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2019年埼玉西武ライオンズシーズン終了

10月13日18時00分、埼玉西武ライオンズの2019年シーズンが終わりを告げました。

クライマックスシリーズ ファイナルステージでホークス相手に4連敗。
全く歯が立たなかったというのが実情です。

今シーズンの戦いについて

戦いを通じ感じたのは、長所と短所は表裏一体であるということ。

元々「動きたがる」工藤公康監督は過去、D.サファテから采配批判をされるなど、動きすぎるが故に二年連続でリーグ優勝を取り逃しています【今シーズンはけが人が多すぎて、選手をとっかえひっかえせざるえなかったとはいえ】が、短期決戦では内川聖一や松田宣浩などベテランであっても、代打を送ったりスタメンから外すなど思い切った策に出て、ポストシーズンでは無類の強さを示す。

一方「動きたがらない」辻発彦監督のスタイルは「我慢」です。
自分がその才能にほれ込んだ選手に対しては徹底して起用し続ける。

「もう一打席チャンスを与えたら、きっかけを掴むかもしれない。だからつい我慢して使ってしまう」
ともコメントされている様に。

その結果、山川穂高、源田壮亮、外崎修汰、森友哉といった選手はライオンズのレギュラーを掴み、侍JAPANに選ばれるなど日本を代表する選手となりました。

それが表だとすれば裏もあり、選手を固定化することによって、控え選手にチャンスが巡って来ず、それが選手層の薄さにもつながります。

2017年~2019年ライオンズ打者WAR

2017年はレギュラーおよび仕事場が与えられている13人での総打席数(野手のみ)は94.4%を占め、翌2018年は96.3%。そして今シーズンは浅村栄斗と炭谷銀仁朗が移籍したため、更に先鋭化され、レギュラー9人とE.メヒア、岡田雅利の計11人で95.0%。それ以外の選手(13人)には278打席、割合にして5.0%しかありませんでした。


これはキャッチャーにも言える事で、今シーズンは炭谷銀仁朗が移籍したこともあり、森友哉を正捕手として育てる為に一年間極力使い続ける。というテーマが辻監督にはあったと思われます。それは岡田雅利のスタメン起用を減らしてまでも。

2017年~2019年ライオンズスタメンマスク数

結果的には8月4日の試合で岡田雅利は怪我により、今シーズン中の復帰が絶望となり、代わりに中田祥多をスタメン起用しましたが、低めのボールに対して上から被せるキャッチングなど経験不足は明らかで、それは駒月仁人も同様。
結局、森友哉が8月10日から優勝が決まった9月24日まで40試合連続でスタメンマスクを被る事で何とかシーズンを乗り切ることが出来ましたが、森友哉にもしものことがあったらと思うと、綱渡りの起用でもありました。


投手陣に関しても、先発に関しては2018年こそ、野上亮磨が抜けた穴を多和田真三郎の成長とシーズン直前にトレードで加入した榎田大樹の活躍によってカバー出来ましたが、2019年はエース菊池雄星が移籍、多和田真三郎と榎田大樹の不調によって、壊滅的な状態に。

2017年~2019年ライオンズ先発データ

今井達也と髙橋光成を将来のエース候補として、開幕から我慢の起用が続き、5月からは十亀剣、6月後半から二軍調整から戻ってきたZ.ニールが負けない男として確実に勝ちを拾っていきます。本田圭佑とドライチの松本航をローテーションに入れ、枚数こそ揃いましたが、ライオンズの歴史で初めて規定投球回数到達者がいないなど、苦しい台所事情でした。

2019年パ・リーグ先発データ

2019年セ・リーグ先発データ

2019年12球団先発一覧

【WAR】だと、先発と救援で数字が重複するため、先発のみの数値として【SP RAR】で判断すると、リーグ11位。先発ローテーションという意味でイニング数上位6人をピックアップしても、順位は変わらず。12位のドラゴンズは先発トータルでは最下位ですが、大野雄大というイニング数もそして投球内容も優れたエースがいました。しかしライオンズは最も多いイニングを投げた今井達也の内容は残念ながら伴っておらず、頼れる投手がいない【後半戦はZ.ニールが事実上のエースでしたが】という問題をありました。

ただしこれは今井達也にその責任を負わせても意味がありません。登板するごとに投球フォームが変わるなど、ベースとなる投球フォームが固まっていないのに「実戦経験を積ませることが育成唯一の方法」とばかりに、一軍で投げさせることのみを是とした起用法も野手同様、辻監督特有の我慢の起用でありましたが、投手と野手では「数をこなせば」という部分で違いがある。
あとは森友哉を除いて25歳前後の選手だった野手に対し、今井達也は今年で21歳、髙橋光成も早生まれの22歳と身体が完全に出来上がっていないので、野手と比べると、全てが良い方には出なかったように感じます。

また先発させた投手がパ・リーグで最も少ない13人と言うのも、果たしてこれで良かったのかという思いもあります。
田邊徳雄前監督以来、続いている「(他に)いねーんだよ」問題について、プロの目から見て、二軍にいる投手が一軍で投げられるレベルでないのかもしれませんが、二軍では結果を残していた相内誠を我慢して起用してみたり、佐野泰雄を緊急時のショートスターターではなく、きちんとした先発投手として起用してみるなど、色々試す価値はあったのではないかと。


救援陣に関しては、牧田和久とB.シュリッターの抜けた穴が埋められず、増田達至の不調によりボロボロになった2018年から、今シーズンはその増田達至が完全復活し、平井克典はパ・リーグ記録を更新する81試合に登板するなど八面六臂の大活躍。また小川龍也、佐野泰雄がほぼ一年間投げ、8月からは高卒2年目の平良海馬が剛速球と意外とまとまった制球力を武器にブルペン陣に厚みを持たせるなど、【RP RAR】はこの3年間で最もいい数値となりました。

2017年~2019年ライオンズ救援データ

ただシーズン中「平井克典使い過ぎ問題」がクローズアップされたように、5月まで高い奪三振率を誇っていたのが、それ以降は大きく落としてしまいました。

平井克典2019年全試合投手成績

これも先発投手同様、辻監督の起用法に弊害が出ています。確かに監督たるもの仮に5点差が開いていても不安になる生き物らしく、吉井理人(現千葉ロッテマリーンズ一軍投手コーチ)氏は著書でファイターズのコーチ時代、栗山英樹監督から負けている展開でそういった起用を打診され、何とかとどまってもらった。と言うのがあったとの事。
つまりどの監督であってもそのような思考にはなるもので、それを投手コーチが時には喧嘩をしてでも止めている。

しかしCSでストレートが全くこなかったように、9月の時点で既にバテバテの状態であり、また来シーズンになったら疲労が完全に抜け、100%の状態に戻るとは言い難く、それではまたブルペン陣の崩壊を招きかねない。
勿論、そうならないことを願っていますが…


来シーズンに向けて

今シーズンが終わった事で来シーズンに向けた動きが活発になりますが、既に9人の選手に対して戦力外通告を行っており、前回書かせていただきましたが、投手の数が多すぎる(登板機会が回ってこない)問題に対して、7人の投手を戦力外にしたのは英断だったと思います。対象となった選手のファンの方には申し訳ないですが。

2019年ライオンズ戦力分布図(2019年10月3日現在)

新聞報道では松坂大輔の獲得が濃厚との事ですが、ただこれは残念ながら「補強」ではない。
「死に場所」を提供したと言っては、松坂本人に失礼ですが、純粋に戦力として見ていると言えば、それはあまりにも夢を見過ぎている。

そして、こちらは純粋な戦力して、牧田和久の獲得を目指していますが、最大の障壁は楽天ゴールデンイーグルス。今シーズン、マイナー契約となり、メジャー昇格の可能性がほとんどなくなったため、ライオンズ時代の同僚でマネジメント会社(吉本興業)が同じの石井一久GMが猛烈なアプローチを仕掛け、契約寸前まで行ったようですが、当初結んだ2年間の契約年数はアメリカでやりたいという牧田本人の思いもあり破断。
しかし「だったら契約年数を全うしたらその時はお願いね」と話が付いている可能性もあり、相当な熱意と条件提示を行わないと難しい状況でしょう。

その上でくぎを刺す訳ではないですが、今年の11月で35歳を迎えますので、加齢による力の衰えも当然加味しておかないといけない。

藤川球児や五十嵐亮太の様に戻ってきても活躍できる投手もいますが、上原浩治や斉藤隆のように勝敗に直接関係しないポジションでの登板にとどまる可能性もあります。
勿論、牧田和久の経験と知識がチームに還元される事の大きさを考えたら、是が非でも戻ってきて欲しい選手ですが。


そして今週の木曜日、10月17日にはドラフト会議が行われます。

予想としては、本指名は投手4人・野手3人あたりになるのではないでしょうか。

私の知識はドラフト専門誌や詳しい方が発信されている情報の受け売りでしかありませんが、獲れる獲れないは横に置いて、必要な選手を挙げていくと

①1年目から先発ローテーションに入れそうな先発投手
②内・外野ともに不足している右の長距離バッター
③平井克典の負担を軽減できる中継ぎ投手
④秋山翔吾が抜けた場合の外野手候補(将来的なセンター候補)
⑤森友哉、岡田雅利に次ぐ3番手捕手
⑥源田壮亮の後継者となりそうな遊撃手

こういったところでしょうか。

①に関しては今年のドラフトにおいて、最大の目玉とされる佐々木朗希、奥川恭伸、森下暢仁がおり、このうちの誰かを指名するでしょう。
個人的には奥川恭伸に魅力を感じていますが。

ただ他球団と競合するのは確実なので、外した場合はどうする?

そこで検討して欲しいのが②の右の長距離砲で、これはすなわち石川昂弥の事になります。

20代前半の右打者が少なく、愛斗も佐藤龍世も強いて言うなら中距離バッタータイプとなり、長距離バッターは一人もいません。もし今年獲るのであれば石川昂弥は最有力候補といえるのではないでしょうか。

中村剛也も山川穂高もドラフト2位で獲得し、更にさかのぼれば、清原和博と鈴木健はドラフト1位と、逆説的ではありますが、4番を任せられる選手はドラフト1位ないし2位とそもそも高い評価を受けた選手であるとも言えます。

そう考えると、先発ローテーションを担える投手が欲しいのは山々ですが、中村剛也と山川穂高は年齢差が8歳あり、山川穂高から石川昂弥は10歳差と間隔からいっても悪くない。中村剛也という生けるレジェンドが元気なうちに間近で見て勉強して欲しいし、山川穂高が35歳ぐらいになった時、4番打者の継承が行えたら…なんて想像もしてみたり。

ただ外れ1位として、他の球団と再度、競合する可能性も高く、これで外しちゃったら目も当てられませんが、そうなってしまったら大学および社会人の投手を獲りにいくしかないでしょう。

あと平井克典の負担を軽減できそうな中継ぎ投手に関してですが、書いててなんですが多分いないと思います。
と言うのも、大学出身であり、大学→社会人出身の投手であっても、1年目から40試合以上投げられる、それも勝ちパターンでというのは中々いない。

今年入団した森脇亮介は29試合登板しましたが、勝ちパターンで投げるまで至りませんでした。過去をさかのぼっても、平井克典は42試合、野田昇吾は18試合、高橋朋己は24試合、増田達至で42試合と投げましたが、みんな勝ちパターンを任せられるほどではなかった。

勿論、甲斐野央や森唯斗、益田直也のように1年目からセットアッパーであったり、山崎康晃の様にクローザーとして活躍している投手もいますが、いきなりそこを求めるのは酷ですし、それは新外国人投手に求めたい。

ただ武隈祥太が勤続疲労で往年の力に限りが見え、野田昇吾もストレートの球速が落ちたのを境にストライクゾーンで勝負できなくなり、腕を下げてはみたものの左打者の内角を責められないので、外角一辺倒の苦しい投球となっていますので、左の中継ぎ候補がいれば最低一人は獲っておきたいところです。

あと3番手捕手に関して、今年のドラフトでは大学生に有望な捕手が揃っていますが、優先順位としては
投手(先発候補)→右の大砲候補→投手(中継ぎ候補)→右打ちの外野手(いなければ左でも)→3番手捕手
と順番となるので、そのころには有望株は全員指名されているでしょう。

栗山巧を尊敬していることでも知られる佐藤都志也にはぜひ、ライオンズに入ってもらいたいですが、タイミングが合わない可能性大。

ドラフト5位辺りで残っていれば是が非でも指名したい。最悪、前倒しで指名することを考えつつ。

ドラフトに関しては我々には知らされていない順位縛りであったり、何より他球団の動向によってどうとでも変わりますので、指名してきてくれる選手に対してはウェルカムで迎えたいとは思っております。


即戦力という意味において重要なのはドラフトより、新外国人選手でありFA選手の獲得です。

現状ではZ.ニールに対して、契約延長交渉を行っている様で、ニール本人もライオンズで引き続きプレーすることを望んでくれているようです。

E.メヒアに関しても改めてオファーを出しているようですが、単年換算5億円からは相当な減俸となりそうで、5000万円から6000万円と言ったところか。メヒアの場合は日本の球団で1億円以上出してくれるチームは多分ないでしょう。ライオンズでの居心地の良さであり、母国ベネズエラが治安や国内情勢など様々な問題を抱えているので、一年でも長く日本に残りたいと考えているのではないかと。

ただライオンズとしては中村剛也が37歳を迎え、ある程度サードの守備を休ませながらDHとして起用したいし、それは同じく37歳を迎える栗山巧にも言えること。そして126試合でスタメンマスクを被り、最後は疲労困憊だった森友哉にも言え、今シーズン同様起用法はかなり限定される。それを良しとしてくれるなら、もう1年見たいところではありますが。

野手に関しては秋山翔吾の去就次第とは言え、移籍を決断した時のことを考えると、金子侑司をセンターに回す公算が高く、レフトもしくはライトを守れる外国人野手が欲しい。

そしてD.ヒースとK.マーティンは今シーズン限りでお別れする可能性が高く、ここで平井克典の負担を軽減できる中継ぎ投手を2人、出来る事なら左右の投手を1人ずつ獲得したいところ。

理想を言えばシーズン50試合前後投げてくれる投手だが、果たしてそんな投手を見つけてくることが出来るのか…

ただ来シーズンのブルペン事情を考えた場合、平井克典が今年と同様の活躍が出来るとは考えづらい。ほぼ無理と言っていいぐらい。
また平良海馬に関しても、今シーズンは実質8月からで1年間フルで投げた経験はなく、来年でようやく高卒3年目であることを考えても、途中で休ませながら40試合ぐらいを目途にすべきでしょう。
それよりは森脇亮介に今シーズンの辛い経験を経て、来シーズンは40試合前後任せたいし、何より新外国人投手が最低でも1人、出来れば2人とも戦力にならないと、崩壊の一途を辿るでしょう。そうならない為にもどうしても新外国人投手は当てたい!宝くじみたいな書き方だけど。

そして近年、調査すらしなくなったFA戦線。「ウチは育成で勝負する球団ですから」と後藤高志オーナーからコメントがあるが、FA補強を毛嫌いするかのような傾向に私は反対の姿勢です。
実際問題、投手も野手も育成が追い付かず、それが選手層の薄さを招いていますし、何より「育成かFA補強」ではなく「育成とFA補強」であるべき。つまりどちらもすべきなんです。

今年も何もしないのか…などと思っていたら、ホークスの福田秀平を獲得調査へとの記事が

福田秀平と言えば、若い頃は連続盗塁成功記録を作るなど足の速さが売りでしたが、近年は【IsoP】が.200を超えるなど長打力が増し、足の速さ残しつつ、アップデートに成功しています。

もし来てくれたら、秋山翔吾の去就が未確定ではあるが、期待されながらもなかなか結果を出せないでいる木村文紀であり、シーズンのうち、1~2か月不調の期間を作ってしまう金子侑司の隙間を埋めるには最適だし、何だったらレギュラーを獲ってもらっても何ら困ることは無い。福田本人も出場機会を増やしたいというのがFA権を行使する上で最も重要視するポイントなので、願ったりかなったりと言ったところ。

そして逆にFA権を取得しているのが、内海哲也、十亀剣、秋山翔吾の3人。

内海哲也に関しては「契約してくれるならライオンズで結果を残したい」と雑誌などで噂された「1年だけやってFAでジャイアンツに戻る」という報道を否定した形になるが、一つ問題があって今シーズン推定年俸1億円とされるが、減額制限が25%ダウンまでとなっており、7500万円よりさらにダウン提示を行った場合、本人の了承が必要で、それを断られたら自由契約扱いとなってしまうこと。

一軍で1試合も投げられなかった選手なので、年俸に関しては50%ダウンの5000万円ぐらいが妥当と思うけど、それを内海本人が受け入れるのか?もし断られてフリーにでもなられたら、ライオンズからしてみれば「何のための人的補償なのか」となるし、だからといって7500万円でも高すぎるという思いもある。ケチって失敗はしたくないが、内海とどの地点で折り合いを作られるか?

十亀剣に関しては勝利には結びつかなかったものの投球内容は安定しており、QS率およびHQS率はライオンズの先発投手陣で最もいい結果を残しました。

2019年ライオンズ「先発&捕手(勝敗付き)

勝利数が伸びなかったのは援護の少なさであって、Z.ニールと比べたらほぼ半分。これでは勝てません。

この3年間、ライオンズでは唯一、毎年100イニング以上投げており、エース格としては物足らないが、4番手あたりで投げてもらうにはちょうどいい投手です。

今シーズンの年俸が推定5100万円ですので、基本8000万円+出来高2000万円×3年で折り合えるか、それとも奮発して、基本1億円+出来高2500万円×3年まで用意するか。

とにかく貴重な先発投手ですので、何とか引き留めてもらいたいものです。


そして今オフ、ライオンズファンにとって最大の関心事が秋山翔吾の去就問題。

サンケイスポーツはFA権の行使は決定事項であるという書き方で「なんだかな~」と思う訳ですが、先日出版した著書「技術と心」には昨シーズンオフに行われた交渉の内容が書かれていて、端的に言えば「ボタンの掛け違いによって気持ちにズレが生じている」といったもの。

この「ボタンの掛け違い」を些細な問題と捉えるか、深刻な問題と捉えるかでその印象は大きく違ってくる。それこそ昔、契約更改の話し合いの最中に携帯電話が鳴ったということで不信感を募らせた選手もいましたので。

来年32歳を迎えるので挑戦するにはギリギリどころか遅いというのは本人も分かっているし、仮に契約できたとしても厳しい条件になるのも分かっているでしょう。それでも挑戦してみるか、思いとどまるか。そのカギは来年行われる東京オリンピックに日本代表として参加したいという思いでしょう。アメリカに行けばその可能性はほぼゼロになりますから。

秋山本人は相当悩んでいるんだろうけど、ライオンズファンとしては是が非でも残ってもらいたい。成績云々は勿論の事、栗山巧、中村剛也といった世代と山川穂高、源田壮亮、外崎修汰、森友哉と言った20代半ばから後半の世代の間に位置する世代で、中間層の中心選手がいなくなるのは非常に困る。

あと2~3年もすれば、秋山翔吾もベテランに、下の世代が中心となり、20代前半の若手選手が出てきたとき、その「重石」になってもらわないと。

一人のアスリートとして、上のレベルに挑戦したいという気持ちは尊重しますが、一ファンの勝手な思いとしては「ライオンズの為に残ってくれ!」という思いです。


最後は辻監督について。

ペナントレースで優勝したのは辻監督による「我慢」の起用があったからだとすれば、ポストシーズンで勝てないのも「我慢」をしすぎる起用であったと。

昨シーズン、セ・リーグで4位に終わったA.ラミレス監督は、コーチの意見を全く聞き入れない独断専行のやり方で反発を食らい、周りのコーチ陣が次々と辞めていく事態が起きました。しかし続投要請を受けた際「私のやり方にも非があった」と清く反省し、それがあったからか今シーズンは厳しい戦力であったにもかかわらず、2位で終える事となりました。

何が言いたいかというと、辻監督にも多少の柔軟さを受け入れて欲しいと言う事です。

ラミレス監督も今までやっていたことを180度変えたわけではないでしょう。ただ多少、意見を聞くようにはなったはず。

辻監督の場合も、一人の選手を一人前にする為、我慢の起用を行う事は絶対大事で止めるべきではないし、止めることはできないでしょう。ただし部分的には柔軟にしていかないと、選手層はいつまで経っても厚くならない。

森友哉のスタメン起用はあえて100試合前後に抑え、岡田雅利に30試合前後を任せ、3番手捕手に10試合前後経験を積ませる。

辻野球の肝となる、セカンド外崎修汰とショート源田壮亮は何もなければ全試合全イニング任せたいところだけど、サードも外野も守れる外崎修汰にはあえて別のポジションを守らせてでも、山野辺翔など起用すべきだろうし、それは源田壮亮にも言える事。大量リードもしくはビハインドの状況ではそういった起用もアリではないか。

そして中村剛也には最大で120試合前後に抑え、尚且つ40~50試合ぐらいはDHで起用し、その間は佐藤龍世や引き続き、内野手として育成するのであれば西川愛也を試すのも良いでしょう。

外野手は右なら愛斗、左なら鈴木将平や高木渉を一軍の戦力として育てるよう、我慢しながらの起用が必要になってくる。


投手陣に関しても、今シーズンは「困ったら平井克典」という起用が目立ったが、就任1年目となる2017年は大量リードの場面で福倉健太郎や田村伊知郎を使ってみたり、当時ルーキーの平井克典と同じく当時2年目の野田昇吾を楽な場面で経験を積ませたのち、徐々に段階を上げていく起用をするなど「Aチーム・Bチーム」と区分けをしていたので、出来ないはずはない。


今シーズンは主力が3人も抜け、多くの評論家がBクラス予想をし、私も貯金5がMAXで「何とか3位に滑り込んでくれたら」ぐらいの低い評価でした。
そんなチームをリーグ優勝に導いたのは辻監督の手腕であることに間違いはありません。

ただし辻監督も現役時代、そうライオンズ黄金時代は選手全員がペナントレース130試合と日本シリーズ最大7試合=年間137試合行う事を前提として、春のキャンプから過ごしていたと当時の選手は言います。
しかし現在のチームはペナントレース143試合を戦うのが精一杯で、ポストシーズン【一位抜けだと最大13試合、二位もしくは三位抜けだと最大16試合】を戦う準備がまだできていないように感じます。

選手も監督もそしてフロントも、何が足りないのか考えていただき、その準備を抜かりなくしてもらえればと思います。


来年こそ、悲願の日本一を目指して!

では👋👋

※各データに関しては、「DELTA」「nf3」「プロ野球データFreak」「Baseball LAB」さんを参照いたしました。この場をお借りしてお礼申し上げます。


ライオンズを中心にあれこれ思った事を書いてます。