見出し画像

ユザーンというタブラ奏者の話

最近何故かユザーンというタブラ奏者の話をすることが多い。
私が物心がついた頃に最初から聴いていた音楽は矢野顕子であり、ユザーンは矢野顕子と一緒に演奏をしているので、ユザーンも好きになった。

私がまだ大学生だった2015年頃に、京都でユザーンのライブを観に行った。ライブは前後半に別れており、間に小休憩があった。そこでトイレに行こうと廊下を歩いていたら、トイレから戻るユザーンが反対側から歩いてきた。どういうわけか、ユザーンは私の顔をまじまじと見つめている。彼はそのまま私の顔を見続けていたが、すれ違いざまに、
「綺麗な顔ですね」
と言って、そのまま会場に戻って行った。

私の頭の中は「?」でいっぱいになった。後半のライブ中はずっと「あれはなんだったんだろう……」と気になってしょうがなかったし、何年経っても思い出しては不思議な気持ちになった。

でも最近気づいた。なんてことは無い、私はユザーンにタブラかされたのだった。


(追記)
先日、蓮沼執太氏にこの話をしたところ、「それはユザーンの営業だね」とのことだった。人の恋心を悪用する営業手法、許せない!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?