プロレス初心者がWWEを観に行くまでの話 #4

前回、Amazon Prime Videoの「有田と週刊プロレスと」にハマったお話を書きまして、その関連話から。
シーズン2 の比較的後半のほうで、天龍源一郎選手の引退試合の回がありました。
還暦を超えて、腰の手術をされて、レスラーとしては非常に厳しいコンディションである天龍選手と、当時、バリバリの新日本プロレスのトップ選手だった(もちろん今も)オカダ・カズチカ選手との引退試合について語る回でした。

プロレスラーがあこがれるプロレスラー 天龍選手と、現役トップレスラーのオカダ選手との対決。私はリアルタイムで試合をまた一連の出来事を見ていないためネットの記事などで経緯を追うしかないのですが、いろんな記事を読むと当時の緊迫感と同時に、わくわく感が伝わってきます。
NetflixやAmazon Primeなど主な動画サイトで検索しても、引退試合の動画を見つけることができず、DVDであればまだ販売していたので、Amazonでさっそく「LIVE FOR TODAY-天龍源一郎」を購入しました。

自然と背筋が伸びて正座してDVDをスタートすると、娘さんである嶋田紋奈さんと天龍選手で引退試合興行を日本全国を巡業し、最後にオカダ選手との試合を行う、という構成のドキュメンタリーでした。
天龍選手は腰の手術を受けた後のためベルト(リフティングするときのようなベルト)を巻き、ロングタイツ(パンツ)で試合を行っている様子をカメラが追い、どんな体になってもレスラーとしてリングに立つ、というプロレスラーの矜持を体現されている様子に胸が熱くなります。

いよいよ最後のオカダ選手との試合の時に、初めてロングパンツを脱ぎ、ショートタイツと黄色&黒のコンビのリングシューズでリングに降り立つ姿に目が釘付けになります。
「体を絞っていないとリングに立つときにすごく恥ずかしくて嫌なので、常に気を付けている」と以前、棚橋選手が(たしか)自身の著作の中でおっしゃっていたことを思い出し、とはいえケガや年齢によりなかなか調整が難しいものの、そういったことは全部飛び越えて生き様として、天龍選手が我々に教えてくれているような気さえしました。

私は天龍選手の試合をリアルタイムで観ておらず過去試合を新日本ワールド等でみたことがあるだけですが、思うように動かない体を最大限使って何とかオカダ選手に襲い掛かる天龍選手と、また、その天龍選手に最大限のリスペクトを払いうまく試合を組み立てるオカダ選手の攻防に、なんでこの試合をリアルタイムで観てないんだ、、、と激しく後悔しました。

この試合の結末は伝説になっていますのでここで私が語るよりぜひDVDをご覧になったほうが絶対良いと思いますが、やはり、何とも言えない、熱い気持ちになりました。

プロレスはやはりそこに一連のストーリー(因縁や確執とも言うのかな)があり、歴史背景があり、それに基づいて試合に至る、という「流れ」があるので、私のような初心者でも体重をかけて思いを載せることができます。
単純に2人が試合して勝った、負けた、というだけじゃない、物語を作り上げていく、というところが、プロレスの贅沢さではないか、と感じました。

ちょうどこのDVDを観た時期と前後して、天龍さん主催の「龍魂杯」が開催されその最終日11月19日に後楽園ホールに天龍さんご自身がいらっしゃる、というニュースを目にし、さっそくチケットを入手します。
実際に後楽園ホールで11月19日にリングでの姿を拝見できて、とてもうれしかったしなんだかほっとしました。

体を張ってリングに上がり、私たちに素晴らしい試合を魅せてくださる選手の皆さんには感謝しかないです。
本当にケガには気を付けていただいて、長くご活躍いただきたい思いでいっぱいです。

次回へ続きます。




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