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【4時限目】第二の鍵、レバレッジ

前回、あなたの老後を守るためには今のままでは危険ですよ!という話をしました。もう国や会社は、あなたの老後の面倒を見てくれる余裕がない。

じゃあ、今から貯金をしようと思っても簡単なシミュレーションをしただけでも厳しい(無理に近い)ということが分かった。そもそもなぜ僕たちは貯金を美談としているのだろうか?

それはまず教育にあります。僕らが受けたお金の教育といえば、(多くの場合)お金持ちではない親から受けた「ムダ使いをせず、貯金しなさい」という「貯金のススメ」でした。

間違ってはいません。(当時は)
なぜなら僕たちの親の時代は金利が付いたから。銀行預金で約8%あったんです。ありえないですよね(笑)
1億円預けていたら年800万円、黙って受け取れていたんです。そりゃ、教えが「貯金のススメ」になるのも当然です。

けど、そんな時代はもうとっくに終わりました。今はゼロ金利、マイナス金利の方向へ時代は動いています。
そんな時代ではお金の「5ステージ」という世界基準のファイナンシャル・リテラシー(お金の知識)が必要になります。

1・稼ぐ
2・貯める
3・動かす
4・守る
5・継承する

お金にはこのような成長の5ステージがあります。詳しく話すと、とてつもなく長くなるので今日は簡単にお話ししておきましょう。

まず1稼ぐ。
これはあなたの普段のお仕事で頂く給料ですね。日本人の多くの場合は、サラリーマンやフリーターだと思います。こういったお仕事で頂いた給料で毎月の生活をし、余ったお金を2貯める(貯金)に回すわけです。

そして今度は、その貯金がある程度の額になったら、3動かす…これがすなわち投資です。さらに投資で増えた資産を4守り、次の世代に5継承していく。この4と5には、ものすごい知識と知恵が必要になってきます。
それこそ、税や会計など様々な知識が必要とされています。

日本の場合、税の仕組みもありますが、何より4以降の知識がないので、どんなに大金持ちであっても三代に渡って相続すると資産はほぼゼロになると言われています。特にここ数年、日本政府により、私有財産の海外流出を防ごうと、ますます取締りが厳しくなっています。ハッキリ言ってその必死さたるや尋常じゃありません。

一方、世界に目を向けると例えば、世界的に富豪で有名なユダヤ人。彼らの仕事って何だか分かりますか??彼らは一体何をして大富豪になっているのでしょうか?実は、彼らは生まれながらにして大富豪という場合がほとんどです。なので、彼らの仕事は受け継いだ資産を守りまた次の世代へ受け継がせるのが仕事。

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つまり4と5を生まれながらにして教育されているのです。これには、様々な知識とテクニックを要するのでどちらにしてもすごい民族ですよね。

じゃあ、僕たち日本人はというと、この5つのステージのうち、親が教えてくれた「貯金のススメ」は、まだ第2ステージにすぎないのです。
実は、そこから先こそが「リアル・リッチ」の世界への入り口だったのです。

日本人の個人金融資産は約1500兆円と言われています。これは世界第2位です。そのうちのほぼ50%にあたる約780兆円が「現金・預金」だそうです。

ちなみに個人金融資産世界第1位はアメリカの約5000兆円。そのうち「現金・預金」はたったの680兆円で、総資産の約13%しかないのです。

ということは...親の教えを忠実に守った結果なのか、それとも、この方法しか知らなかったからなのか、「現金・預金」ではアメリカを抜き、実は日本は世界一の現金・預金保有国なのです。

しかし...喜んでる場合ではありません。これが問題なのです。日本は「眠らせてるお金・世界No.1」とも言えるのです。
アメリカ以外の主要国でも、総資産における「現金・預金」の割合は、

英国:26%
ドイツ:35%
フランス:29%

日本に比べるとかなり低いのです。では、彼らのお金はどこにまわっているのでしょうか?実は、日本人が第2ステージでお金を眠らせてる間に、彼らのお金は第3ステージより先に行ってしまっているのです。

お金の教育を受けていない日本人にとって、第3ステージ以降は未知の世界であり、“危険ゾーン”だと思われているようです。たしかに、第3ステージ以降は、豊富なファイナンシャル・リテラシーがないとうまく進めないのも事実です。

僕たち日本人は、学校を卒業すると、お金の教育もまともに受けないまま、お金を中心に動いている資本主義社会に放り出されてしまいます。そこには「お金の知識」で武装した知恵のある悪い奴ら(金融商人達)が、あなたが給料を貯め込んで丸々と太っていくのをヨダレを垂らして今か今かと待ちかまえているのです。

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そして、知識がないために、悪徳金融商人たちによって意図的に流されたおいしそうな情報のエサに食いつき、第3ステージにノコノコとやってきた太ったカモたちは、成す術もなく次々と餌食になっていったのです。

それを見てビビった日本人は、第3ステージ以降は危険だと封印してしまったのでしょう。そのせいか、第2ステージでお金の流れがピタッと止まり、現金・預金世界一です。僕から言わせれば、(ちょっとキツい表現ですが)無能なビビりの国の世界一です。

“社会や経済のルール”では、資本主義という世界基準のルールを使っていながら、その資本主義に欠かせない“お金のルール”だけは、なぜ世界基準とは違うものを使うのか理解に苦しみます。

このお金の教育不足のせいで、日本の金持ちたちは、ただひたすら第1ステージと第2ステージを繰り返すことしかできない「ワーキング・リッチ」ばかりになってしまったのです。

一生お金に困らない、「リアルリッチ」になるためには第三ステージである3・動かす(投資)は欠かせないのです。

ただ投資と言っても様々な種類があります。よく聞きませんか?

「投資で大損こいたぁぁー!!!」
「株で借金を背負ってしまった…」

よくテレビの街頭インタビューとかで見かけますよね(苦笑)
投資による失敗の9割…いや100%とは言いませんが、9割9分は…

マッチングミスです。

つまり、自分に合ってない投資をやっているということ。例えば、お金にあまり余裕のない人が株式投資を行うとどうなるでしょうか?

「○○株式会社」の株。
どこぞの金融商人が言葉巧みに「絶対にこの株は上がりまっせ!」と持ち掛けてきた。この人にとっては一世一代の大勝負です(笑)
貯金を使って100万円分買いました。

ところが、ある日…テレビが壊れて、やむを得ず街の家電量販店へ。「どーせ買うならいいやつを!」と予算オーバーのテレビをカードで購入。
そんな時、友人から一通の手紙が…「おれ結婚するんだ!」と。お祝いと結婚式費用で数万円…お金がないので仕方なくキャッシング。

こんなことが重なり、カード会社から50万円近い請求書が…支払いに困った彼は、購入していた株のことを思い出す。100万円で買った株…金融商人は必ず上がると言っていたし、カードの請求分ぐらいにはなってるだろと。
そう信じて証券会社の管理画面を見てみると…

「なっ、…なんだこれ」

100万円の株が70万円まで値下がり。いま、売ってしまうと30万円の損をしてしまう。が、カードの支払いを待ってもらうわけにもいかず、30万円の損失で手仕舞い…

よくある話です(笑)
そして彼らは口を揃えて言うんです。

「失敗した…投資なんてやるもんじゃない」と。

けど、それは投資や買った株が悪いのではなく、「その投資がどういうものか?」知らなかった彼が悪いのです。先ほども言いました。一言で投資と言っても様々な種類があります。

瞬間的に利益を生むもの、長い年月を掛けてジワジワ価値が増えるもの、一定のキャッシュフローを生むもの…色々あります。例えば、稼ぎが少なくて毎月ギリギリの生活をしている人が、長い年月を掛けてジワジワ資産価値が増える投資をしても意味ないですよね。まさに先ほどの株で失敗した彼にように。

また、もう十分に稼ぎのある人がわざわざリスクを背負って瞬間的に利益を生む投資を行う必要もないわけです。そういう人は、長期で価値の上がるものに投資をすればいい。

このように投資自体が怖いのではなく、自分の行っている投資がどんなものか知らないことが怖いのです。これは世界一の投資家、ウォーレン・バフェット氏の言葉です。

『リスクとは、リスク自体が怖いのではなく、どこにリスクがあるのか、分からないことが怖いのである』

かなり核心を突いた言葉ですよね。例えば、僕も今から20年ほど前、はじめてアメリカに渡ったとき、みんなに言われました。「アメリカは危ないよ!夜は出歩かないほうがいいよ!」と。

確かにアメリカには危ないところが沢山ある。けど、そうじゃない安全なところも沢山ある。つまり、どこが危険か分からないことが怖いのであってアメリカ自体が怖いのではない。事前に危ないところを調べて、そこを避けて通ればいいだけで、アメリカにだっていいところは日本以上に沢山ある。

投資もこれと同じで、確かに投資にも危ないやり方もある。けど、そうじゃないやり方もある。要は、自分がやろうとしていることが、どういったものか知らないことが怖いであって、怖いのは投資そのものではない。

多くの人はすべての投資を一色単にしてしまい、自分の目的に合わない投資をして失敗する。すなわち…マッチングミスということです。

そして「投資は怖い」「投資は危ない」というイメージを日本に根付かせた。日本人が持つ、投資へのイメージ…「危ない」「怖い」まずはそこを変えて頂かないと、この先の話が入らないと思ったので長々書かせて頂きました。

少し前回の話に戻ると、60歳で引退後、老後を最低限の暮らしをするだけでも1億800万円掛かるというお話をしました。
これをコツコツ貯金しようと思うと30歳から60歳まで毎月30万円の貯金が必要でした。

どうですか?これ現実的な数字ですか?
無理ですよね(苦笑)

ところが、貯金ではなく投資なら可能性はかなり高くなります。
というか、かなり楽勝です(笑)
なぜなら、投資にはある二つのルールがあるからです。

一つ目のルール…それが第二のカギとなる
レバレッジです。

レバレッジとは直訳すると梃(てこ)
これを使うことにより、小さな力で大きなもの動かすことができます。投資でいえば、小さな資金で大きな利益を得ることができる魔法です(笑)

例えば2000万円の資金で投資用の不動産物件を買ったとします。この物件が年利10%の利回りがあるとすれば年間200万円のキャッシュフローを得ることができます。

一方レバレッジを利かすと…2000万円を頭金にして融資を受け8000万円の物件を買う。先ほどと同じく年利10%の利回りだとすると年間800万円、そこから半分をローンの返済に充てても400万円のキャッシュフローを得ることができる。

同じ2000万円の資金なのに得られるキャッシュフローは2倍。これがレバレッジです。

これで老後の心配はなくなりました!貯金だと1億800万円貯めなければいけませんでした。ところが投資だと2000万円もあれば十分です。今から老後まで2000万円なら何とかなりそうじゃありませんか?

「いや、でも親に借金はするなと言われているし」

これが日本のお金に関する教育の限界ですよね。お金は借りるのも貸すのもダメ!と。

確かに友人や同僚の間での貸し借りは僕も賛成できません。ですが、ここでいう借金とは金融機関や証券会社からの借金で正確に言うと借金ではなく投資用の融資です。

多くの人が借金で苦しむのは消費のための借金だから。住宅ローン・マイカーローン・各種キャッシングなど。消費のための借金は何も生みません。むしろ金利を取られるからどんどん苦しくなる。

だけど、投資用の借金(融資)なら何か問題がありますか?融資の金利が1%、投資からの利回りが10%なら、手元に毎月9%残るのです。さらに例えば先ほどの例で言うと、2000万円で不動産を買った人と、2000万円を頭金にして8000万円の不動産を買った人。

もし、不動産が暴落して価格が半分になっちゃったとしましょう。全額自己資金で2000万円の物件を買った人は資産評価額は1000万円になってしまいました。

ところが、2000万円を頭金にして8000万円の物件を買った人は、不動産が暴落して半値になったとしても4000万円、自己資金は2000万円ですから、それでもまだ2000万円もプラスになっています。

魔法みたいでしょ(笑)

つまり、レバレッジとは、てこの原理で大きな利益を得るだけではなく、リスクを金融機関に負わせることもできるのです。金融機関とは使うものであって、使われてはいけません。しっかり知識をもって金融機関を使えば何も怖くはありませんし、もしろ大きなレバレッジを生むことができる。

そして第三の鍵…
これがあなたを幸せにする鍵です。おそらくあなたをとんでもない領域に連れていくことでしょう。

「誰でも億万長者になれますよ!」
と聞いて、あなたは信じられないかも知れない。けど、第三の鍵を受け取ったとき…それはもう夢ではなくなる。

確かに簡単ではない。けど、億万長者という領域が現実味を帯びてきます。
簡単ではない、簡単ではないけど、これを知っているだけで誰でも達することができる。それが第三の鍵であり、投資の最大のルールでもある。
次回は絶対に見逃さないでください。

サポートエリアまで読んでくれてありがとうございます。 頂いた金額は息子のお小遣いにします。