛いんだよってまだ言えないかもしれないけど、痛かったんだよとかは言えたらいいな。


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