山本由伸(オリックス)、史上2人目の「15連勝&投手五冠」でリーグ優勝を引き寄せるか?

オリックス・バファローズが、1996年以来、25年ぶりのリーグ優勝に向け、今日、10月25日にシーズン最終戦を迎える。

楽天生命パークで行われる対楽天戦に先発するのは、エース右腕、山本由伸だ。

23歳の山本由伸は今季、ここまで25試合に先発し、17勝5敗、防御率1.46、199奪三振と、キャリアハイのシーズンを送ってきた。
しかも、5月28日のヤクルト戦(京セラドーム)から16戦14勝無敗、無傷の14連勝という無双状態が続いている。

山本由伸は今日の投球結果に関わらず、パ・リーグの最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の「投手タイトル三冠」が確定しており、完封勝利数3もトップである。

確定していないのは「最高勝率」のタイトル(「勝率第一位投手賞」)だけで、山本が今日の試合で勝利投手になれば、18勝5敗、勝率.783、勝ち負けがつかなくても、17勝5敗、勝率.773、でタイトルを手中にする。
そうなれば、「投手五冠」の達成である。

「投手五冠」については、過去のブログでも記載している。

“山本由伸(オリックス)と柳裕也(中日)が、これまでNPB史上7人しかいない投手の大記録に挑んでいる。

「投手5冠」である。
「投手5冠」とは耳慣れないかもしれないが、投手の主要タイトルである、「最優秀防御率」「最多勝利」「最多奪三振」「勝率第一位」に加え、「完封数」を加えたものとなる。

NPBでは85年の歴史で達成した投手がわずか7人しかいないという、レアな大記録である。”



ところが、山田が今日の登板で敗戦投手になると、17勝6敗で、勝率.739となり、チームメートの宮城大弥の勝率.765(13勝4敗)を下回ってしまう。

オリックスにとって今日はリーグ優勝のためには勝っておかなければならない試合のため、個人のタイトルの行方は二の次だが、「投手五冠」はこれまで7人の投手しか成し遂げていない偉業である。

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また、NPBにおける投手の15連勝も、単一シーズンでは9人、複数シーズンに跨っていても、わずか12人しか達成していない記録だ。


山本由伸は首脳陣を悩ませることなく、リーグ優勝と、NPB史上8人目の「投手五冠」と史上10人目の「シーズン15連勝」を引き寄せる投球を見せたいところだ。
しかも、「投手五冠」と「シーズン15連勝以上」を両方、達成したのは、斉藤和巳(ソフトバンク)だけであり、山本由伸が達成すれば、NPB史上2人目となる。
しかも、斉藤がシーズン15連勝以上を達成したのは2003年(16連勝)と2005年(15連勝)で、「投手五冠」を達成したのは2006年である。
従って、山本由伸が同一シーズンで両方を達成となれば、NPB史上初の快挙となる。


なお、NPBの投手の連勝記録達成者は以下の通りである。


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今日の対楽天戦、楽天の先発は田中将大で、NPB投手で最長となる28連勝、同一シーズン24連勝の記録を持っている。

田中将大は、2013年のシーズン以来となる8年ぶりのNPB復帰となった今季、ケガで出遅れたものの、その後は防御率3.11と安定しているが、打線の援護がなく、4勝8敗と負け越している。


田中将大がアンタッチャブルレコード保持者として意地を見せるか、それとも山本由伸が田中将大の記録へチャレンジャーとして名乗りを上げるか、注目される。

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