映像_藤井風

※最後重たい話なので、元気のない方は途中までどうぞ。

つい最近、藤井風さんが報道ステーションで特集を組まれていた。思えばここ最近、TLは藤井風さんの話題が多い。

現在東京に住む私は、朝から晩までJ-Waveを聴く生活を送っている。(たまにRadikoやYoutubeで、安住アナの番組に浮気はする)春先に何度も耳にしていた。当時はさとうもかさんもよく流れていた。番組にも何度か出ていらっしゃったんじゃないかな?一度ちらっと聴いたか読んだかした、J-Waveでのコメントが、ゴリゴリの岡山弁(千鳥よりも本場に近い気がする)で、ちょっと引いたのを覚えている。

凄くファンというわけではなかったが、メロウな曲が好きだけど聴き飽きていたのもあり、ちょうどよい火サス感、じゃなくてR&B感と懐かしさのあるメロディーが好きで、何度か聴いた。高橋真梨子を思い出すフシもあり、60代の方々の反響が目立つのも想像に難くない、と勝手に思っている。一方で、歌詞はあまり詞として心で読んだことはなかった。

で、この番組である。彼のTwitter500投稿を読んだところ、インタビュアーさんが岡山の方だったらしく、のびのびとお話されているのがわかる。あくまでコロナ禍が少し落ち着きつつある中、日本トップの会場・武道館からライブシーンの復活を促進・鼓舞するため、来月ライブ予定の若者をフィーチャーしているだけのストーリー、とうがって見ることもできるのだけれど、彼の朴訥さと彼が持つ死生観、打って変わって歌うと力強くも優しい歌声と歌詞に心打たれた人は多かったんじゃないだろうか。

(ちなみにTwitterで発見したのだが、最近まで映画館に行ったことが無かったらしく、仕事仲間と映画館デビューをした際あげぽよだったというエピソードは、彼のあどけなさを表すひとつの要素だと私は捉えている。)

彼のYoutubeチャンネルでは、彼のMVとともに、別動画でMVや歌への思いが語られている。SNSでは発信や仕事仲間へのねぎらい、家族の団らんに終始しているように思え、特に明言していないように思うが、Youtubeでは歌・MVの表現を通して何を伝えたいか彼の言葉で、ふるまいで見せている。(英語で)また、これまでの岡山の環境が良かったのだろうか、彼は芯が強く見えるため、変な大人に搾取されることもなさそうだし、悔しい思いをしたとしても帰る場所がありそうで、見ているこちらも安心感がある。

何なら英語のほうが饒舌でなかろうか。Youtubeで公開されている、Artist on the Riseでは、とくに彼の音楽への思い、NYでの体験が描かれており、23歳の若い男の子が新しい世界に触れて目が輝く姿が眩しくてちょっと泣けるアラサー。将来はアリシア・キーズなんかと楽しくわちゃわちゃ音楽を楽しむ生活をしてほしいなと、期待ではなく老婆心から彼の幸せを願うアラサー。


と、彼の育った環境や最近の音楽活動、影響を受けたアーティスト、信念みたいなものに触れた上で聴くと、「帰ろう」の歌詞とメロディーは、涙腺をいともかんたんに決壊させた。



ここから少しだけ重い話をする。


ちょっと私も吐き出したい部分があったので、お付き合いいただける方だけお願いします。


今年、自らあっちの世界に行ってしまった友人がまた一人増えた。29年間の人生で、5人目である。コロナは全く関係ないし、ご自身の信念があってのことだということは、明確なことだった。それぞれ、それなりに関わったことがある方々で、細かい話は避けるが、お一人に関してはちょっとトラウマになっている。そして私自身も父を9年前に亡くした。(病死)コロナで悲しい話も多かったので憚られるから、数名の人畜無害そうな人には少し話したが、この人数経験があって同じ目線で語れる人は、1945年生まれの年配のお友達が一番近かったかな?くらいで、あまりいない。

議論がしたいわけではないが、敢えていうと、ひとりひとりの死はひとくくりにはできないそれぞれの事情があるだろうし、それぞれがそれぞれの人生だし、なんの口出しもできない。知りたい気持ちもなくなった。でも一つだけ言わせてもらえなければ、こちらの心がもたないことがある。それは、「さみしい」ということ。

とりわけ父を亡くした時には3〜4年は苦労した。「さみしい」は私と、ずっと一緒にいるのだ。ある時、「さみしい」をどこかに押し込めようとするのはやめた。

たぶん法事で何度もお説法を受けたからそういうもんだと脳が学習できているということだと思うが、彼らは帰ったんだ。いろんな荷物はこの世のどこかに置いて、楽になって帰っていったんだ。ただそれだけ。だから、よかったね。こちらはさみしいけれど、よかったね、楽になって。そんな詞に聴こえてしまった、私を含め色んな人が、彼の歌で涙しているようだ。


とはいえ、別に死だけがこの歌の意味するものではない気もする。いつも想像以上に遅刻する彼氏、大事なところで回したパスを戻してくる先輩、待ち合わせで現状の連絡を全くしてくれない弟と妹。まぁいいんだけど、みんながそれで楽になるのなら。憎み合いの果てに何が生まれるのわたし、わたしが先に 忘れよう。

追記:1番と2番で立場逆になっている?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?