椅子のある生活

椅子が届いて、床座りの生活から解放された。
正確には床ではなく寝具のマットレスの上だけれど、非常に暮らしにくかった。
足を正座にするのか、あぐらをかくのか、いわゆる女の子座りにするのかなど、足さばきがとても悪かった。

面倒くさがりの私にとって最大の難関は、床にしゃがみ込んだ態勢から、体を持ち上げて立ち上がり行動していくまでの一連の流れ。
グッと力を入れてよっこいしょと立ち上がるのが何より億劫だったのだ。
気合いがいる。
それが面倒くさくてずっとお尻に根が生えたような時間を過ごすことになる。
その他にも、疲れたらすぐに寝転がることもできたりと、怠惰仕様の我が床暮らしは、本来自分の理想とする生活からはかけ離れていた。

膝下ほどの高さのローテーブルにPCを置いたり、食事をしたりという生活をしていた。
背中は丸くなるし、腰は痛くなるし、集中できないし、という事実にいささかイライラしていた。
体のゆがみにも悪影響が出ているのはわかっていたから、早く脱したかったのである。

本日より椅子に座れるようになったことで不快感が一切無くなり、自宅が非常に快適になった。
今まさに愛すべき椅子に座りながらこれを書いている。
足の裏もしっかり着くし、体の安定感もやっぱり素晴らしい。
私には椅子が必要だったのだ。

一人暮らしをするにあたり、あまり大きな家具を増やさないように努めてきた。
引っ越す時に家具は運ぶのが厄介だから。
生きていくためには雨風しのげれば椅子なんて無くても生きていくことはできるのは知っている。

だけど、日々充実した時間を送りたいと思った時、気分の良い環境でないと、生活満足度が下がることを知った。
ただ存命しているだけで現代をしっかり過ごせるのかというとそれはまた話が違う。
時間を有効に使うためには環境を暮らしやすくする必要があったのだと、ようやく実感した。
書いてみるとものすごく当たり前のことだけど、そこに着目できるようになったことが大きな前進である。

家を暮らしやすくしようなんて思ったことなかったから、家具屋の家具なんて贅沢品だった。
まさか私のような単身者が利用するなどとんでもない、という気持ちだった。
前述のローテーブルはドンキホーテだし。

ただ、あまりに家でウダウダしている時間が長すぎると思っていたことと、
この夏からこうして文章をたくさん書くようになったこと、
そこに、あのコワーキングスペースの座り心地の良い椅子があるのを知っていたこと、
この全てが揃ったことで、行動に移すことになったのである。
家で集中して文章を書きたいと思ったし、家事をするときにもスムーズに家の中を動き回りたい。

だけど今までの床暮らしでは、立ち上がるのが面倒くさかった。
体にはなるべく最小限の負荷しかかけたくないので、ギリギリのところまで力を使いたくない。
動くのは気持ちの問題だってみんな言う。
しかし私はそんなにメンタル強くない。
とにかく面倒なものは面倒である。

たぶん椅子に座ればもう少し動けるんじゃないかと、うすうす予感はしていた。

それから、自分にはどんな家具が必需品なのかを知らなかった。
かといってダサいものは置きたくなかった。
美学に反するものが家にあると、テンションが下がる。
家具屋の家具の中には、妙に生活感があるというか、置くだけで実家感、田舎感が出てしまうものがある。
デザイン性だけを追求すると今度は使い心地が良くない懸念もある。

今回の椅子と机の購入に至るまでの最も大きなハードルだった。
結果的に、快適性を求めてデザイン性を捨てた。
ただ、この快適性を知った今、多少の生活感も愛せる自信がある。
今度届く机はアウトレット品で、傷があるのを知っていて購入している。

見た目より中身、とはこの事か?
生活を共にする上で過ごしやすさが一番大事で、あとは見た目も含めて愛せればいいのである。
妥協ではなく許容範囲を広げたのだ。

高さなんて構わずこだわらず、ただ椅子を置いただけで解決した問題なのか?と自分の体に問いかけてみた。
やっぱりこの座り心地の椅子だからこそですよ、という返事が返ってくる。
この快適さだからこそああ椅子っていいなって思えるのだ。
やはり大事な要素であることを再確認している。
自問自答の繰り返しがとても多くて、その中でより考えを強固なものにしていくのだけど、なんだかくどい性格になったものだ。

私が足の裏が接地している椅子を選んだのは、自分が最も立ち上がりやすいから。
膝を曲げ気味の高さだと、スッと立ち上がれるから。
既に足の裏に体重がかかっているので、体重移動がとても楽なので、体験してみてほしい。
人間の体には身体重心というものがあり、その重心位置のブレを最小限に抑える立ち上がり方ができることが、体に一番負荷がかからないのである。
立ち上がるのが面倒くさくない。
快適。ストレスフリー。
自宅が穏やかに過ごせる大好きな空間になる予感がプンプンしてる。
カフェに行かなくても良くなる日が来るかも。

面倒くさがりも、性格のせいではなくて物理的環境で解決するのだとしたら、すごいじゃないか。

この記事を書き始めてずっと座り続けているけど体がすごく楽。
お尻も腰も痛くない。
全床暮らしの皆様にお伝えしたいと思う。
足の裏が接地している椅子は、座り仕事だけでは無く生活上のストレスをも軽減する。

机の到着はあと3日後。
今から期待大。
早く椅子とセットで使いたい!

最後に余談だけれど、宅急便の配達員がお届けに来てくれた時のこと。
ドアを開けるまでにモタモタしてしまい、開けたらなんともういない。
愕然とした。
あまりに受け取りたくて玄関を飛び出し30メートルくらい追いかけてしまった。
佐川さーん!それ私でーす!なんてやるキャラじゃないと思ってたんだけど、愛は色々なものを越えていく力があるみたい。
すごい力だ。

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