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「近藤誠はがん検診の有効性をぜったいに認めない」の嘘

【有効性が示された子宮頸がん検診のランダム化比較試験】

 子宮頸がん検診の有効性を示したエビデンスについて、インドで15万人余りの女性を対象に、「子宮頸がん検診をした人」と「非検診の人」を比較するランダム化試験が行われ、発見された初期病変に対して適切な治療を行った結果、子宮頸がんの死亡率を31パーセントも下げることが成功したという事実を「週刊新潮」で紹介しました(Cancer 2014)。ところが、近藤誠氏はこのデータの信頼性が低いと断言しました。その理由を伺うと、研究設定が「クラスター・ランダム化」だからだと。本当のランダム化とは、個人単位で「検診」vs「非検診」に割り付けするべきであり、地域や施設などを単位としたクラスター単位で行われたランダム化比較試験ではダメだというのです。個人の識別が困難なムンバイのスラム地域で行われた研究であるため、割り付けがクラスター単位で行わざるをえないのではと、こちらから指摘しました。 大場大〈東大病院を辞めたから言える「がん」の話〉より

✔️【がん検診の有効性は完全に否定されている】

 結論から言います。がん検診というものの有効性は完全に否定されており、すでに決着のついている問題なのです。

 詳細はこちらの記事で確認してください。

【フェアではない】

 仮にクラスターランダム化であっても、子宮頸がん検診の有効性に疑問の余地がなかったとしましょう。

 が、有効性が示されたがん検診RCTは、数あるもののうちそれ1つだけであり、有効性が否定された残りのがん検診RCTをすべて無視して話を進めるというのはフェアではありません。

 大場大は〈東大病院を辞めたから言える「がん」の話〉の中で近藤誠のことを「がん検診の有効性を絶対認めないスタンス」などと言っているのですが、がん検診の無効性・有害性を絶対認めないスタンスこそあんたのほうだろっつーの。

【もう1つの子宮頸がん検診RCT】

 ちなみに新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦によると、子宮頸がん検診RCTはあともう1つ存在し、そちらのほうは有効性が否定されたそうです。

【まとめ】

 ●仮にクラスターランダム化のインドの子宮頸がん検診RCTが正しかったとしても、「だからがん検診はすべて正しいのだ」という結論に持ち込むのは無理がある。


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 日本人の3人に1人がかかると言われる国民病のがん。しかし、手術、抗がん剤、放射線の標準治療は大変危険なものなのです。がん食事療法をぜひご検討ください。

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