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バンコクのエンジニア向けシェアハウスで圧倒的成長を目の当たりにした話

私は2013年にバンコクに来てから、デジタルマーケティング支援会社で案件のマネジメントをしてきました。主な仕事内容は、案件のディレクション、エンジニアやクリエイターへの仕事のアサイン、クライアントとの折衝などで、比較的自分の得意な種類の仕事ということもあり、それなりに楽しくやっていました。

ただこの仕事は、社内外の関係者との調整が大きな割合を占めるため、基本的には出社をしないと回すことが難しい内容です。今後、もし出産や子育て等のライフイベントが発生した場合、このような内容の仕事を続けるのは難しい。ライフイベントと仕事を両立するためにリモートでも仕事が出来るようになりたい。そのためにはプログラミングを学び、ものづくりが出来るようになれれば、、とぼんやりと考えていたところ、バンコクでエンジニア向けのシェアハウス「GAOGAOハウス」を運営するGAO GAO Asia Co., Ltd. の代表の方と知り合う機会があり、私自身はシェアハウスには住んでいませんが、たまにお邪魔してメンバーの方とお話をさせてもらったり、プログラミングを教えてもらったりしています。

GAOGAOハウスとは

タイに縁がある人なら「GAOGAO」という文字から、タイで縁起が良いとされている「数字の9」を連想するのではないかと思います。私もその一人でした。代表の方に意味を聞いたらまさにその通りで、「9 (GAO) を2回繰り返すことで更に縁起をかつぐ」という意味があるらしいです。

GAOGAOハウス(以下ハウス)はエンジニア向けのシェアハウスで、共同生活をしつつ、自身のプロダクト開発をしたり勉強会を開催しています。今年バンコク拠点からスタートし、今後は東京やベトナム等、世界各地に拠点を広げていくそうです。目指すはWeWorkのCo-living版だとか。

事業の一環で、プログラミング初心者が一人前のエンジニアになることを目指す短期修行プログラム "GAOGAO Gate" を実施しており、修行の最終日に参加者の方達が自分の修行成果を発表する「成果発表会」に、私も参加させてもらいました。内容がとても充実していたので、その様子をご紹介します。(この修行プログラムは常時開催するわけではなく、次回の実施予定は現時点では未定だそうです)

修行プログラムとは

短期修行プログラム "GAOGAO Gate" は、プログラミング初心者が一人前のエンジニアになることを目指すプログラムで、以下の内容を短期間(約2か月)で行います。

- 自分の作ってみたいWebアプリ(プロダクト)の企画
- プロダクトの設計
- プロダクトの開発

修行生の方々はプログラミング初心者だったため、基本的には独学で開発を進めつつ、つまづいた時はハウスに居るメンターの人たちにアドバイスを受ける、という仕組みです。

話を聞くところ、皆さん最低限の外出以外はほとんどハウスやカフェでもくもくと開発をしていたということで、2か月間で計500時間も開発作業をしたという方も居ました。これは週末も含めて毎日、1日8時間以上作業しないと達成出来ない時間です。集中力と根性がすごい。。。

成果発表会

以下について発表していました。

- 開発の成果物について(プロダクト概要、技術的な挑戦点)
- 修行プログラムに参加した感想
- 修行プログラムを終えた後どうするか

大学を休学している人や会社を辞めてきた人など、修行生のバックグラウンドは様々ですが、共通点はプログラミング初心者で、これからプログラミングの技術を身につけて仕事にしたいという点です。「この修行をきっかけに人生の次のステージに挑戦したい」という人たちなので、学習に向かう姿勢は真剣そのもの。

プロダクトは趣味や好きなことと関連したもので個性があり、コンセプトを聞いているだけでとても面白かったです。「自分が作りたいもの」を作ったため、苦労をしつつも楽しみながら開発をしていたんだな、ということが伝わってきました。

発表会に同席していた、既にプログラマーとして活躍している方は「自分はこのレベルのものを作れるようになるまで1年くらいかかった」と言っていて、目標を定めて短期間集中して学習・開発をする、修行環境の効果の高さを実感しました。

修行生の方々が自身の成果物について話をしている姿は達成感に満ちていて、「時間を投資して技術を習得した」ことに対する自信を感じ、聞いていて清々しかったです。

代表、立ち上がって画面を見ています。

「これは何のフレームワークが使われているのか」「この機能はどういう仕組みで動いているのか」など、発表を聞いている人たちからの質問が飛び交います。

発表が終わると、GAOGAO代表から各修行生へ終了証書の授与が行われました。

修行を終えた後の進路は、就職やインターンなど人それぞれですが、共通点は「今回得たスキルを更に伸ばせる環境に行く」ということです。また皆さん「修行を通して自分が今後進みたい方向性が見えた」と言っていて、人生の大きな局面に同席させてもらったような感覚になりました。複数の人の人生のターニングポイントに立ち会えるのは、特に大人になってからはあまりないと思うので、貴重な機会でした。

また、プログラミングは人生を大きく変えるきっかけになるんだなーと実感しました。

この発表会で自分も刺激を受け、良い意味で焦りが出てきて、学習を継続していこうと思いました。

また、同席していた現役プログラマーの方が個人的に開発している、ローンチ直前のプロダクトも見せてもらい、「この機能はどういうことなのか」「ここはこうした方が良いのではないか」という質問や意見も活発に飛び交っていました。

自分のプロダクトを見せたり意見をもらう場としても、GAOGAOハウスのようなエンジニアが集まるコミュニティは有益だなと思いました。

教材の購入、または自宅で飲むビール購入に使わせて頂きます。