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🤫ファッション業界の不都合な真実

ボンジュール🇫🇷

フランス流ECOファッション
スタイリストのドリです。

いつも読んで下さって
ありがとうございます♪


初めましての方、
これからどうぞよろしくお願いします。



さて、先日
こちらの記事⬇︎で

ご紹介しました、


日本人で唯一人

パリ・オートクチュールの

ゲスト・デザイナーとして
ご活躍中の

中里唯馬 さん。

ファッション・デザイナーの中里唯馬さん


彼が、

廃棄された衣類の山と、
真正面から向き合われながら

ファッション業界の新たな未来を
模索していらっしゃる姿勢に、


▼▼▼

Saki さんコメントありがとうございました♥︎

▲▲▲


などなど、


ドリのニュースレター

【フランス流ECOスタイル™️通信】

の読者様からも

たくさんの反響を
いただきました☆☆☆



とても綺麗事では語れないような
トピックでしたが、

唯馬さんの果敢な挑戦に
続くかのような

皆さまのコメントに
私も、心が温まりました。



お1人おひとりに
お返事はできませんが、

全てに目を通しております。

本当にありがとうございます♡




廃棄衣類と言えば、
その大半を占めるのが

低価格で愛着の湧きにくい

ファストファッション
(以下FF)

だと言われています。


実は、
この記事を投稿している


4月24日
は、


そんなFFが招いた悲劇が
起こった日でもあります。



今日からちょうど
11年前の


2013年4月24日
朝7時頃


南アジアにある小国、

バングラデシュ人民共和国の
首都・ダッカから

北西約20kmの街
サバールで


縫製工場が複数入る
8階建ての雑居ビルが

轟音を立てて、

突如崩壊。



1,134人が亡くなり、
2,500人以上が負傷しました。



朝のラッシュアワーと
重なったこともあり、

その被害は
甚大なものでした。


これが、

ファッション史上最悪
と言われる労働災害

「ラナ・プラザの悲劇」


です。

この事故が起こる前日、

労働者たちは

違法に増築を繰り返していた
ビルの壁に入った亀裂に異変を感じ、

現場の責任者に
報告していました。


地元警察も
退去命令を出し、

スタッフに避難を
促したにもかかわらず、


ビルのオーナーは

「問題ない」

と一蹴。



さらには

「仕事に戻らなければ解雇する」

などと従業員を脅し、
強制的に営業を続けさせます。



その翌日、

大型の発電機と、
数千台にもおよぶミシンの振動が
誘因となって


ビルが倒壊。



工場で働いていた

多くの若い女性が
帰らぬ人となりました。


ラナ・プラザ倒壊の事故は、

なぜ

《悲劇》

と呼ばれるのか。



それは、

犠牲者の数が非常に多かったから、
だけではありません。


熾烈化する大量生産・大量消費の
仕組みによって生じた

社会のひずみが、
集約されていたような事故だったから

だと言われています。


ほとんどの方が
ご存知と思いますが、

バングラデシュは
アジアの最貧国のひとつです。


安い人件費を目当てに、
世界から

名の知られたファッションブランドが
縫製工場を置いています。


先に述べたように、

危険を知らされながらも
強制的に就労させられたことが

この事故の被害を拡大させた
事実は否めません。



劣悪な労働条件のもと、

労働組合の結成も
認められない
まま

不平等な労働*を
強いられていたという、

典型的なスウェットショップ(搾取工場)の
現実が、そこにあったんですね。

(*10年以上経った今でも、彼女達の月収は、作っているTシャツ2枚分:約6700〜8000円と報告されています。)




手軽にトレンドを追えるとして

いまだに一定層から
支持を得ているFFは、


貧しい国の
若者たちの未来を搾取し、



ついには


命をも奪ってしまうリスクも
はらんでいることを、


私達は決して、
忘れてはなりません。



ファッション業界が内包する
構造的な闇を

白日の下にさらした

「ラナ・プラザの悲劇」。


「普段着ている安価な服は、異国の労働者の血と涙で出来ている。」

映画『ザ・トゥルー・コスト』


この言葉は、
痛ましい惨事から2年後の

2015年に公開された
ドキュメンタリー映画

「ザ・トゥルー・コスト
〜ファストファッション 真の代償〜」


より、

現地で縫製業に携わる女性が
涙ながらに語る言葉の一つ
です。


日本語字幕付きの予告編でも
ご覧いただけます。

▼▼▼

映画『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』予告編


日本で
アパレル会社の広報として
働いていた私に

業界へ疑問符を投じる
きっかけを与えてくれた作品
でした。


現在、YouTubeにて
全編無料で閲覧も可能です。

(字幕は、設定から
日本語への自動翻訳をお選び頂けます。)


ラナ・プラザの悲劇に関する
諸専門家の意見や

実際に現地で働く女性達の、
生の声を聞いてみて下さい。


バングラデシュは
今もなお、

ファストファッションの
受注を請け負う唯一の国

と言われています。


彼女達が働く環境は以前より
改善されたと報告されていますが、

コロナウィルスのパンデミック以降
経済の低迷もあり、

残念ながら

低価格なFFの需要は
年々高くなっているのが現状です。


ラナ・プラザの悲劇から
10年経った今でも

衣類の縫製労働者は
過労と低賃金に晒される一方で、

ブランドは
利益を上げ続けています。


FFブランドは、

私たちが忙しい日常に
追われているのを熟知して
マーケティングをしています。


「手早く、お金をかけずに
      お洒落になりたい!」


そんな私たちの願望に
見合うサービスを追求した結果、

犠牲を払う事になったのが
ラナ・プラザの悲劇です。


便利さや手軽さが
他の人々を搾取することによって

成り立つものであっては
なりませんよね。


裸で暮らせない社会に
生きているからこそ、

私たち消費者のリテラシーが
問われる時代になっています。


第二の悲劇を生まないために
私たちができること、
すべきこと

は、なんだと思いますか??


今号を読んでいただくことで

店頭に並んでいるお洋服が
どんな環境で作られているのか

目を向けるきっかけになれば幸いです。




今号も、
最後までお読みいただき
ありがとうございました♡

また次回の記事で
お会いしましょう♬

Bisous, ドリ


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