_飲めばわかる__予算0円からのコミュニティの始め方

「飲めばわかる!」予算0円からのコミュニティの始め方

坂口さん(@jsakaguc2010)、長田(@SsfRn)さんと進めている「コミュニティマネージャーズ」プロジェクト。

前回は「企業は"コミュニティ"という”熱狂ファンチーム”を持とう」と、コミュニティがマーケティングにおいて果たす役割を説明しました。

「さぁ始めよう!」と思ってくれた人も「でも、どうやって予算をとって社内を説得しよう」と早速壁にあたっているかもしれません。
企業ではなく個人でコミュニティを始める場合は、そもそも予算はありません。

でも、大丈夫です。
コミュニティは予算0円から始められます。

むしろ、最初はそれぐらいからのほうがいい。
予算をかけると成果を求められますが、コミュニティ運営はどうしても成果が上がるのには時間がかかります。
だから、最初は低予算から始めることが重要です。(短期的成果を求められないためにも)
それでは何から始めればよいのでしょう?

コミュニティの始め方=「飲めばわかる!」

コミュニティを始める時はまずは飲みに行きましょう!
なぜ、飲みに行くことがコミュニティを始める第一歩なのでしょう?

前回の記事で書いたとおり、コミュニティを作ることは、突き詰めると、VISIONを達成するために、エンジニアチームやデザイナーチームのようなスタッフ以外に「熱狂ファンチーム」を持つことです。

新メンバーが入ったとき、ウェルカムランチや歓迎飲み会を実施する会社も多いですよね。
コミュニティも同じです。熱狂ファンチームという新メンバーとこれから共創していくためにまずは飲みに行きましょう。

コミュニティキックオフ飲み会のポイントは次の3点です。
①メンバーを揃える
②「飲めばわかる!」顧客理解から顧客実感へ
③「次は一緒に何をする?」共創へのSTEP

メンバーを揃える


ブランドのファンにもいろいろなタイプがいます。
例えば、鉄道オタクにも撮り鉄(列車の写真を撮ることに楽しみを見出す鉄オタ)、乗り鉄(実際に列車に乗ることに楽しみを見出す鉄オタ)、哲学鉄(車体の製造年月を見てその時代に思いを馳せることに楽しみを見出す鉄オタ)など、36種類以上のカテゴリがあるそうです。

異なる思いのメンバーが集まると同じ方向を向いて取り組むことが難しいので、できるだけ同じ思いを共感できる人の集まりを作りましょう。
これは、コミュニティキックオフ飲み会の告知文で何を伝えるかが重要になります。

コミュニティ活用を上手にされている「Timeticket」では、最初のコミュニティ交流会は募集制ではなく、招待制で行ったそうです。
招待制のほうがどういう人が集まるかがわかりますし、招待された人もうれしいです。
「誰を集めるのか」目星がつくなら招待制のほうがおすすめです。

「飲めばわかる!」顧客理解から顧客実感へ


会社の歓迎会をする時には必ず自己紹介をすると思います。
コミュニティキックオフ飲み会でも自己紹介は重要です。

コミュニティメンバーはこれから一緒に何かを作っていくメンバーです。
自己紹介ではその人の「思い」の共有が大切になります。

この「コミュニティマネージャーズ」を始めるときも坂口さんとこの3人で「何がしたいか?」をお聞きしました。
各メンバーの思いがわかっていれば、「こういうお願いをすれば快く引き受けてくれそうだな」とかがわかりますよね。

また、企業でファンコミュニティを作る場合などは「モチベーショングラフ」を作成してもらうのもおすすめです。
横軸に時系列、縦軸にそのサービスに対するモチベーションの推移を書いてもらって、どの瞬間にモチベーションがあがったのか、下がったのかを説明してもらいます。

その人のサービスに関わる「歴史」と「思い」がわかることで共感度は高まります。ファン同士でも「その瞬間、テンション上がったよね!」と盛り上がります。

リアルで会うことがなにより重要


コミュニティを始める時に、オンラインから始めるケースもありますが、おすすめはオフラインからです。オンラインだと本当にそれぞれの人のことを理解ができないので、次の共創するのSTEPに進むのが難しくなります。

大切なのは顧客理解ではなく、顧客実感です。頭で理解する以上に、その人だったら「こんなことしそう」、「こんなこと思いそう」と感じられるぐらいになる必要があります。

だから、リサーチをするようにインタビュールームで質問者として聞いていくのではない。あくまでも同じ立場で、自分も飲みながら相手と同じ立場で本音で飲むのがいいと思います。

そして、きちんとそれぞれの人のことがわかるためには参加者数は10人以下がいいでしょう。

僕の場合、ビール1杯で酔っ払うので顔を真っ赤にしながら語り合っています。(すぐに赤くなるので、ちゃんと頭は働いています)

共創する


飲み会というのは、ややもすると楽しくなって交流で終わってしまうこともよくあります。
ブランドのファンとの飲み会では、企業の担当者はサインを求められることもあり、楽しいものです。

でも、次につなげるためには集まったメンバーでなにか1つ次の企画を決めておきたいです。共創する上でなにか目標があると動きやすいです。企画の中でもイベントは

・期限が決まっている
・みんなで何かをやり遂げた感がある(文化祭を思い出してください)
・人が一定集まればそれなりに楽しめる

という点でおすすめです。

【まとめ】飲みに行って、仲良くなって共創しよう

というわけで、コミュニティの始め方はライトな飲み会です。

でも、飲み会にも「顧客理解→顧客実感」、「共創」のための仕組みを組み入れておきましょう。

★このnoteはコミュニティマネージャーのための無料マガジン「コミュニティマネージャーズ」に含まれています。コミュニティマネージャーの方はぜひフォローをよろしくおねがいします!

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文責:宮本昌尚
監修:坂口淳一長田涼