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社会人漫才王2023 振り返り

優勝できなかったんだから「振り返り」ではなく「反省」とするべきだと思いますが、甘く見てください。


予選

2021年、2022年と2年連続でエントリーして、しっかり予選敗退していた社会人漫才王。去年は決勝戦を現地で観戦し、あまりに面白くて悔しさが顔に出てました

3度目の挑戦となった今年の予選は動画審査形式です。
仲良しスタッフのワコちゃんがネタ動画の撮影会を開催すると聞き、参加しました。この撮影会に参加した方々はほぼ準決勝に行ってた気がする、縁起良い。

詳細は「ふねしぼりのうるばか#36」をご覧いただきたいのですが、猛者たちは適度に笑い声の入った見やすい動画を準備しているんだろうなと思います。

エントリー動画をYouTubeに限定公開して提出完了。
手持ちのネタで自信のある2本のうち、どちらにするかとても迷ったのを覚えています。提出しなかった方のネタは、芸人の方々にはお褒めいただけるものの、客ウケ量で劣りがちなのと、そのネタでM-1を負けているので避けました。

準決勝

164組エントリーのうち45組が準決勝に進出できるということは、単純計算で上位約27%に入る必要があるということだと思います。そこに入るような漫才が出来ているのか不安でした。ありがたいことに今年は社会人お笑いの知り合いが増えまして、界隈の方々に漫才を褒めてもらえることが少しありました。とても嬉しい。
ただ、2年連続社漫予選落ち、3年連続M-1一回戦敗退という結果を見れば、まあお世辞だろと思いますよね普通。

そんなこんなで10/18に準決勝進出者がXで発表され、通過していました。
結果発表の時期は、ふわふわブランニュー時間さんとの合同主催ライブFUWAFUWA SONICの直前で準備に手一杯だったこと、色んな要因で終わってたメンタルをたてなおすための一人旅直後だったこともあって、あんまり記憶が残ってないんですが、安心してたと思います。嬉しいより安心が強かった。

認識違いじゃなければ社会人漫才王に準決勝というステージができたのは今年からのはず。それだけ社会人お笑いをする人口が増えたのかしら?
準決勝の出順は予選の順位によって決まっている、という真偽不明の噂を信じるなら、ぼくらは予選10位通過となります。
去年までのルールならストレート決勝進出だったじゃん…とちょっと損した気分。でも、もっと上の順位で決勝進出を決めてより良い出順を選んでやるという気持ちに切り替えようと努めました。

準決勝前日、ふねしぼりさんが開くネタ見せに参加しました。ここでテガシンストの川崎さんにもらった僕の動きへのアドバイスと、鈴マキさんにもらった内澤の表情についてのアドバイスは結構大事だったと思います。

ネタ見せ直前にたまたま道端でドウセイブンのマンスリー松村さんに遭遇しました。オーソニック同様に元学生芸人ではないアマチュアお笑い非ネイティブのドウセイブンには勝手に仲間意識を持っていて「決勝で会いましょう」的なダサいやつをやりました。

決勝戦舞台裏で撮ったやつ。二人とも年上なのに腰が低すぎる。

11/4 準決勝当日、ぼくらは3部の夜出番。午前中は年明け開催予定のライブ、マオネロミドニックのための撮影をしていました。

撮影後、飛び出しでペチカ出演予定の緑のクウペを見送った後に、社会人漫才王のハバネロ胡椒さんと昨年ファイナリストのマオグリーンさんと話す時間が少しありました。
色々話しましたが、「いけると思ってる」「チャンスある」という言葉に背中を押してもらい、直接はしっかり話せなかった緑のクウペも後日LINEで応援してくれました。ありがたいね(ケビンス)

準決勝3部の集合時間。新宿バティオスはかなり好きな劇場ですが、下北沢に比べると、ここでウケた経験があんまりありません。それもあって緊張しながら入場すると、今春くらいから仲良くさせてもらってる夕げが先にいました。
僕の良くないクセとして、緊張してる時ほど緊張してない風のムーブを装おうとしてより変な緊張をしがちなんですが、通常運転の夕げと話してたら少し落ち着きました。接しやすい(ロバート)

出番まで、楽屋などでユキミザクラの小林さんがガチカメラで出演者の撮影をしていました。このPVの素材ですね。

コメント欄でM-1すぎるというご意見がございますが、M-1見て漫才始めたミーハーキッズのぼくは単純にキャッキャ言いながら何度も観てました。撮影時もテンション上がって目線を向けたりボケようとして「自然にしててください」と言われる始末。

準決勝は審査員50%観客投票50%という審査基準。予選審査員から続投する形で馬鹿よ貴方はの新道さんが準決勝審査員にいらっしゃったので、予選と違うネタをやろうかなと思っていました。でも、準決勝の前にライブでそのネタをやった時に、思ってたのと違う感触だったため、結局は予選と同じネタを4分版に拡張して挑みました。偶然にもこれが功を奏したと思います、4分に拡張するにあたって新たに付け足したくだりが一番ウケたからです。

ただ、準決勝が正念場だと思っていたのでだいぶかかっていて、自分たちのウケ量を正確には把握できていません。準決勝の打ち上げで相方が満足そうにしていたのを「ウーケニック ウケ澤」といじられてましたが、ぼくらのひとつ前の出番の没企画さんがとんでもないウケ方をしているのを袖で見ていたので、それと比べてどうだろうな、という思いで結果を待っていました。

決勝

準決勝翌日は会社の同僚の披露宴でネタをするというイベントがありました。M-1の出囃子で激イタな登場をし、正装で新郎新婦のご親族や会社のお偉いさんの前に立ち、二人の馴れ初めにそった漫才を9分弱。二次会では持ちネタもやりました。幸せ空間かつお客様が酔っ払った同世代だけという二次会でやったネタは今年一ウケました。
↓詳細はこちら↓

二次会の途中で決勝進出者がXで発表だったので、二次会を抜け出して相方と結果を見ることに。相方が動画を回しはじめます。今年のM-1結果発表でも相方は動画を回し、敗退して僕がお笑いにならない顔をしてお蔵入りになっているのに、すごいポジティブ。結果、決勝に進出していたのをいいことに動画をアップしているぼくも大概ですけど。

僕が判別不明の呻き声をあげているこの動画は、会う人会う人に「アレ、見たよ」と言ってもらえましたが、マオグリーンの乾さんや下町モルモットのぽこやかざんさんなどから相方が舌を出して喜んでいるところをご指摘いただきました。こうやってデジタルタトゥーが残っていきます。ちなみにこの動画は短くカットしていて、この後ぼくが延々と号泣し、相方がウェイウェイ言いながら友達に報告しに行くシーンがあるんですが、本当にカットしておいてよかった。

お笑いをしていることやコンビ名などは限られた知り合いにしか話していなかったのですが、浮かれきったぼくらはInstagramのストーリーで決勝進出を自慢し、会社の人にも報告しました。「すごい!!何千組もいるんでしょ!?」とM-1規模想定でリアクションをいただいたときは反省しました。

決勝戦の出順は準決勝の順位の順番で選べるようです。5番目に選ぶことになったぼくらは色々悩みましたが、相方が令和ロマンのくるまさんよろしくシャカおじをして予想を立て、ぼくも「なるほど!これだ!」と思い、大トリを選びました。まあ予想してた出番順だいたい外れたんですけど。

当日までに特急で仕立ててくれるオーダーメイドスーツ屋で揃いの生地の漫才スーツをつくり、ユニクロ衣装から卒業
半年放置してた長髪部分にパーマをあてなおすために美容院。
ハバネロ胡椒の激辛おじさん」でゲボが出るようなBL営業
レンタルルームであーでもないこーでもないとネタの練習。
と過ごしていたら、一瞬で決勝戦がやってきました。一か月間夢心地&心配でずっとフワフワしてたと思います。

緊張してあまり眠れなかった決勝当日。座・高円寺に向かう途中で、千葉周辺に住んでいるはずのジョエルふじたが自転車で目の前を横切ってめっちゃ笑いました。
会場前には敗者復活戦の出演者やお客様がいて、渋ボルボのかすみんさんやアジマスターの松尾さん、ぜったいに12月じゃない服装のフジミノフジコのトングに応援してもらえました。
楽屋に入るとき、入れ違いでマオグリーンさんに会えました。前日夜につくったネタで敗者復活戦に挑んでるのわけわからん、でもウケたらしい。ぼくらを激励するメッセージを喋っている途中でエレベーターの扉が閉まりました。特に乾さんは僕らの決勝進出を自分のことのように喜んでくれてた、優しい人だほんとに。
楽屋では、敗者復活戦の模様を水中トリックさんやかるがもだものさんなどが教えてくれて、ヨシダitsさんから「楽屋にいるときも他の組のウケがしっかり聞こえるので緊張する」という嬉しくないアドバイスをいただきました。
前説をしてくださるダンカバンカさんは今年のM-1一回戦で直後の出順だったのにご挨拶できなかったことを思い出し、やっとご挨拶できました。

出番前に話せる人がこれだけ増えててよかった~~~~~

昨年までどのライブでも楽屋などでお話できる方がいなかったんですが、今年は知り合いが増えていたので、決勝前に相方とだけ喋ってるという状態を回避できました。

会場内で点呼と立ち位置確認をします。こういう舞台に慣れている方もいる中、おのぼりさんみたいに写真撮りまくりました。

なぜかリハ中に裸足の鈴マキさん

あっという間に開場して開演。最後の出番なのですっごい時間があります。
他の人のネタをモニターや舞台袖で聞いたり、舞台裏を意味もなくウロウロしたり、会場の外を二周歩いたりと落ち着きのない行動をしてたと思います。

モニターだけではなく、会場の音声も上から降ってくる舞台裏

決勝戦の詳細はアーカイブ配信が予定されているので、ぜひそちらをご覧ください。
結果は公式が公開済なので書いても良いと思いますが、Aブロックで夕げがバッチリハマっていて最終決戦進出を決めたときは流石にかっこよすぎました。
Bブロックは3秒遅れさんの時に舞台裏に返ってくるウケ量がすごかったのですが、準決勝でも圧巻だった没企画さんが勝利。
Cブロックは結果発表時の平場にもご注目いただきたいです。後に、邪払の遠藤さんが「Cブロックは一丸となって盛り上げようという雰囲気があった」と言っていましたがその通りだと思います。

Cブロックの前に撮った写真。キッスエンドランさんとも撮りたかった…

Cブロックを勝ち上がったキッスエンドランさんのネタを舞台袖で見て、登場前の煽りVが流れて、舞台に出るときは過去一ボルテージが上がっていました。満席の座・高円寺から返ってきた笑い声は一生の思い出です。

全力を出し切ったので、結果発表は諦めずに見ることができました。投票数の内訳はアーカイブをご覧いただきたいですが、舞台上で一瞬期待してしまいました、あの時はぞわっとしました。

最終決戦前のMC中は悔しい気持ちがかなり来てましたが、ネタが始まるとそっちに意識が向いたので助かりました。結果発表を舞台裏でみんなで見るやつ、楽しかった~優勝した没企画さん、おめでとうございます!

舞台上での写真撮影までの僅かな時間でロビーを回りましたが、家族・学生時代の友人・会社の人・相方の父親の同僚の人などなど、直接お声がけした以外にも色んな分野の知り合いが来てくださっていて、なんか結婚式みたいになってました。いわし雲さんも来てたのに時間なくて全然話せなかった…また飲みたい。

打ち上げは元気に始発まで飲み、翌日はちゃんと胃が痛かったです。

打ち上げ一次会の様子。相方の舌が出ている。

その後

決勝進出が決まっただけで泣いてたので、決勝は結果がどうあれ泣くだろうなと思っていましたが、全然泣きませんでした。嬉し涙はもちろんないですけど、悔し涙もなかったです。手持ちの中で最強のネタをノーミスフルパワーでやりきって負けたので、仕方ないかなと思います。いまの実力じゃ勝てないということがよく分かりました。

今年は調子が良かった(このセリフがもう調子乗ってる)だけで、来年どうなるかは分かりませんが、たぶん来年も挑戦するんだろうなと思っています。3年連続M-1初戦敗退した時は、もうダメだと思ったこともありましたが、この大会が楽しすぎたので、たかが趣味で大袈裟ですけど、まだ漫才を続けたいですね。
騙し騙しいつまでも新参雑魚ムーブをしているオーソニックですが、気づけば来年は4年目に突入しますので、ドシっと構えていきたいです。

よろしければサルにバナナをくれてやってください。