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映画「グリーンブック」

早速、見てきたぞーーい!やはり面白かった! アカデミー賞作品賞が納得か?と問われると、ちょっと物足りないところもあったような気もする(期待しすぎたからかも……)。しかし、ノミネート作品の中の『ボヘミアン・ラプソディ』『アリ―/スター誕生』『ブラックパンサー』を見た中で、「アナタが選ぶ作品賞は?」と聞かれたら『グリーンブック』と答えるだろうな。『ROMA』は見てみたい。『女王陛下のお気に入り』はシネマート心斎橋さまが3/22から公開してくれるようなので見に行くよ。見逃したと思ってたから、ホントにありがたい~。

さて今作は1962年のニューヨークから始まります。主人公のトニー・“リップ”・バレロンガ(ヴィゴ・モーテンセン)は、イタリア系アメリカ人。美しい妻と二人の息子がいる。トニーはその腕っぷしの強さとハッタリを買われて一流のナイトクラブで用心棒を勤めていたが、店が改装のためしばらく休店となり、職を失うことに。そんな時、割のいい運転手の仕事が舞い込んでくる。

雇い主のドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)は黒人で天才的なピアニスト。幼少期からロシアなどで音楽の英才教育を受け、その才能からホワイトハウスでの演奏経験を持つ人物であった。いくつもの言語を操り、哲学などにも精通している超インテリ「ドクター・シャーリー」と呼ばれている。富も名声も持っていて、住まいはカーネギーホールの上というすごさ。(一般人からするとカーネギーホールの上って住むとこあるん? という平凡な疑問しか出てきません…)

仕事の内容は、クリスマスまでの約2ヶ月間、アメリカ南部という黒人差別が色濃い土地での演奏ツアーに運転手として同行し、ドクター・シャーリーを無事に会場へ送り届けること――。高額な賃金に目がくらんだトニーは様々な条件をつけたものの仕事を引き受けることになり、二人は、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに演奏ツアーへ出発するのでした。

生まれ育った環境はもちろん教養や知性など「水と油」ほどの違いがある二人は最初からぶつかり合う。「ぶつかり合う」というよりは、運転中に物を食べ、タバコを吹かし続け、喋りまくるトニーの粗野な態度にドクターがインテリ特有の物言いで諭すも「暖簾に腕押し」状態で平行線のまま。しかし、ドクターの演奏を聴いたトニーは「彼にしかできない音楽だと」一発でその才能に惚れ込むのです。クラッシックなど聴いたことがない男を惚れこませる才能……。そして音楽の力は素晴らしい!としか言いようがない。

ドクターもトニーと旅を続けていくうちに、機転がきく仕事ぶり、何よりもトニーの心根の正直さに心を開いていくのです。そして、お互いに少しづつ相手を知り、友情を育んでいきます。

だたし、二人が旅するのは黒人差別が色濃く残るアメリカ南西部。その旅はひと筋縄でいくものではなく、大きな障壁が二人の前に立ちはだかります。「障壁」=「差別」、言葉で言ったり書いたりするのは簡単だが、「差別」というものは、すぐさま命の危険に結びつくということを実感させられた。

それを理解しながら、そして、その恐怖と戦いながらもドクターは南部での演奏会に自らの意思で出かけていったのである。それは身をもって「黒人差別にNO!」を示すためだったのだろう。白人による黒人差別だけではなく様々な要因が絡まり合ってドクター・シャーリーは孤独の縁にいた。もちろんお気楽に見えるトニーにも抱えていることは沢山ある。そのあたりも含めて映画を見てもらいたいです。

現在もニュージーランドで「ヘイトクライム」によって何の罪もない人たちが大勢殺されるという事件があった。信じている宗教が違う、見た目や着ている物、食べているものが違う……というだけで人を殺す。殺す権利があると思い込む。そういった思考になること、そして実行してしまうという恐怖。日本でも多くの障害者の人が殺害されるという事件があった。その他にもあった。銃が規制されていても起こすことができる。それに対抗する唯一の方法は「学び続ける・考え続ける」ということなんだろうな。そして、「学んだことは誰にも奪われることはない」ということも忘れないでおきたい。

さて、すべての話しを打ち消すようで申し訳ないのですが、みなさまもお気づきだと思いますが、マハーシャラ・アリ様のほとばしる色気がもう、もう凄すぎるのです。しかも、メガネってメガネ姿って、アカン、アカンやつやでーー!!(狂喜乱舞ッス!)

#映画 #コラム #感想 #グリーンブック #010 #0308


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